R.P.G. (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.21
  • (229)
  • (675)
  • (2347)
  • (297)
  • (49)
本棚登録 : 7809
レビュー : 713
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473490

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「火車」以来、久々に読んだ宮部みゆきさんの作品。
    友人からの勧められて購入、読了。

    うーん、正直まあまあだったかな…
    ミステリー作品として、このくらいの驚き具合の作品はもう読み飽きたかなぁという感じ。

    「RPG」という名前も含めた、どんでん返しのプロットだけでは良作とも思えず…
    かと言って、ネット上での仮装家族という設定、人間模様だけでは面白いとも思えず…
    どっちも中途半端な作品だったかなぁという感じ。
    おそらく、作者としては前者をメインにした作品だとは思うのだけれど。

    2001年の作品としてはそこそこ新しかったのかな?
    ある程度小説を読み慣れた人には、少し物足りなさが残ると思う。

    <印象に残った言葉>
    ・ちか子は心のなかで呼びかけた。集中治療室に横たわる中本の様子は、どうしても想像ができなかったから、捜査本部の呼び出され、初めて中本に会って、彼の説を聞かされたときのことを思い出し、そのときの顔を思い浮かべた。お見事でした。(P231)

    ・彼らは本物じゃないよ。あれもお芝居だ。(P285 武上)

    <内容(「Amazon」より)>
    住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー!

  • 「しまった騙された」と思ったのは登場人物だけではないはず。まさかRPGをRPGしていたとは。騙された人物の心の叫びが痛いほどわかる。そして何度も「この子は頭が良い」と描写されていて、違和感なくその叙述を受け入れていた。2回目に読むと、書いてある言葉の意味を違う意味で噛みしめたくなるだろう。しばらくしてから、また読みたい。

  • 定点カメラで見ているかのような描写。
    どこにミステリ性があるんだろと読み進めると、傍流の意外性とタイトルの言い得て妙な点に思わず膝を叩かされる。

  • 2019.02.07完読

    なんとなく序盤で犯人がわかってしまったため、読み終わりに「やっぱりかぁ」という感じで盛り上がりにかけたかな?

    最初の方は人が多すぎて、アホな私には誰だっけ?ってなった。笑

    でも取調室での話し合いが主で、途中からはスラスラ読むことができ、本当にあっという間!
    サラッとしていて良かった!

  • タイトルから勝手に冒険モノかと思い込んでいたけど全然違いました。
    武上さんは何となく名前に見覚えがあったけど「模倣犯」に出てた刑事さんなのか。「クロスファイア」は読んでないから読んでみたい。

    清水義範さんが宮部さんからのリクエストで書いた司馬遼太郎風の解説は、それとわかってから読むと確かに司馬節ぽくておもしろかった。

    小説の内容は普通に楽しかったです。赤の他人との疑似家族、実の親子の関係、綺麗事で片づかない気持ち悪さが宮部さんらしくてよかった。

  • 後の方にネタバレがあるので…

    映画や本のプロモーション、最近酷いのをよく見かけませんか?一番バラしちゃいけないことを映画だったら予告編、本だったら帯でバラしちゃってたりします。この間、大きな本屋さんの平台に並んでいた本の帯なんか「仰天の叙述トリック」ってでかでかと書いてありました。叙述トリックの本の帯に「叙述トリック」って書いてあるのって…。昔だったら、図書館で借りた推理小説の扉に犯人の名前が書いてあった、なんて冗談がありましたけど、それどころではありません。出版社が自分でそれをやってるんですから…。いや、もしかして叙述トリックってばれていてもなお最後であっと言わせる仕掛けがあるのか、それとも「叙述トリック」と宣言をしていること自体が叙述トリックに含まれるのか…。

    で、この本です。
    宮部みゆきって、ミステリをたくさん書いている印象がありますが、でもその中で、トリックとか、犯人当てとかみたいな、もう少し狭義の、「本格推理小説」っぽいものは少な目かもしれません。このR.P.Gはその少な目の、貴重な「本格」です。

    舞台は回想等を除けばほとんど取調室から動きません。そして、その物語のラストで、その舞台で行われていたこともまたR.P.Gだった―タイトルのR.P.Gがダブルミーニングだったことに気が付いて、読者はあっと言わされます。宮部みゆきってこういうトリックを書こうと思えばちゃんとかけるんだなあって思わされます。
    なお、あとがきに、「地の文のなかに真実ではない記述がある」って書かれていて、ここで初めてこの作品が叙述トリックではないことに気が付きました。言われてみるまではあまり不自然だとか、ズルだとか思わなかった自分の騙されっぷりは結構壮絶です。

    ところで、この本の出版は2001年。道具立てにインターネットだとか、ホームページだとか、掲示板だとか、チャットだとかがたくさん使われていて、現在からすると少し古くなっていますが、でも致命的な弱点にはなっていません。
    むしろ、ネットの中でのR.P.Gに怒った犯人に対して、犯人が「自身の顔を見せず、声も聞かせず、ハンドルネームの陰に安全に身を隠して、その心の内を誰かに語る機会を得ていたら?怒りに暗く翳る瞳や、傷心に頑なにゆがんだ口元は隠したまま、ただ言葉でそれを誰かに伝え、ぶちまけることができていたら?ひょっとしたらそのネットの中の誰かは、血肉を具え行動力があるが故に、いたずらに犯人に引っ張られていった共犯者にはできなかった役割を、果たしてくれたかもしれない」なんて記述があります。ネットのトラブルを現実に持ち込まなくて済めばよかったのになー、って言ってるんです。ネット自体が安易に悪者にされがちななか、人情話が好きな宮部みゆきだけど、ずいぶん早いうちからネットとの付き合い方がよくわかってたんだなぁと感心しました。

    あと、あとがきに、北村薫の「詩歌の待ち伏せ」の話が出てきます。読んで感動した本について、別の本野の中で語られているのを見るのは楽しいものですね。

    ところで、宮部みゆきの作品って、これに限らず、続編やシリーズものではないのに他の作品の登場人物が出てくる、ってことがよくあります。
    この作品の、かなり主要な人物も「クロスファイア」「模倣犯」からの続投です。世界観の広がりや人物の厚みを増しているのかもしれませんが…とくに関係があるわけではない他の作品を読まずにこの作品を読むと、なんか微妙に消化不良な感じがします。

  • 久しぶりに読み返した。クロスファイアの石津刑事と模倣犯のガミさんが出てたので、そっちの元の作品も読み返したくなった。
    この入れ子式の囮捜査、分かっててもハラハラする。そして犯人なのに痛々しい感じがするのは…犯罪の理由ゆえ、かな。でもこんなふうに疑似家族作りたくなる気持ちはいまいちわからん…不倫の方がまだ理解できるわ。

  • クロスファイアが読みたくなった。

  • 買ったまま眠っていた本を引っ張り出しました。久しぶりに宮部みゆきの作品です。
    最初の状況が分かるまで、相変わらず苦手なのですが、途中から読むのが止まらなくなる感じ、面白かったです。

  • 犯人探しもあるのだけれど、真の仕掛けはそこではない。という作品。

全713件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

宮部みゆきの作品

R.P.G. (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする