愛しても届かない (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473797

作品紹介・あらすじ

「恋」という魔物にとりつかれた女は、ときに、自分自身でも思いがけないことをしてしまう。七々子の場合がそうだった。好きになった彼にはすでに恋人がいた。あきらめきることができない七々子のとった行動は、彼の恋人、美咲に近づき、友達になることだった。嘘をつき、おとしいれ、そうまでして手に入れた恋。一途に思う心には偽りはなかったはず、だけど…。女心の深淵をえぐる恋愛長編。

感想・レビュー・書評

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  • あえて誰が悪いかをあげるなら主人公以外にありえないのですが、この時の主人公にはそれ以外の選択肢はなかったんだろうなあ。切ない。

  • 女の人って怖い~けど共感できちゃう所もあって結構スラスラ読めました。

    彼氏持ちの主人公が飲み会で彼女もちの男の人に一目ぼれして凄い時間をかけて略奪するみたいな話

    付き合うってなんなんだろうとか人を好きになるって幸せな感情と一緒にマイナスな感情も連れてくるんだなって思った。唯川恵さんの作品って女の人の本音みたいな部分をストレートに表現できてる所がやっぱり好きだなぁ。

  • 夢中で一気読み。

    人をどうしようもないくらい好きになることは
    自分で自分を裏切ることもあるんだよなぁ

    ななこの自分でもどうしようもない感情
    どうしようもないくらい好きになってしまった相手の彼女がどんな人なのか気になる気持ちは分かる。
    そこからまさかの友だちとなり
    しっかり悪女となり、しゅんを自分の彼氏にする

    でも手に入れたあとは今度はずっと
    不安と心配が彼女を占めていて、苦しい。

    美咲という存在
    美咲から奪ったと言う事実

    だから幸せになれないとどこかで思ってるのがまた辛い。

    美咲からしたら恨むしもちろん復讐した気持ちというかやり返した気持ちも分かる。

    ここが女の怖いところなのかもなぁ。

  • 好きだから我慢する。
    やられたらやり返す。
    それは私の中にもある感情で、
    退屈を感じず読むことができた。

  • 多分女子なら多少みんなわかるんじゃないだろうか。

    理屈よりも直感信じちゃうからやっかいだ。
    理屈なしで直感信じれちゃうからやっかいだ。


    これが20代前半でよかったねと思う。
    30手前じゃ痛いよ、と27の自分は思う。
    やってることあんまり変わらないくせに。

    大事にされないのは自分も大事にしてないから。誠実じゃないのは自分も誠実じゃないから。

  • 好きになった人には彼女がいた。あきらめられない彼女は、彼の彼女と友達になって、陥れる…。女心の深淵をえぐる作品…恐ろしい。

  • 唯川恵さんの作品の中で、これが一番好きです。

    初めて読んだ唯川恵さんの本がこの「愛しても届かない」
    これをきっかけに唯川さんの本にハマりました。

    主人公にはあまり共感できなくて、
    この人面白いことするなあと言う感じで読みました。

    彼女がいる男の人を好きになったら大変です。
    普通なら、彼女がいると分かった時点で身を引くものですがね。

    まあ男も男ですよね。はっきりしない。
    この主人公が惚れる男も嫌いです。山に酔ってるなこりゃ。

    一番正しいのは、最初から付き合ってた駿の彼女でしょう。
    彼女はただただ可哀相です。人をイラっとさせるところはありますけど。

    結局、人の男を奪ったものの幸せになれなかった主人公。
    哀れです。しかし自業自得です。

    人の幸せを奪っておいて、幸せになれるわけがない!!

