なんて遠い海 (集英社文庫(日本))

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  • 集英社 (2001年10月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784087473711

作品紹介・あらすじ

男では満たされないことに気づいてしまった女。婚約者がいるのに別の男へプラトニックな愛を捧げる女。平穏な結婚の中、一夏の記憶を蘇らす女。愛の海をさすらう女たちの物語。(解説・佐藤正午)

感想・レビュー・書評

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  • この人、はじめて読みました。
    過去がテーマの短編集というふうに感じました。

    ローランサンの話の構成良かった。ああいうの好き。
    なんて遠い海、は時代を感じさせました。
    あとなぜか、雪渓が心に残った。

  • 9つの短編から成る、よせては返す波のような愛のお話。夜学教師のじめっとした読後感が一番お気に入り。

  • 「暗がりローランサン美術館」”ぼくは不完全なものには耐えられないんだ。”完全なモノなんてない。例えあったとしてもいつかは必ず崩れていくよ。でも不完全なモノを置いておかれと不安になるのもよくわかる。。。特に人の気持ち。完全になんてなり得ないというのはわかってるけど…「最終公演、ワグナー」死の迫った指揮者との電話。人を好きになるって何なのだろう?結婚するって?わからなくなる。人それぞれの違いを見て好きという感情がうまれてくる?う〜ん。難しい。言葉で表現出来ない次元の事なのかもしれない。「夜学教師」ネコにすらヤキモチ妬くの。。。わかるかも。自分一人を大切に可愛がってほしいって思うのはみんな一緒。それが自分勝手な独りよがりなエゴだってわかっていても。社会の中の自分の立場とかタテマエは絶対気にしたくない。いつだって自分に自由でいたい。「雪渓」体温を感じられなくなるのは寂しいよ。時にはすべてを解決してくれる。欲望を満たすだけじゃなくて体温でぬくもりで心が温まる。いつまでもその幸せを感じていたい。「戻り雪」過去にとらわれて生きるのは辛い。とらわれるぐらいならどうしてその時行動出来なかったのか?だけど、いつも未来の事を考えて生きているわけじゃない。未来より今を生きる事の方が大切だから。

  • 最終公演、ワーグナー.
    この話が1番好き.苦しくて,少し泣いた.

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著者プロフィール

1962年北海道生まれ。北海道大学農学部卒。’90年『結婚しないかもしれない症候群』で鮮烈なデビュー後、’91年に処女小説『アクアリウムの鯨』を刊行する。自然、旅、性などの題材をモチーフに数々の長編・短編小説を執筆。紀行、エッセイ、訳書なども手掛ける。2003年『海猫』で第十回島清恋愛文学賞を受賞。

「2021年 『半逆光』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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