夏と花火と私の死体 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.58
  • (1623)
  • (2098)
  • (4203)
  • (338)
  • (73)
本棚登録 : 16251
レビュー : 2065
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087471984

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 『クズとメガネと文学少女(偽)』で触れられてて、興味を持ったので読んでみた。
    作者の方、男だったのか。
    漠然と女の子だと思ってた。
    (たぶん、おーりが読んでる → 作者は女の子、みたいなよくわからない連想。)

    [夏と花火と私の死体]
    死んだ「私」視点で語られる物語。
    勧善懲悪も因果応報もない、なんとも後味の悪い物語だった。(そこが魅力なのかもだけど。)

    66の時点で健くんの異常性が既に垣間見える。

    どんな描写がどう後の展開に効いてくるかわからないので、油断できない。
    (茣蓙を切りすぎたこととか、神社の倉庫の扉の滑車のくだりは何か関係してくるんだろうか?とか。)

    子供が4日も行方不明なんだから普通は石垣の穴?は捜索されるんじゃないのかな?
    あと、死後硬直なんかもあるだろうし、流石に真夏に4日間放置は臭い始めるのではなかろうか?
    なんて、ちょっとハラハラもする。

    この本の初版が 2000 年。
    その頃は『笑っていいとも』は永遠だと思ってたよね。
    まさか現在 2018 年には放送終了してるなんて・・・この先、新たにこの本を手に取る人にはどんな番組なのかわからないことになるのか。

    あとラザニア!!
    『宇宙船サジタリウス』はコトブキヤあたりがキット化してくれんもんかな。
    ちなみに『宇宙船サジタリウス』の放送は 1986 年。
    よってスマホどころかガラケーすら存在しないし、当然物語に登場もしない。

    ジョッカーという単語が出てきたのだけど、ショッカーのことだろうか?
    (41刷にもなるのに、こんな誤字あるだろうか?)
    っていうか、そうだとしても『宇宙船サジタリウス』の時代は既に初代仮面ライダーなんて過去すぎるから、健くんが知ってるのは違和感ある。

    [優子]
    まさか二本立てとは思わなかった。
    日本人形が出てくるけど・・・夏と花火とに繋がるのかな?(最後に捨てられていた日本人形かな?)と思ったけど、そんなことはなかった。


    --- 以下ネタバレ ---


    [夏と花火と私の死体]
    結局、緑さんが誘拐犯だったのね。
    なんらかの関連はあるんだろうとは思っていたのだけど、若い娘が近隣とはいえ他の県まで行って死体を持って帰るとか無理があるから緑さん犯人説は排除してた。
    自動車に乗っているような描写もなかったし。

    ところで、描写から見るに健くんは大人になるまで生きられるのだろうか・・・。
    (あのまま話が続いた場合、健くん死亡・緑さん逮捕・弥生ちゃん発狂の全滅エンドくらいしかないのでは。)

    [優子]
    結局、政義が正常で清音が異常だったワケか。
    ベラドンナで命を留めたけど精神に異常をきたしたとか、優子さんが、ぼーっとして何をされても反応しない時間があったとか、舞台設定に若干の御都合主義感を受ける。
    他にも、静枝さんが離任してから清音さんが着任するまでの6ヶ月間に、静枝さんと全く面識がない人と再婚しているとか。
    しかも、結婚前からなのか結婚後なのかわからないけど、結核を煩っているとか。
    推理小説ではないから野暮なツッコミかもしれないけど、無理がある設定を意図的に読者に語っていない節があるので、真相に驚くよりも「そんなものわかるわけがない」って感想が先に来てしまう。

  • 何回読んだかわかんない、中学の時に読んだのかな。
    これに出会った衝撃といったら!
    死体視点っていうのが面白い、しかも自分の死を受け入れて、隠そうとしている二人を淡々と描写するの
    おもしろかったぁ
    16歳でこのアイデアと内容はすごいなぁ
    さすが天才

    2018.06.10

  • 美しくグロイ作品。乙一デビュー作。ぜひ夏に読んで欲しい。

  • 乙一氏のデビュー作。
    気持ちの良い話ではありませんが、やはり才能を感じさせますね。

  • 中学生の頃から読みたかった、夏と花火。
    .
    最近読む小説が重いの続いて気持ちが沈むことが多かったから、軽く読めるものが良かったのに、
    手にとってしまったのがこれ。笑
    ましてや今回死ぬのは主人公。
    .
    主人公なのに死ぬの早すぎるし、あっさり死にすぎだし。
    ハラハラドキドキの展開を楽しむものなんだろうけど、私は終始もどかしかった。
    むちゃくちゃに暗くて悲しい話なのに、本当に他人事のような語り調だから、それに救われて、つらくなりすぎずに読める…
    .
    もう一つの物語の優子も、
    最後の最後の種明かしに一瞬で惹きつけられ、すぐに解放される。
    .
    とことん重い話なのにあっさり読めます

  • こんなに後味の悪い小説、久しぶりに読んだ

  • ジョジョノベライズのThe Bookから作者を知り、購入。死体である少女が1人称であるという独特の構成。執筆当時著者が16才だったというのは驚き。The Bookの完成度の高さの後に見ると、やはりどこか物足りなさは感じる。

  • 初乙一。処女作。表題作は、ジャンルはホラー?なのかな。名前は聞いたことがあり、多少期待はしたんだけど…まぁまぁでした。緑さんが怪しいなぁとは思って読んでたんですが——やっぱりなぁ、と。現段階では次作を読むか未定。
    もう一篇の方は、最近読んだからなのかちょっと恒川風で割りと好みでした(^^

  • 表題作ももちろん秀逸だが、おまけ的に収録されている「優子」もおすすめ。文字からひんやりとした空気感が読者を包み込む。これらを著者は十代で書いているのだから驚嘆のほかない。

  • 死体の視点で描かれるサスペンスミステリー。少しホラー要素も感じられて、全体的に不気味な雰囲気が漂う。
    小学生の兄弟が死体を隠そうと奮闘するが、誰かに見つかりはしないかと緊迫する中で、この状況をどこか面白がっている風にも感じられる兄。そして、主人公を木から突き落として殺した張本人である妹は終始怯え続けている。夏休み真っ盛りの日中の日差しと、お祭の賑わいの裏側で行われる死体遺棄。こういった対比が物凄く効果的で、一人称も死体である“私”ということが他に類を見ない斬新な切り口の作品に何度も何度も衝撃を受けました。果たして兄弟は誰にも見つからずに死体を隠すことができるのか…?予想外の展開を迎えるラストにも注目です。

全2065件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

乙一(おついち)
1978年福岡県生まれ。山白朝子(やましろ あさこ)、中田永一(なかた えいいち)の別名義で執筆する小説や、安達寛高(あだち ひろたか)という本名名義で脚本を記すこともある。
1996年に『夏と花火と私の死体』で、第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。
2003年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。2012年、『くちびるに歌を』(中田永一名義)で第61回小学館児童出版文化賞。
代表作として、映画化もされた本屋大賞ノミネート作『くちびるに歌を』のほか、『暗いところで待ち合わせ』『きみにしか聞こえない CALLING YOU』『失はれる物語』などがある。作品の多くが漫画化、映画化された。

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)のその他の作品

乙一の作品

ツイートする