ベルリンの秋 上 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473001

感想・レビュー・書評

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  • プラハの春の続編。恋愛と東ドイツの体制。後半も楽しみ!

  • 何故か、《中欧3部作》の第3部『ウィーンの冬』から歴史を遡って読んでます。次はプラハへ。
    『出エジプト記』が東西ドイツの壁崩壊のとどめをさす方法になるとは‥‥、イスラエルの民を解放する話が(東)ドイツの民を解放する話になるとは‥‥。
    終章p525に思わず感涙です。
    思い切り官能的な描写もありますが、硬軟楽しめる歴史に裏付けされたラブサスペンスです。

  • 前作 プラハの春の続編ということで、DDRに赴任してからのところからページが止まらず読みやすいです。

    下巻に突入します!

  • プラハの春を読んでから時間がたちすぎていて,話に入るのに時間がかかった……これは大失敗。

  • 「プラハの春」でカテリーナを亡くした日本人ノンキャリア外交官の主人公。日本で結婚するも、日本でも東ドイツのスパイ=ヘスから尾行を受け続けていた。そんなか東ドイツでの大使館立ち上げで、東ドイツに赴任する主人公。そこでは、カテリーナの忘形見、娘のシルビアと偶然か必然か再会。東ドイツ、ソ連の政治事情のなかに、巻き込まれていく。

  • 前作『プラハの春』が好きすぎて、10数年続きを手に取れず、やっと読み始めた今作。
    数ページ読んだだけでも引き込まれる世界観、そうそう、これこれ。
    『プラハの春』では(うろ覚えだが)市民対国家、という構図だったのに対し、こちらは東独、ソ連、西独という国家対国家の駆け引きが楽しめ、こちらのほうが史実の著名な人物が多く出てくるのでよりリアリティーを感じることができる内容になっているのではないかと思う。本当にこの話はどこまでが史実でどこからが創作なのか…。
    ただ、舞台が東独、ソ連、西独、日本などなど行ったり来たりするので、馴れるまで特に東独とソ連の場面がごっちゃになりやすい。話が面白いので気にならないが、何度か前のページを読み直して人物を確認したりすることも多かった。巻頭に登場人物がまとめられているが、この順番だとわかりにくいので自分で国ごとにまとめて理解した。下に備忘のため主要人物一部をまとめておく。
    序盤シルビアに対し、リョウが愛してるのはあんたの母ちゃんだよ、と思っていたのだが、進むに連れシルビアを取り巻く運命に徐々にその思いも薄れていく次第。ラブロマンス部分もそれほど多くないし気にならない。彼女の存在はこの物語に必要な部分。
    前作で中欧が好きになったが、これでまた冷戦時のドイツにまた大いに興味をそそられ、関連本をもっと読みたいと思わせられる。冷戦時代のドイツ、ソ連に関心がある方にはぜひともおすすめ。

    DDR SED:社会主義統一党 シタージ:国家治安省
    ワルター・ウルブリヒト 国家元首 SED第一書記 山羊髭 スターリン主義者→1971年失脚
    シュトフ 首相
    エーリッヒ・ホーネッカー 国防・治安担当政治局員→1971年SED第一書記
    エーリッヒ・ミールケ 国家治安大臣
    ウィリアム・ベーナー中将 第一次官
    ラインハルト・シュナイダー大佐 カトリーナの夫→1971年少将 第一次官 
    ユルゲン・マイヤー 高官 元在プラハDDR大使館公使→1971年事務局長
    ミーシャ DDRスパイ組織の総元締

    ギーゼラ ベーナーの妻
    アンネマリー・アーペル ペルガモン博物館学芸部長 ギーゼラの妹→1972年ラインハルトと再婚
    エーリッヒ・アーペル 元SED政治局員 国家計画委員会議長 アンネマリーの夫

    ソ連
    レオニード・イリイチ・ブレジネフ ソ連共産党書記長
    コスイギン 首相
    ユーリー・アンドロポフ KGB議長
    アンドレイ・イワノフ KGB中将 元外務省・対独問題担当特務機関責任者→1970年死去
    グロムイコ 外務大臣
    ビクトル・アブラシモフ 駐DDRソ連大使
    コンスタンチン・スミルノフ(ユルゲン・ヘス)KGB大佐 元シタージ特務要員
    アレクセイ・グルキン 大佐 KGBドイツ本部センター責任者


    西独 BND:西独連邦情報局
    ハイネマン 大統領
    ブラント 首相
    ギュンター・ギョーム 首席秘書官 DDRのスパイ
    ゲルハルト・ベッセル BND長官
    ハンス・ディートリッヒ BND第一部第十二課B部門課長
    オットー・シュミット BND憲法擁護庁部長
    カール・クラインヘンペル BND中佐 国防省情報部ソ連課長

    アメリカ
    ジョン・マクギーネス 西ベルリン在住CIA幹部要員
    ロバート・ジョンソン 在ベルリン米国総領事館首席領事

  • 下巻に書く

  • 20
    プラハの春から時は経ち、時代はうつろうも時代に翻弄され、それでも強く生きようとする亮介とカテリーナの娘シルビア。舞台はチェコスロバキアから東ドイツDDRにうつり、悲しい傷を新たに背負いながらも、逞しく時には切なく生きる様に心打たれる。

  • 前作、プラハの春から引き続き政治、駆け引き、策略を読ませる上巻。貴重なフィクションと考える。

  • 913.6 ハ (1) 登録番号9464

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