うわさの神仏 日本闇世界めぐり (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473322

感想・レビュー・書評

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  • 神社仏閣をめぐり、それぞれに祀られているご神体や仏さまの解説や、心霊写真の見え方にはコツがあるということが書かれていたり、さらに後半にはいかにも何か出そうなところを巡るツアーの様子が書かれていたりと、著者本人も霊感があるようで、まじめに読んだらゾワッとしそうな内容を軽いエッセー風にまとめた本。
    さらっと読みつつ、それなりに神社仏閣の蘊蓄も学べる。
    個人的には、"実践 おみくじ講座の巻"が特に面白かった。

  • 神社仏閣についてのホラー作家らしい闇の部分をテーマにした超軽いエッセー。なにもこんなに軽くしなくてもいいのでは?と思えるほど。
    日常生活の行事は仏式が多いせいもあってか、神道系の知識は神道よりも圧倒的に少ないことに気づく。仏教はオリジナルの釈迦の教えからかなり離れたところまで来てしまったとはいえ、生きていく上での指針となる教えを中心にした宗教体系になっている印象があります。神道は接する機会が初詣くらいだからなぁ。教えを聞いて考えるというより一方的に宣託がくだされたり、願をかけるとかという印象が強いというのはねじれた知識のせいかな。祟るのかぁ。掘れば面白いことがたくさん出てきそうな気がする。掘る方法がよくわからないけれど実際に行ってみることが一番かな。七福神とかのはちゃめちゃ具合はそのまま日本人のはちゃめちゃに通じているような気がしておもしろい。もともとはこうなんだろうな。日本人というものつまりは自分をなすものについてもう一度考えたくなる。熊野大社に行ってみたいし、陰陽師村の星祭りを見たくなりました。

  •  美大の大学院まで出て、美術館の学芸員として勤務した経歴をもつホラー作家、加門七海さん。その知識と霊感は本物ながら、自身は無類の怖がりとして心霊から距離をおこうとしつつ、噂や逸話をクールかつ独自の視点で観察する、その語り口は皮肉やユーモアに溢れていて、まるでオカルト界のナンシー関。小説も面白いけど、今作のようなコラムもなかなか良い。

     迦具土命を「カグツチくん」と言ってみたり、菩薩や如来像を「パンチパーマでキンネックレスをジャラジャラつけてる人」と表現してみたり……人によっては、文章が軽すぎて受け付けないのもうなずけるが、「小説すばる」に連載していたコラムとしては全然アリだったのではないかと思う。甲斐ヨネさんの挿絵もいい味だしてる。

     本の前半は「供物」や「鬼」など、よくあるオカルトワードを取り上げて書いたエッセイ調のコラムになっていて、後半が、東京の心霊スポットや、京都、和歌山など全国でも比較的有名な神社や仏閣を取材した際のルポ形式にまとめられている。
     作者さんの知識がハンパじゃないので、自分で行ったことのある場所でも「ほえー、有識者が行くとこんな感想なんだなー」と改めて感心しながら読んだ。

     さらに、本書を読んで福井に「天社土御門神道本庁」がある村があると知り、行かねばと思った。1話あたり10分くらいで読み切るので、昼休憩や寝る前に毎日1話ずつくらいでいいかも。

  • 神社、仏閣に祀られるモノのお話。
    七福神参りしてみたいです。

  • 寺社仏閣巡りがしたくなる。が、このノリの文体にはもうおじさんいい歳なんでついていけない…

  • 「うわさの神仏 日本闇世界めぐり」というタイトルなので、不思議な現象が起こるといううわさの神仏をめぐり、ものの怪の話しや著者の実体験が聞けると思ったが、古事記や八百万の神の説明ばかり。期待していたものと違いました。神社仏閣、主祭神や由来に興味がある人は、楽しめるかもしれません。

  • 神仏オタクの加門氏のエッセイ。話は面白いが、軽すぎて段々飽きてくる。オカルト話なのでオカルト好きな人が読者ではないのだろうか。もっと気味悪く書いて欲しいものだ。次を読む気にはなれなかった

  • 神社仏閣、さらには幽霊の出るスポットなど、宗教、オカルト系の場所をまわり、その場所の紹介や感想をつづったエッセイ。久しぶりに読み直したら、内容は面白くて興味深いのですが、こんな軽いノリだったかな、とビックリ。慣れるまで若干時間がかかりました。年とったからかな…。

  • 面白く神仏の情報が読める本。

    オカルト大好きな作家さんとあって、雑誌の取材で霊が出現するスポットも多数。
    本人はお祓いなどできないにもかかわらず、単に見えてしまうことを呪っているが、読む側にとっては面白い。

    住む静岡県にも登場した神社仏閣があったので、ぜひにでも行ってみたい。

  •  これでよいのかと思うほどサクサクと読めた。
     子どものうちにこういうのを読ませておくと、正しく(?)面白い人間に成長するでしょう。(2009/02/09)

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著者プロフィール

加門七海
<プロフィール>
東京都生まれ。美術館学芸員を経て、1992年『人丸調伏令』でデビュー。伝奇小説・ホラー小説を執筆するかたわら、オカルト・風水・民俗学などへの造詣を生かしたノンフィクションも発表。自身の心霊体験をもとにした怪談実話でも人気を博す。小説に『203号室』『祝山』など、ノンフィクション・エッセイに『大江戸魔方陣』『お咒い日和』『墨東地霊散歩』『加門七海の鬼神伝説』など、怪談実話に『怪談徒然草』『怪のはなし』など多数。

「2023年 『神を創った男 大江匡房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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