プリズンホテル 2 秋 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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レビュー : 337
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473391

作品紹介・あらすじ

花沢支配人は青ざめた。なんの因果か、今宵、我らが「プリズンホテル」へ投宿するのは、おなじみ任侠大曽根一家御一行様と警視庁青山警察署の酒グセ最悪の慰安旅行団御一行様。そして、いわくありげな旅まわりの元アイドル歌手とその愛人。これは何が起きてもおかしくない…。仲蔵親分の秘めた恋物語も明かされる一泊二日の大騒動。愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない。

感想・レビュー・書評

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  • 木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。出版社から、関東桜会の相良総長が亡くなったから葬式などの義理事の実態を見てきてほしいと言われた。叔父の木戸仲蔵に頼み込んだら会場の寺に来たらよいと返事が来た。「ええ、鶴と亀との相生に、極楽往生いたすのも良うござんしょうが、一天地六の賽の目次第に罷りますのも、また乙なもんでござんす。上は吉原泪橋、本所駒形向島までの百余町、盆の内外、決してぬかりゃあござんせん。桜の一門打ち揃いやして、これよりお送りいたしやす。いやさ八代目、とくとお立ちなせえ。」長老の声で、親分五人衆が担いだ棺はしずしずと寺を出ていった。またまた極道ホテルの面々が帰ってきた。今度はどんな騒動が起きるやら。なんと、極道と警察が一緒のホテルに泊まるとは…。これで騒動が起きなかったら不思議である。

  • 花沢支配人は青ざめた。なんの因果か、今宵、我らが「プリズンホテル」へ投宿するのは、おなじみ任侠大曽根一家御一行様と警視庁青山警察署の酒グセ最悪の慰安旅行団御一行様。そして、いわくありげな旅まわりの元アイドル歌手とその愛人。これは何が起きてもおかしくない…。仲蔵親分の秘めた恋物語も明かされる一泊二日の大騒動。愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない。

  • 極道が経営し、「その筋御用達」の、通称プリズンホテル

    1泊2日の慰安旅行に来たのは
    なんと警察署ご一行さま(笑)

    当然巻き起こるハチャメチャドタバタ。
    ワケありの泊り客たちも巻き込んでの人情ストーリー。

    支配人がずいぶんキモが座ったいいオトコになったなぁ

  • 今回は一泊二日なのに前作より盛りだくさんで読み疲れた感じ(^。^)だけど一気に読んでしまいました。私には二匹目のドジョウの方が一匹目よりうまかったです。前作では大っ嫌いだった作家先生の事も段々と理解できるようになってきました。安藤優子さんの解説がとても良かった(o^^o)

  • 奥湯元あじさいホテル・・・。
    うん、泊まってみたくなった(笑)。

    警察団体と任侠団体がひとつ宿に・・・・。のっけから、なんだかトンデモな設定。そして、トンデモな展開。

    まあ、もともとがトンデモな設定から始まった物語なのだが、前作に増して悪ノリが過ぎるんじゃ…?と、前半、少々興ざめしかけたが・・・。後半からは、ぐんと引き込まれた。

    支配人の男気と、親分の侠氣。
    集金強盗の不遇と決意。
    ナベ長さんの英断。
    元アイドルの改心と、老歌手の決意、親分の失恋。

    富江への電話・・・・・に、ウルウルとさせられ、
    美加の似顔絵に、(前半と最終盤と)2回泣かされた。

    初登場時には「人間のクズ」としか見えなかった主人公の成長から、目が離せなくなりつつある。

    全4巻の完結済み作品。あと2冊で終わってしまうのかぁ・・・と、早くもさびしくなってきた。


    ★4つ、9ポイント。
    2018.03.08.古。


    ※学生闘争に詳しくはない。詳しくはないけど、いつも思っていた。

    親から仕送りをもらい、授業料を払ってもらっている、衣食住足りてる者たちが叫ぶ「闘争」のために勉学の機会を奪われた者たちがいるということ。

    そして・・・そんな(↑)闘争に明け暮れた奴らが、結局は「変えられなかった」体制の中の実社会で、重役になったり起業したりと成功しているという矛盾・・・。

  • あいも変わらず忙しいホテル!(いろんな意味で)
    どうしても夏で好きになれなかった木戸孝之助のーーものすごく強い愛情が垣間見えて、人間てどれだけ愚かでどれだけ素敵なんやと思えてくる。

    そして花沢支配人!
    「かえすがえすも安い買物だったな、おめえは」
    と仲蔵さんに言わしめる根性と誠実さ!
    「ホテルマンという男の道を極めようとしている、ひとりの極道でございます」
    一本筋が通った彼は本当に魅力的で大好きです。
    美加ちゃんの「あい」が可愛すぎる。
    なんやろう、一人一人の登場人物について感想述べてたらキリがない。
    読んでるうちに夫々の仕草とか、行動とか、知らない人とは思えないほど愛おしくなる。
    そんな小説。

  • 浅田次郎のコミカル小説、プリズンホテルシリーズの第2巻。

    極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は驚いた。
    たった一人の身内で、ヤクザの大親分でもある叔父の仲蔵が温泉リゾートホテルのオーナーになったというのだ。
    招待されたそのホテルはなんと任侠団体専用。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ―。
    熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家…不思議な宿につどう奇妙な人々がくりひろげる、笑いと涙のスペシャル・ツアーへようこそ

    「木戸孝之介」は、まさに浅田次郎自身をモデルにしているのかな?浅田次郎の人生経験の豊かさが、小説の厚みを支えていると思った。

  • うーん、一巻に比べると孝之介の人物像がビシバシ出ていない、というか。
    「警察の慰安旅行がヤクザのホテルに来る」よりもあの幹事さんが一人旅行で訪れたぐらいでよかったのではとも思う。

    酔っ払う警察御一行と、有名なかぞえうたにブチ切れるカタギじゃない御一行。
    こういうシーンはなんだかこち亀のようだ。

    もうひとつ、清子の娘の美加がわからない(背景、人物像などが)。
    普段から子供と接しているわけではないが、「これが6歳?」という感じ。
    しかし、影を抱えた6歳児というのを描写するのは難しいと思う。

  • 2019.6.8 図書館

  • 監獄ホテル〜秋〜ですな。
    …やっぱりこの「小説家」、許すまじ。うん。
    多分この本の主人公は違うんだ。きっとそうだ。

    好きな順で言うと、「支配人」「オーナー組長」「板長」かなー。
    彼らを私の中では「主人公」としましょう。
    いや、もしかしたらこのプリズンホテルと呼ばれる
    特殊すぎる建物自体が主人公なのかもねー。奴じゃない!うむ。

    今回は、葬式に始まり、いつもの面々集うホテルに
    「往年の歌謡の女王」「謎の大学教授」「ドサ廻りの歌手とマネージャー」
    で、わがまま小説家は6歳の少女を連れてやってくる、可哀想。
    大変恐ろしい団体のブッキングが見どころ。いいね〜

    このホテルに勤めたいわー。お客としてはなんか行かないかも…
    理不尽な騒乱に巻き込まれるオプション、外せないもんねー。
    従業員として渦中に置かれる方が生き残れそうw

    だんだん面白くなってきた。
    次は冬。

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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