  • 相手に自分の気持ちを伝えたくて苦しい想いをすることが共感できたから、七々子が相手にしてくれない駿(憧れの人)に我慢できずに、他の男と浮気するのが分かるような気がした。さすがに友だちの彼氏を奪うことまではできないけど…
    それとも本気になってしまったら、できちゃうのかな;
    いや、私はできないな。片思いでも伝えられないくらいチキンだから(笑)

  • 駿を巡って女性2人の奪い合い。
    女心って怖いなとも思うし、
    恋も怖いと思う。

    でも結局嘘をついて恋人を引き裂いて自分のものにしてもそれは自分にまた返ってくるし、
    心は満たされない。

  • 恋に溺れている時はエゴの塊だよなーと思う。
    自分の持っていないものに対する対する嫉妬、欲、見たくない己の醜い部分をこれだけ直視して自分に辟易している七々子は、ある意味素直でとても人間らしいなと思う。皆んな誰しも少なからず思い当たる感情が散りばめられているような気がして、苦々しく思いながら読んだ。
    大切な恋が実らなかった時も「私がダメだったんだ」じゃなくて、単に縁がなかったんだな、と思えるようになると、尚人のようなありのままを受け入れてくれる人を大切に思えるようになるのではないかなと思います。経験は無駄じゃない。

  • 解説を 田中雅美 が書いている。
    「生活の場所で感じるさまざまなおもいをしっかり把握して,小説というかたちにしてくれる」

    たしかに、等身大という言葉が、唯川恵にはふさわしいかもしれない。

    「生きかたというものをあらためて考えさせてくれた小説である」

    場合によっては著者の分身が、場合によっては著者が選ばなかった道を進んだらどうなったかを。

    すざましいが、最後は届かなかった。
    途中で届いたならいいと思うか、
    届いたのにそこから離れるのが辛いと思うか、
    ひとそれぞれなのだろう。

  • 唯川恵の作品が好きだ。と、思っていたけれど、
    あれ、そうでもないかも、と思わされる一冊。
    ここ最近、彼女のいい作品に出合わないな。

    中途半端なおとことおんなの、生ぬるい恋愛ごっこ。

  • 読み終わった率直な感想は、『女って怖いなぁー』。

    でも誰かを好きになってしまうときって、理屈じゃないんだなぁってことは何となく共感できる。

    「たとえ世の中の全てを敵にしても構わないと思った。」
    そんな風に夢中になれるほど誰かを好きになれることは、凄いことだと思う。


    だけどやっぱり、女は怖いなーwww

  • どんどん引き込まれる書き方だった。
    ちょうどこの年頃の時って、仕事で認められたいっていう気持ちと
    将来を考えて幸せな結婚をして幸せな家族を持ちたいっていう気持ちのなかでグラグラ揺れる気がする。私は、だけど30を過ぎたら自分のほしいものがハッキリとみえてきたのだけれど、それまでは自分もグラグラしていたことを思い出して苦しい気持ちになった。
    そしてそのときの恋人は生涯忘れられない人になるのがわかる気がした。

  • 女って怖いわね。。系
    女子大生が主人公。彼女がいる人を好きになったので
    その彼女と同じファミレスでバイトして友達のふりして
    嘘ついて別れさせー彼女の座におさまりー
    でも社会人になったら元カノがまた現れて結局復習されちゃう話。

    因果応報。

  • 同期がおすすめしてて、ずっと読みたかった本。
    読んだ感想は、女って怖いなー、、、でした。
    サックサク読めた恋愛小説です。
    まさに唯川恵って感じの本でした。

    解説者も言ってるけど、あたしもプロローグとエピローグが好き。

  • この手の小説はあまり読まなかったけど、なかなか良い!

    ダルくなる事もなく、グイグイ読めた。
    心理描写、感情の表現の仕方がうまい〜

    んま、私には、知ってて友達の彼氏を奪うとか好きになるとかできんけど。

  • もう、バカ、バカ、バカ!どうしようもなくバカです!
    でも、苦しくなるくらい、分かっちゃいます。七々子の気持ちが…。
    ある意味、自分の心に素直なんだと思います。

