- Amazon.co.jp ・本 (680ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087470871
感想・レビュー・書評
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大河ドラマ「天地人」を中途半端に見ていただけだったので、故郷のこの武将について、これまでよく知りませんでした。本書ですっかりファンになりましたよ。上杉謙信から受け継いだ武将としての切れ味と、農業をベースにした国造り。国替えで越後から会津、そして米沢へ移っても、その姿勢は変わりませんでした。秀吉、家康を向こうに回しての立ち回りもかっこいい。越後の英雄の一人ですね。
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650Pの大作.上杉謙信・上杉景勝に仕えた戦国武将.まさに忠君,名参謀.組織論,参謀論としても読むことができる.40歳過ぎて,この手の歴史物がようやく楽しめるになってきた.
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面白かった。
これを歴史小説として評価してはいけません。
直江兼続を生き様を通じたビジネスマン向けの物語。
すなわち、リーダとしてではなく、フォローワーとして何を行うか、どう考えるかを伝えているものと感じました。
童門冬二の「全一冊 小説 上杉鷹山」はリーダとしてのメッセージを、これはフォローワーとしてのメッセージを感じます。
本書では、ところどころで、現代での解説が入ったり、話が脱線したりで、ある意味わかりやすく、読みやすい物語となっています。なので、この小説を通して、関が原前後、戦国の動乱期の歴史を理解することができます。
歴史初心者にはぴったり(笑)
兼続と景勝の主従関係や、豊臣秀吉や三成との関係など、いろいろ勉強になりました。
また、兼続の奥さんであるお船との掛け合いも面白いところ。とてもできた奥さんです。
さらに、本書の副題でもある「北の王国」への野望。
戦国の動乱期を上杉家が何を思い、どう動いてきたのかがわかります。
さて、本書で語られている兼続のエピソードで、一番のメッセージは「過去を振り返らない」ということ。
なぜこうなったかを考えるのではなく、この状況をどうやって突破するか。
これは、やはり現在のビジネスマンにも必須なメッセージと思います。
しかしながら、過去も振り返らないと失敗を繰り返してしまうので、そういうところは要注意(笑)
ということで、本書はお勧め
特に新潟県人には必読の書といえるでしょう! -
直江兼続が主人公の歴史小説。童門冬二の本はちょこちょこ見るけど、この本も彼の良さとゆうか、暖かさと人の生き方の美しさみたいなもんが見えてくる。ただ主人公がよく扱われ過ぎな気がす。
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直江兼続という人間の考え方、葛藤、盟主である上杉景勝との関係、上杉家内の対立、友情以上の結びつきを持った石田三成との関係、豊臣秀吉との心理的暗闘、上方勢と非上方勢の違い、会津30万石に減封後の国の切り盛り方法等、とにかく最初から最後まで、直江兼続という人物をよく理解できる話に満ち満ちている。
単なるフィクションでもノンフィクションでもない小説という形式がマッチした稀有な作品。 -
なかなか面白かった。
名前は聴いた事あるけれど、実際にどんな人だったのか知らなかったので勉強になりました。
兼続も、お船も、景勝もステキ過ぎます。そして石田三成もあまりいいイメージがなかったのですが見直しました。
それにしても戦国時代、強烈にカリスマ性をもった人達の多い事。
今の時代だったら、誰に当てはまるのだろう…いないか。 -
夢中で読んだ。
自分の運命を真摯に受け止める人
そして、過去に起こったことにとらわれず
これからをどうするかを考える人
タイムスリップしたような気持で一気に読んだ。 -
決戦前の筆に情熱と饒舌とを注ぎ込めば注ぎ込むほど 決戦後の兼続は 目指す処を失い去勢された 尻窄み且つ尻切れな姿に終わりがちである。直江兼続というのは天下規模での話題に事欠かない存在で在りながら 最期まで題材にし尽くすという意味では 寧ろ扱いにくい武将ではなかろうか。結局「直江状」迄が彼の生かと空虚に想わざるを得ない自分だったのだが こうして早くから天下争乱とは一線を画した処で 郷土に根付いた生を志す人として描かれてみると 円く収まり実に爽快 骨太である。
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主人公なのでもちろん直江もかっこいいのですが、直江を上手く使いこなす景勝が素敵……。
この本で直江が考えていた「北の王国」がもし実現していたら、今の越後はどうなっていたんだろう……とか考えると面白いです。歴史にイフはないとかよく言いますけど、そういう妄想は自由ですよね! -
文章力は中学生レベルなので、文章にこだわる方にはお勧めできない。作者の知識お披露目のような部分が時々入ってきて、小説を読んでいる気になれない。肝心の兼続自身にはそれほど個性も知性もなく、景勝にいたっては兼続を持ち上げるための踏み台。その分兼続の妻・お船が前面に出ているが、私が男だったらこんな奥さんは欲しくない。愛人なら刺激があっていいかもしれないが。小説としては難がありすぎるが、ちょっと下品なギャクの入った少年漫画として読むなら面白可笑しいかもしれない。