歪笑小説 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.67
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本棚登録 : 6896
感想 : 820
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467840

作品紹介・あらすじ

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。

感想・レビュー・書評

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  • 食中毒で入院した時、病院の売店で購入した思い出の本。
    退屈な入院生活に笑顔をもたらしてくれた。

    東野圭吾はミステリー作家だと思い込んでいたけど、この本を読んで、多様なジャンルを書ける天才作家だと感じた。

    著者の○笑小説シリーズを完読したいです。

  • 「歪笑小説」 東野圭吾さん

    0.舞台
    ①新鋭の小説家
    ②彼を支える理解者
    ③小説家の先輩
    ④出版社

    主にこの4者の視点で物語が展開します。
    ①小説家として生きていくかの判断。
    ②将来に一抹の不安を覚えるも支える判断。
    ③先輩を踏み台にしろ!伸びろと叱咤激励する判断。
    ④出版不況のなか、どうしたら売れる?書いてもらえる?の判断の繰り返し。

    1.著書より
    「大事なのは、上にあがっていく気概だ。
     良いものを書いていれば、勝手にあがっていくほど、この小説の世界は甘くない。
    良いものを書くのは、プロだから当たり前だ。
    それプラス、横綱や大関を引きずりおろしてやろう!という気概が必要なんだ。」

    「本当の自分を隠しているから、そのストレスを作品にぶつけることができる。」

    「一日に書くノルマを決めていて、それが終わらない限りは寝ない。彼は自分が納得できるまで書き直すから結局仕事が終わるのはいつも夜中になるみたい。」

    2.東野圭吾さん好きならば、ぜひに。
    東野圭吾さんが好き。
    ベールに包まれているから、その内側を少しだけ知りたい。
    そんな方にお勧めかもしれません。

    小説家という世界。
    東野圭吾さんの捉え方を知ることができるからです。

    東野圭吾さん。
    2011年、この小説の執筆時点で「木林拓成」を主演にしたかったんですね。笑。
    マスカレードホテルへの展開。さらに理解が進みました。

    #東野圭吾さんを好きなひとと繋がりたい


  • 面白かった!タイトルから少しブラックな笑いを想像していたので(阿刀田高的な)こんな爽快な感じだったのは嬉しい裏切りだった。
    もう、巻末の広告が秀逸。あの方、直本賞受賞したのね!あの方、同じ回の直本賞候補って、あの会見は一体何だったの?(笑)キバタク、2をドラマ化するんだ!なんて考えたら、笑えて仕方がなかった。

    作中は連作短編の形で、出版社(灸英社、この文庫は集英社)にまつわる人々の話。編集者は獅子取、小堺、青山、神田が主に話に出てくる。作家は熱海圭介、唐傘ザンゲ、寒川心五郎などなど。糸辻竹人という新本格ミステリの旗手も書かれている(こちらは実在の小説家のパロディですね)。玉沢義正も忘れてはならない。唐傘ザンゲをとても気に入っているようで、その姿が、大御所としてあるべき姿に見えて、好ましい。
    「最終候補」の石橋さんは私にとっては笑えない話だった。どうかうまく転職するか、上司が異動するかしていますように。

    しかし東野圭吾はどうやって、あの架空の小説タイトルを思いついているのだろう。もともと好きな小説家はあった。最近読まなくなっていたけれど、ジャンルの広さが計り知れない。

  • 文壇の内輪ネタといえば、昔読んだ筒井康隆作「大いなる助走」のインパクトは強烈だった。あれほどの毒はないものの、本作もブラックジョーク満載。東野さんらしい読み易さで出版業界の内幕が面白おかしく描かれていて大いに笑える。集英社を捩った灸英社を舞台にした連作。会社見学の中学生相手に編集者がブチ切れる「小説誌」が痛快だった。エピローグ風の巻末広告もよかった。

  • ◯笑シリーズの中で1番面白い!

    著者は基本的に長編が好きだけど、
    連作で読みやすく止まらなかった!

    表紙写真とか、最後の広告?ページまで
    そういう細かい部分が更に笑わせて
    くれました!

  • 文句なし! さすが東野圭吾氏。

    痛烈な笑いあり、あっけらかんとした笑いあり、涙がほろりと出てしまうじんわりとした感動あり、負けるもんか!と応援したくなる人間ドラマあり。
    読みやすくて、楽しくて、読んでいる最中はとても幸せな世界に浸れます。

    出版をめぐる短編があつまっている。
    これらの短編はそれぞれがつながっていって、最終的にはじーんとする大きな感動が、うん、明日もがんばろう☆ と心の底からほんわかとする大きな感動が待ち受けていた。


    この読後感が東野圭吾氏なんだよな~。

    正直、そんなことを書いていいのか、おい、おい、東野氏、そんなこと書いて干されたりしないのか~、と心配になったりもしますが、いえいえ、東野氏だからこそ、ここまで、こういう言葉で書けるんでしょう。

    それぞれの短編はもちろん、巻末の「巻末広告」まで手を抜かない。

    実はこの巻末広告が妙である。

    そして巻末広告で私たちは知るのだ。

    唐傘ザンゲさん 
    「もっと大きい賞」=直木賞取られたんですね!
    奥さまも義父である奥さまのお父さまも、みんな、みんな、おめでとうございます☆


    読んで損をしないおススメ本です。


    ====データ======
    新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。

  • ○笑小説シリーズが大好きです。一番新しいこの歪笑小説も最高でした。売れっ子作家の原稿をもらうためならどんなことでもする伝説の編集長や、美人編集者に一目惚れし自分の作品が映像化することに舞い上がる売れない若手作家などクセのある登場人物ばかり。とくに小説誌の章の最後で、新人編集者が生意気な中学生たちを圧倒する場面は思わず私もその場に居て拍手したくなるくらい素晴らしかったです。

  • 正直、「どうせ…」と思って読み始めた。
    でも、面白かった!
    ミステリーでもなんでもない、ただ面白い笑える小説だった。読み終えた後も、その後の展開を色々想像出来たりして楽しめた。けっこう好き。
    2012/5/7

  • このシリーズ面白い!編集者側と小説家側の視点も面白いし、意外とみんな憎めないキャラばかり。
    熱海圭介や唐傘ザンゲの小説めちゃめちゃ読みたくなりました。巻末広告が良すぎ。

  • ご自身の経験談もおそらくふんだんにとりこまれているであろう一冊。
    専門・特殊性高い分野は、一握りの人のみ注目され、その影には地道ながら努力を重ね、いつか日の目を見ようと頑張っている人がいる。実はそういった人がその分野を支えている、まさに影の功労者なのかもしれません。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2022年 『希望の糸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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