    オバサンになってくると、「もっと上手にできるでしょう!」と、思いますが、若い頃は、自分でも止められないくらいはまってしまうんですよね。

    ヒリヒリする痛さを、久しぶりに(?)味わいました。

  • 惚れた弱みってとこでしょうか

    さすがにそこまではならないって思うけど、思いたいだけかも

    女って怖いな…

    この人の作品は初めて読んだけど、
    この手の本多く出してるだけあって心理描写がうまいです

  • めちゃくちゃ面白かった。女って恐い。誰かから彼を姑息な手段で奪っても結局は奪い返される。姑息すぎるななこに苛立ちながらも、最後に美咲のどんでん返しにはやっぱりそうかと。男ばかりに頼るのではなく自分で生きる術を身につけたい。とくに仕事。頭がいたい

  • 「恋」という魔物にとりつかれた女は、ときに、自分自身でも思いがけないことをしてしまう。七子が好きになった彼には恋人がいて・・・あきらめることができない七子がとった行動とは・・・。

    ドラマ化される前によみ、後でドラマ化されたことを知りました。
    「女ってこぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
    ・・・と感じました。

  • 万が一友達の彼を好きになったとしても絶対こっそりあきらめる。彼氏を友達にとられるなんて昔から1番嫌なこと!!

  • 私はここまでのめりこめない。片思いにこんな労力かけられない。 でも、やっぱり女は怖い。

    読みやすい小説、軽めで唯川さんらしい作品。結構好き。

  • ***好きな作家サンの本なので手に取った本***

    期待通り、同じ年代の女性の正直なトコロが読める本
    そう思う気持ちがあっても、ここまでは…って事を
    本を読むことでスッキリさせているのかな~(笑)

    •ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ•

    2019.7.31 再読

    前に読んだことも忘れて読んでました(笑)
    今回の感想は、したたかな女ほど怖い
    これ意外と身近でも思い当たる(笑)

    悪いことをしてると思いながらも止まらない女と
    学生時代の裏切りを数年後に復讐する女‥
    止まらない女を可愛い、と思ってしまうのも年の功かしら

    •ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ••ᴗ•

    2020.3.5 再読

    あ、読んだ事あるなー‥と気付いたけど
    まさか3回目とは(˶‾᷄ །། ‾᷅˵)
    でもラストっでどうなんだっけ?と記憶がないとは‥
    読書の質を上げないと(つД`)ノ

    しかし3回でも楽しめるのは
    読みやすくて私には合っているのね、唯川さん❤︎

  • 好きな人を手に入れるために
    どんどん心の醜い女になっていく主人公。
    恋にどろどろとはまっていくのは、しんどい私。(笑)
    読むだけでお腹いっぱいになりそうですが
    唯川さんのグイグイ読ませる文体に
    はまって読んでしまう。
    しかし世の中には私と同い年ぐらいで
    恋の海に深く深く潜っている女性も多々いるはず。

    人生わからない。

  • 友だちの好きな人を好きになったら……

    彼を手に入れるためになら、友だちも裏切れる。

    女の子の世界じゃ、ありえるのかもっていぅ裏切りがリアルで怖い。

    デモ、卑怯なコトして、付き合ったって

    幸せにはなれなぃ。

    ただ、そぅまでして、その彼が好きな主人公も悪い子ではないのかも。

    ……やっぱでも、正々堂々付き合えなきゃね。

  • 合コンで会った運命の人には、もう彼女がいて
    でも、諦められない主人公は、略奪する話

    女って怖いって言ってた駿のことばが印象的 
    恋愛はやっぱり人の関係とかまで変えてしまうんだなーてゆーリアル

    最後、結局この恋を引きずっている七々子もやっぱり印象的だったなあ

    他の男には絶対渡したくないっていうことが、男の子の恋愛なんだね

  • どろどろ…。
    女の人ってこわい(´・ω・`)
    途中罪悪感に苛まれて読むのがつらくなった。

    人を好きになるって何だろう…。

  • たまらなく切なくなってしまった。
    女性ならみんな共感できるはずであるかと。

  • 人を好きになるという事はどういうことなのかが書かれているような気がした。まるで恋をするということは、心に醜い何かを飼ってしまうような、そんななにかを感じさせる一冊。
    嫉妬とかどろどろしたものがあまり好きではない人にはお薦めできないかな。

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