ナツイロ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468502

感想・レビュー・書評

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  • なんか・・・
    終始、譲がかわいそうだった(´・_・`)

    あたしは好きな曲は歌詞で決めるので
    作詞者、かっこええなー なんて思った♪**

  • 後味あんまりよくないなぁ。
    つい、リンにイラぁとしてしまう。
    それが、改善されたわけじゃなくて終わるからよけいに。

    悲しい過去があったり、だまされたり、
    だからって、あぁゆう振る舞いが許されるわけじゃないと思う。

    まぁ、よみものだから許されるのか。



  • 大学のリゾートバイト研究会に属する主人公。
    恋愛傷心も兼ね、住込みのみかんアルバイトとして、愛媛へ。
    海と山しかない大自然の中で一人の女の子と出会う。いや、見かける。そして、絡まれる。
    その女はシンガーソングライターだと。
    瀬戸内の青空から、舞台は東京へ。そして、30万円を持ち逃げされ、再び愛媛、松山へ。
    青春ものではあるが、本作はそこまで、涙溢れるというよりは爽やかの方が強いかな。
    関口尚氏の作品では、大概、感動で泣かされてるからな。
    こういう形も悪くはないが、泣ける作品がイメージ強い。

  • 東京の大学に通い、ひょんなことから愛媛でミカンのアルバイトを行うことになる田中

    その家の娘でシンガーソングライターのリン

    音楽を通して成長していく2人の姿、読んでいてさわやかになる

    あきらめないことの大切さ、人とのつながり

    夏を超えて成長していく2人を描く

  • 大切な友達がおすすめしてくれた本。爽やかで夏にぴったりでした!みかん食べたくなったなぁ〜〜
    "枠組みはどんどん外していけよ"

  • 2017/8/7
    みかんアルバイターで愛媛にみかんの収穫のアルバイトに来ていた大学生の譲と、その街で育ったシンガー?のリンの二人を中心としたお話。
    バンドは好きで歌も結構聞く方だと思うけど、この話はまだまだ売れないシンガーであるリンが悪戦苦闘しながら無鉄砲に突き進んでいく様子と、それを間近で見ていて時には心をイラつかせたりしながらも彼女の歌に影響されていく変化が描かれている。
    ただ、ストーリーも特に大きなひねりがあるというわけでもないので、話が普通に通過していくような、可もなく不可もなく、みたいなそんな感じを持ちました。
    愛媛県には実際にみかんアルバイターなるものは存在するのか?とか、大学でリゾートバイト研究会という名のリゾートバイトしまくる大学生とか本当にいるんだろうかとか割とそっちが気になってしまったり…笑
    リンみたいな周りに迷惑かけまくりながら無計画で無鉄砲に突き進むのは良くないと思ってしまったので、多分自分は譲に似てるのかとも思いました。
    イイバランスのところで人に迷惑はかけないように、でも自分のやりたいことを追求して時には突っ走っていくことも必要なのかなー。
    誰かと衝突したとしても、自分のこれだけはってところはやっぱりあったほうがよくって、衝突を避けることが必ずしもイイとは限らないんじゃないかなんてことを読みながら考えてしまいました。

  • 予想を裏切る意外な結末。
    こんな形での人間成長物語は初めて読んだ。
    あまりきれいな話とは言えないが、「やられた」という感じになる。

  • 関口尚さんは、きっときちんと積むべき人生経験を積んだ、正しい感覚を持つ人なのだろうな。だからこそ、よくないものも描けて、その中の素晴らしい、綺麗なものも描ける。突っ走るヒロインも、お人よしから一皮むける主人公も、決して嫌いにはなれないキャラクター。ただ、富永のくだりは自分に変なスイッチが入ってしまい、うまく読めなかった。このような展開も、さらっと描けるあたり、やはり作者は大人だと思う。

  • これもまた一つの青春だよなぁ、と思う一冊。
    平凡な人間の遠回りな成長物語。主人公の平々凡々な性格を、強引に揺り動かすヒロイン。バランスと呼ぶのか、相性としては丁度いい関係だと思う。平凡ゆえに主人公みずから動かない物語には、ブレイカーが掻き乱すくらいがいいんだな、なんて思いながら読んだ。

    ヒロインのリンの性格というのは、中々いないタイプで、過去のことや問題について、全くというほど考えず、強引で、自己顕示欲が強い余りに痛い目を見るが全く反省する気が無く学習能力の無いゆえにまた似たような真似をして失敗する……。だからこそ身勝手な行動をする度に、うんうんそこはやっぱりそうだよな、なんて頷くような感覚だった。終盤は特にその色が濃く出ていて良かった。ただ、一方でヒロインの振る舞いに主人公が翻弄されるわけだが、リンを描写するために主人公が振り回されてるような、つまり物語を描写するために主人公が誘導されてる感じがして、勿体無いと思いながら、これが限界なのかな、とか思ったり。

    結局リンは学習することなく、何てことない顔で好き勝手やってる姿が最後までそのままで良かった。評判としては最後が納得いかない、面白くない展開だとよろしくない反応が多いが、個人的には小説ならではだし、意外なまでに人というのが変わらないのだという描写が、自分としてはこれで良かったと思う。

  • シンガーソングライターの「リン」が、一流のシンガーソングライターになるべく奮闘する話。ひょんな事から「譲(ゆずる)」と出会い、共に歩んでいく―。っていう話なんだけど、終始、リンに対してイライラしてました。人間としては最低最悪。女子としても最低最悪。そして「イエスマン田中」にもいらいらしながら…。落ち着かない小説だった。ただ、歌に関わる物語なだけあって、そこに関しては気持ちよく読めた。…それにしても、最後の終わり方は呆気無い。上手く丸め込まれて終わった。

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著者プロフィール

1972年栃木県生まれ。茨城大学大学院人文科学研究科修了。映画館の映写室でアルバイトをしながら小説を執筆し、2002年『プリズムの夏』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。07年には『空をつかむまで』で坪田譲治文学賞を受賞。他の著書に『ブックのいた街』、『はとの神様』、『ナツイロ』、『シグナル』、『潮風に流れる歌』などがある。

「2018年 『サニー・シックスティーン・ルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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