ゲバラ最期の時 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 46
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467871

作品紹介・あらすじ

ボリビア共和国の山間部に位置する町、バージェ・グランデ。キューバ革命を成立させた英雄、チェ・ゲバラが39歳の若さで謀殺されて以来30年にわたり、人知れず眠り続けた地である。革命家はなぜ殺され、遺体を隠されなければならなかったのか。ゲバラに最後の食事を運んだ少女や、彼の遺体に触れたジャーナリストなどの貴重な証言から最期の真実に迫った、著者渾身のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 2017.8.3 読了

  • ボリビア山中で殺害されたゲバラの最期を、証言者のインタビューから明らかにしていったルポルタージュ(半ば小説)。革命家ゲバラへの共感に満ちた本書が描き出すゲバラは多彩な側面を見せている。死体となったゲバラにイエス・クリストの姿を見るのも、最期の写真を見ればわからなくもない。

  • 理想を追い求める若さを感じさせる。そして人間性、人との関わり合い方は真摯。先進国の為政者からは当然、好かれないのだろうが、多くの人の記憶に残る革命家なのだろう。

  • いい本。

  • ゲバラについては、ずっと読もう思っていたが、読めずに十年くらいが過ぎた。もっと若い頃に読んでいたら、何かが変わっていたかな。

  • この作家さんの紀行物TVを見ちゃってるから話が後付けな部分が多いけど・・・あとモーターサイクルダイアリーズとかも見ちゃっているからそれの補足的意味合いで粛々と読み進めてしまった。

  • ゲバラの名前は知っていたけど、何をした人なのかまるでわからずに読んだ。

    なんだ、とても良い人なんじゃん!
    いまだに人気があるのもうなずける。
    ゲバラの死後の写真も載っているんだけど、これはなかなか衝撃的でした。

  • 「チェ・ゲバラの遥かな旅」の続編です。

     ゲバラの最期に関わった人々への取材を通して、ゲバラの最期に迫るノンフィクションです。
     
     ボリビアの農民たちは軍政府のプロパガンダを信じて、ゲバラたちを解放軍とは見ずに、盗賊と信じて恐れていました。ゲバラたちは農民の通報により、アメリカ支援による軍に捕らえられます。そして射殺されます。

     射殺に至る経緯は省きますが、死後もゲバラの目は開いたままで、誰が閉じようとしても無理だったといいます。革命家の死を自国民に確認させるために公開したボリビア政府ですが、遺体を見た農民たちは愕然とします。

     これはイエス・キリストの姿じゃないか

     その写真も本に掲載されていますが、痩身で髪とひげを伸ばし、半眼半口で横たわる姿は、私たちが絵画や彫刻で知るキリストそのものです。

     キリスト教が世界宗教になった要因のひとつにキリストの「殉教」があります。
     ゲバラの思想がいまだに世界中で人を惹きつけるのは、彼が革命に「殉教」したことも関係していると思います。しかしこの最期の時に関わった人たちが敵も含めて、物言わぬ彼に接して自らの行いを恥じるなどということが起きるのは、彼の内面的な魅力がその死相に表れたとしか思えません。

     人を惹きつける力はいつだって笑顔です。
     
     

     
     

     
     

     

     

     

     

     

  • 「チェ・ゲバラの遥かな旅」の著者、戸井十月(といじゅうがつ)の歯がゆさとして、チェ・ゲバラの最期を書ききれていないということがあったらしい。
    この本は、そんな著者の焦燥感を払拭するような渾身の一作となったのではなかろうか?

    この本では、チェ・ゲバラの生い立ちから革命、そしてその最期について丁寧に掘り起こされている。
    特に最期につていは、いままで謎に包まれていた部分を数々の証言やインタビューから非常にリアリティのある形で克明に再現されている。射殺の場面にあっては読者が文字を追うのにためらいを感じるほどである。
     
    冒頭からあとがきまで、どこを読んでも心震わされる。
    チェ・ゲバラの生涯と、戸井十月の情熱が織り成す物語と言ってもいいと思う。
     
    1967年10月9日に射殺された革命家は、今も生きて世界に影響を与え続けていると強く感じることができる。

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