天帝妖狐 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 7587
レビュー : 737
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473421

感想・レビュー・書評

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  • 筋少の曲にありそう

  • 最近の乙一作品ばかり読んでいたため、逆に新鮮。
    表題作品よりも、他に収録されていた落書きの話が個人的には好き。

  • (裏表紙より)
    とある町で行き倒れそうになっていた謎の青年・夜木。彼は顔中に包帯を巻き、素顔を決して見せなかったが、助けてくれた純朴な少女・杏子とだけは心を通わせるようになる。しかし、そんな夜木を凶暴な事件が襲い、ついにその呪われた素顔を暴かれる時が………。表題作のほか、学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖を描く「A MASKED BELL」を収録。



    ***

    「A MASKED BELL」は、トイレの落書きを巡る物語である。学校の主人公しか行かないような外れにあるトイレの個室にある日、「ラクガキスルベカラズ」という自己矛盾のような落書きが書かれたことに始まり、次々とその壁にメッセージが書き込まれるようになる、というのが話の始まりとなっている。
    この物語の始まりだけでも魅力的で、そこから発展していく事件など、一気に読んでしまえるストーリー展開は流石乙一と言えるものだ。ただ、少し終わりが呆気ないような…それでも、凄くどきどきさせられる。


    表題作の「天帝妖狐」は、正直、ホラーにも関わらず、泣ける。始まりはこれからどう話が展開していくのか全く分からない内容になっているが、夜木という人物の世界の哀しみと喜びが、この短い話の中に詰まっていたのだと言ってもいい内容になっている。
    最後の1文には、心が潰れそうになった。(↓は最後の1文ではありません)


    「一生懸命、私を人間として扱ってくださったあなたのことを思い出す度、私は、自分が人間であることを忘れることはないでしょう」

  • 2019.05.02 読了。

    天才作家、乙一先生の二作目。

    『A MASKED BALL』、トイレの落書きから始まるホラー。
    途中までは面白いんだけど、展開が貴志祐介的な感じになったのは微妙かも。良くも悪くもまぁエンタメだなって感じ。

    表題作『天帝妖狐』はとにかくすごい。
    どうやったらこんな話を思いつけるのか。どうすればこんなに惹きつける話が書けるのか。天才。

  • A MASKED BALLも好きな感じのミステリー?ホラー?だったけど(トイレの落書きの連続から始まるお話、そしてラストのスッキリするどころかゾッとする感じがとてもよかった)
    いや、いや〜〜〜〜
    天帝妖狐、読み終わった今大号泣し過ぎてまだ立ち直れてないからね?ほんとに、フルバのキョンくんの封印が解けてしまった姿と一瞬だけ重なったけど、夜木の醜い姿も隠された凶暴さも孤独も不安も悲しみも、そしてその救われなさ、比べ物にならないな??比べるのがおかしいんだけども
    ただの純朴な少年であったろうに、私は早苗に恨み言しか持てない、早苗も寂しかった?だから夜木を引きずり込んだの?でもそれって酷すぎるよ〜〜〜、これから何百年何千年も、誰にも何にも愛される事のない姿をひた隠しながらひとりぼっちで生きてくの?かわいそうすぎない??
    と、そんな風に私の心も涙腺もブンブン揺さぶって行きました。

    久々に読んだ乙一さん、完璧です。

  • ★2009年1月12日 3冊目読了『天帝妖狐』乙一著 評価B+
    久しぶりの乙一作品。これは俗に言う黒乙一に属する作品。如何にも乙一らしい独特の世界を展開しつつ、ちょっと鳥肌の立つようなおどろおどろしい場面も、人の心の暗黒の一面を表現しているそんな気がする作品。
    A MASKED BALL:学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖 犯人は意外な人物
    天帝妖狐:幼年時にこっくりさんに我が身を引き渡して、永遠の命を手に入れてしまった男のつかの間の幸せとそのすぐ後に訪れる悲劇と更に続く地獄。彼を支えるただ一つの輝かしい思い出。

  • 旅の途中で知人に紹介されて一気にハマった乙一。今回は表題プラス1の短編集。携帯全盛期のこの時代にトイレの落書きを主にしたサスペンスとコックリさんで人ならざるものへと変貌を遂げることになってしまった主人公の話。一気に読みたくなる一冊です。

  • 「A MASKED BALL 及びトイレのタバコさんの出現と消失」
    タイトルも書き方もコミカルな表現だが、それが逆に "落書きが引き起こす恐怖" を煽る。伏線と起承転結がサックリしているので、読みやすいけど、僅かに物足りない。
    「天帝妖狐」
    ストーリーが単純で、不燃焼感......"描写" の部分だけはホラーだが......

  • 乙一さんの本はさらさら読めるから好き。
    最後にどんでん返しがあるわけではなく、途中途中に次のページが気になってしまうシーンがおおい。
    途中途中飽きない。

  • 何かの曲のコメント欄で見かけて読みました。

    マスクドボールは、凄く面白く私のツボでした!
    天帝妖狐の方は、切なくなりました

    また乙一さんの本を読んでみたいと思います!

著者プロフィール

乙一(おついち)
1978年福岡県生まれ。山白朝子(やましろ あさこ)、中田永一(なかた えいいち)の別名義で執筆する小説や、安達寛高(あだち ひろたか)という本名名義で脚本を記すこともある。
1996年に『夏と花火と私の死体』で、第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。
2003年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。2012年、『くちびるに歌を』(中田永一名義)で第61回小学館児童出版文化賞。
代表作として、映画化もされた本屋大賞ノミネート作『くちびるに歌を』のほか、『暗いところで待ち合わせ』『きみにしか聞こえない CALLING YOU』『失はれる物語』などがある。作品の多くが漫画化、映画化された。

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