鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

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  • 集英社
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レビュー : 376
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087471717

作品紹介・あらすじ

娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 「あなたに起こる やさしい奇蹟」を集めた短編集。
    わたしの心には、『うらぼんえ』がいちばん奇蹟を起こした。
    涙がとまらなかった。

    心細さで、折れそうな時。
    自分はなにも悪いことはしていない。
    でもたったひとりで、理不尽な出来事に立ち向かわなくっちゃいけないとき。

    たったひとりでいい。そばにいてくれたならば。。。

    泣かない。ぜったい泣かない。泣き顔を見られたら負けだ。
    呻き声を奥歯で噛み殺す。
    ちえ子は迎え火のかたわらに蹲る。
    そんな時に、二度と会えないはずの人の声が聞こえたら。
    「ちいこ」幼い頃の自分の呼び名で名前を呼ばれたら。

    盂蘭盆会。
    わたしは、お盆の時期いつもと違う空気のやさしいゆらぎを感じる。
    亡くなった大切な人たちと、もう一度出会えても決して不思議ではない日。
    そして、それは生きていくわたしたちが、一歩踏み出せる日なのかもしれない。

  • 浅田 次郎著
    浅田次郎さんの短編集作品を今更ながら 初めて読みました
    「あなたに起こる やさしい奇跡」
    後書きのところに書かれた言葉に私自身も得心した気分になれた 8つのオカルトぽぃ話しもあったけど それぞれに その時代にいた人びとの姿や心情が浮き上がって見える作品だった。静かで良作な作品だった。「ラブレター」やオリオン座からの招待状には涙した。
    私ごとではあるが、以前はずっと好きな作家が新刊を出すの度に買って読んでいたが(もちろん 好きな作家だしワクワクしながら 新刊を読むのを待っていたいところもある)
    ただ、新刊を買いあさって読んでると本の量が半端なく増えて 読んだからといってすぐに捨てられず、溜まっていき 本にかける金額も大きい。私は最近 中古本を読み始めた!
    ブグログで参考になり、また 中古本で知らなかった本に出会える喜びを感じた。リサイクルも出来るし 苦手だと思ってた本にも愛着を感じるようになってきた。
    若い時代に読んだ本と時が経って読んだ本は かなり印象も変わっていく でも 作家から伝わる心情は変わらず そこにあることを知る。古い本でも その中には自分に影響を与える大切なものが沢山ある 今後も新刊 中古本に限らず 沢山の本を読んでいけたらいいなぁと思います。ブグログで皆さんの感想を読むだけで 世界が広がり あれも読みたい これも読みたいって気分になります 感想読んでるだけで1冊の本に出会えたような気分にさえなれる時があります。
    浅田次郎さんの時代背景の中にその時代にいない自分の気配を感じる事が出来た気がします。

  • 十何年ぶりに再読。一つ一つの作品がこんなにも胸に染み込んだのは歳を重ねた証拠かな?作風は違うけど、個人的には昭和の香りのする短編集として向田邦子の「思い出トランプ」とともにずっと手元に残しておきたい一冊。

  • ラブ・レター… これは、今流行の純愛。会った事もない人をここまで想えるって素敵。
    吾郎はお金のために戸籍を売り不法就労している中国人白蘭と形だけの結婚をする。死ぬ前に白蘭が書いた吾郎へあてた手紙(ラブレター)には結婚してくれた事への感謝、写真だけの夫への愛がひしひしと書かれていた。
    吾郎も白蘭の手紙を読み、写真を見て白蘭への想いを募らせていた。そしてお金のために結婚した自分を恨む。
    白蘭の冷え切った頬を抱いて慟哭した吾郎。もっと違った形で二人が出逢っていたら・・・

  • やっぱり心に染みるはー
    泣けてきます

  • 泣かせてもらった

  • 二つ目の話(ラブレター)、何回読んでも泣いてしまう( i _ i )

  • 2007年4月26日読了。

    8作の短篇集。作者解説によると「奇蹟」がモチーフだという。表題作は、いつも駅に立ち続ける駅長の物語。これだけ書くと面白そうだとは決して言えそうにない。現状、これまでの生い立ち、そして「奇蹟」は起きる。

    解説者の解説では、短篇の評判は四派「鉄道員」「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」にわかれたということらしいが、たしかに4作どれも良くてかなり泣いてしまったけど、印象的なのは「鉄道員」は含むけど、むしろ他の話。

    「悪魔」 家庭教師として来た男に不信を抱き、家が崩壊していくのはこの悪魔のせいだと思い悩む少年。少年の目で見ると確かにそう思えるかもしれないのだが。やるせないなぁ。(でもある意味少年萌え話だと思った私ですが?)

    「ろくでなしのサンタ」 よくわからない世界でも、感情移入ってできるものなんだ。

    「オリヲン座からの招待状」 崩壊しそうな夫婦がどうにかなりそうな話としてではなく、むしろ彼らの子どもの頃の思い出話として印象的。その背後に年老いた映写技師と妻の姿が映る。

    逆にあまりわからなかった話。
    「伽羅」 つまりこの女性は幽霊ってこと?

  • こんなに素敵な短編集、久しぶりに読んだ。
    著者が短編を鍛えるためにガリガリ書いたというように、選び抜かれた文章には無駄がなく、すっと心に入ってくる感じ。

  • 文庫本

    鉄道員 ぽっぽや
    ラブ・レター
    悪魔
    角筈にて
    伽羅
    うらぼんえ
    ろくでなしのサンタ
    オリヲン座からの招待状
    全8篇

    「ぽっぽや」は映画になって有名ですが、読んでみてこんなに短い作品なのかと驚きました。
    どの作品もとてもよかった。
    「ラブ・レター」なんて感動したし・・・素敵なお話。
    「角筈にて」も涙・・涙でございました。
    「うらぼんえ」なんて・・・もぅ

    浅田さんってなんでこんなに素敵なお話書けるんだろう?
    大好きだ。

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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