追想五断章 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 467
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468182

感想・レビュー・書評

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  • 小説を探すミステリー。依頼人の父とその事件が小説を通して徐々に分かっていく構図は面白いなと思った。普通に読めたけれど、人に勧めるには今一歩といった印象。

  • 面白くない訳ではないのだが…

    最初の作文が、最後に回収されるところなどは納得させられる。

    ただ、登場人物たち、例えば母、伯父、笙子、さらに芳光と北里家の方々の姿や心情、過去未来が見えなすぎてなんとなく消化不良。

  • かなり米澤氏「らしい」作品。
    この哀愁漂う雰囲気はとてもよくて、引き込まれる。
    所々に差し込まれるリドルストーリーも、そこで失速することなく読ませる力に感動した。
    「ミステリ」としての凄みはないが、「小説」としては好き。

  • 叔父さんが薄いしアルバイトの娘も薄い更にブックスシトーの店名も薄い。京都料理でした

  • 随分前のこのミスで、高評価だったので
    ずっと気になっていた作品。

    5つのリドルストーリーの繋がりが最後にわかるのだが、
    「あぁ、なるほど。そうか」って感じ。

    私には、それほどオドロキではなかった。
    とかく、そのリドルストーリーが、私には読みにくかった。

  • ■五つの物語にひそむ秘密

    大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光は、ある女性から、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語」を探して欲しい、という依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり―。五つの物語に秘められた真実とは?青春去りし後の人間の光と陰を描き出す、米澤穂信の新境地。精緻きわまる大人の本格ミステリ。

  • 最後まで読めなかった。あんまり面白くなかった。残念です

  • 遅ればせながら読了しました。ぼくにとっては二つめの米澤穂信です。
    一つ目はボトルネックを読みましたが、重ね重ね申すことになりますがあれは読み方を間違えましたからね、どうにも楽しめませんでした。
    今回こそは、と文章になされるがままに読んでみました。

    さて、この低評価です。この気持ちは誰にもわかってもらえないのか、否か。
    まずタイトルの追想五断章ということを踏まえて読んでゆきました。物語の半ばに差し掛かるかというところで、ぼくは主人公とヒロイン(そういったポジションではないと思いますが便宜的に)が父親を追いかけない/追いかけるという点を中心に対比して描かれており、更には追想の追というのは「対(つい)」に引っかかっているのではなどともあれこれ考え始め、なるほどこれはとてもおもしろいと思い始めていました。
    ところが、です。
    物語の終盤というところでどうやら5つ目の章は他の4つに較べ幾分特別なものとしての扱い(独立しているとでも言うべきか)となっており、ひょっとしたら見つからないのではないかというほのめかしがありました。
    そして、この物語の主題かつそしてキーワードともいえる「リドルストーリー」。つまり、結末の描かれない物語。
    この二つを考えてみると、ぼくとしては雪の花が最後に書かれていたことについて大変不満でした。もうこれだけで評価だだ下がりです。

    もっと言わせてもらえば(こればかりは個人の気に入る入らないの範疇なのでどうしようもないのでしょうが)今回でいえば「リドルストーリーかと思ったけど別にリドルストーリーじゃなかったよ~」といった風の、なんだ違うのかよという落とし方をする小説は読んでいて損をした気分になるのであまり好きではありませんね。語彙が足りていないことをお詫びします。
    えええほんとに?といった意外性でいえば抜群の効果をもたらす書き方なのでしょうが、こういったタイプの物語で使われても効果が弱すぎるのでは、と思います。(特に推理要素が絡む点も見受けられなかったため)
    要は、物語に一貫性がないように思えてしまった、ということです。これが低評価の原因です。
    長々と書きましたが、実に実のない感想で申し訳ありません。

  • う~ん、その為にそんなことするかぁ、と思ってしまった。
    全体的に印象が薄い。
    リドルストーリーは面白かった。

  • 家の都合上大学を休学し、伯父の経営する古書店に居候する男性のもとに、故人が残した5篇のリドルストーリーを探して欲しいとの依頼を受ける。

    リドルストーリーというものを、この小説で初めて知りました。

  • 少し難しかった
    また読み返してみたい

  • 作りすぎなところがみえみえ

  • どうにも主人公の雰囲気が好きになれない感じがしました。
    でも最後が気になって、どきどきしながら読み進めていました。
    文章が纏まっていて読みやすいですが、これを読んで気付きましたが、多分私はリドルストーリーはそこまで好きじゃないんだと思います。

  • 亡き父が残した5つの小説の断片を探す物語。
    その父が書いたとされているところの文章が
    たいくつな感じもして辛かった。
    あえて、物書き専門職ではない人がかいた小説を、ということなので
    設定は合っていると思うし、いいと思うんですが
    読んでいて辛かったから
    あらすじだけ教えて~とか思っちゃいました。
    だって5回も出てくるんだもん、お父さんの小説。

  • 恩田陸作品に雰囲気が激似。リドル・ストーリーを絡めたのは好きだけど、オチが普通すぎる。

  • この作者ので初めて読んだ本。個性があってなかなか面白い。50点、いや60点。

  • 2010年版このミスベスト10第4位。すごい凝った作りで、他に類を見ない構成。書くのに技術的難易度がとても高いと思われる作りに加えて、文学的で格調高い感じの力作。この人のは軽いノリで読みやすいのが良かったけど、これはちと自分には難しい。最近、記憶力めっきり低下してきて、メモしないと、うーんなんだっけっ、てなってしまう。まあ、普通はそんなでも気にせずテキトーに読み進めりゃいいんだけど、この本はそんな読み方だと、なんだか申し訳なくって。
     そんなことより、今まで、古本屋さんの話なんて読んだことなかったけど、ビブリアに続いて偶然2冊連続で古本屋の話だったのがびっくりした。

著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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