光と影の誘惑 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087474022

感想・レビュー・書評

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  • 貫井徳郎の作品は、エンタメ小説の究極だと個人的に思う。この人の作品は、なにを手にしてもドキドキするし、言葉選びのセンスが、妙にハマってしまう。

  • 4つの短編集。短編というほど短編じゃないけど。
    それぞれ、最後には想定外の結末が待ち受けてる感じ。途中でわかっちゃうのもあるけど。
    何も考えずさらりと読める。

  • 貫井さんの作品にはいつも驚かされますが、当作品も例外ではありません。貫井さん作品には珍しい4篇のお話で構成されている作品で、どの作品のクオリティも高いです。
    誘拐、ペンギン、銀行強盗そして姉。。。お勧めの作品です♪

  • 2012.3読了。
    ・光と影の誘惑
    ・長く孤独な誘拐
    ・二十四羽の目撃者
    ・我が母の教えたまいし歌

    表題になるだけあって、「光と影の誘惑」が秀逸。読み終わって、すぐに読み返した。この手のどんでん返しは数あれど、やはり上手いと思う。
    「二十四羽の目撃者」だけは、設定が外国である必要があるのかに気を取られて、あまり好みではなかったが。

  • ミステリー中編集。どのお話も完成度高い。

    『長く孤独な誘拐』 先の読めない展開。重い結末。
    『二十四羽の目撃者』 軽めのお話。
    『光と影の誘惑』 ナイストリック!しっかり騙された。
    『我が母の教えたまいし歌』 中盤で読めたが、余韻の残る結末。

    評価は☆5つに近い☆4つで!

  • 『長く孤独な誘拐』
    誘拐されるのは幼児
    貫井作品は被害者が幼児という作品が多いですね
    可愛い我が息子を救うために犯人の要求通りに自分たちがされたと同じように幼児誘拐事件を起こす
    これには犯人の残酷な事情がある・・・・・・
    これぞ貫井作品
    やるせなくて、悲しい作品です

    『二十四羽の目撃者』
    この作品はですね~
    打って変って謎解きユーモアミステリーです
    密室事件の真相解明です
    凄く懐かしい感じのする作品
    うん!楽しい!!

    『光と影の誘惑』
    こちらも貫井氏お得意分野の一つ
    叙述トリック作品
    中盤からお話のつじつまが合わなくなってくる
    つじつまが合わなくなっていくというところが事の真相な訳ですけど
    ミステリーファンにはバレバレかな?
    やっぱりそうだよね!
    ってスッキリ??終われます

    『我が母の教えたましい歌』
    今まであった自分の家族の形が真実でなかったら・・・・・・
    ちょっとこわくて、おどろおどろしい、キモーい、背中がゾクッとする作品です

    タイプの違う四つミステリー中編

    貫井作品を手軽に楽しめる作品集です

    うん!!楽しかった!!

  • この本読んで、やっぱこの作者すごい!と改めて思いました。
    どんだけ引き出しがあるの~?という感じです。
    今まで数冊読みましたが、どれもジャンル分けしにくいものの、社会派小説、ミステリー、サスペンス、ちょっと軽いタッチのものと実に様々な小説を書かれていて、しかも、もっとすごいのはそれらのどれもが面白いという事です。
    ただ色んなものに手を出すだけの器用貧乏な作家じゃない!
    どれも丁寧にじっくり書かれているというのが感じられます。
    そんな訳で、今回読んだのもまた、今までとは違うジャンルのものでした。
    誘拐、強盗、殺人といった犯罪を描いた4編からなる短編集で、そのどれも印象や読後感が違います。

    1話目の『長く孤独な誘拐』は我が子を誘拐された男性の話。
    誘拐犯人の要求は金ではなく、別の金持ちの子供を誘拐すること!
    なるほどね~。
    誘拐なんて身代金の受渡し時につかまるのがほとんどだろうけど、こうすれば犯人の特定ができないんだ~と、良くない事ですが犯罪方法に感心しました。
    読後はちょっとやりきれない気持ちになる話です。

    2話目の『二十四羽の目撃者』は珍しくサンフランシスコという外国が舞台。
    保険金調査の依頼を受けた探偵が密室ともいえる状態の動物園で起こった殺人事件の謎を解くという話です。
    その謎っていうのは「こうじゃないの~?」と単純な私が予想できる程度のことですが、そういうのと別にいい話だと思いました。

    3話目の『光と影の誘惑』は個人的に好き!面白かった。
    何故なら「競馬」というキーワードが出てくるから。
    競馬場で知り合った男二人。
    一人は銀行員で一人は飯場で働く男性。
    その飯場で働く男性の方が銀行員に輸送する金の強奪計画をもちかけるという話です。
    これにはやられた!さすが!というラストでした。
    作品中の馬券の買い方にその人の性格が出るという文章には「その通り!」と激しく同意しました。

    4話目の『我が母の教えたまいし歌』というのにもやられた!
    父親が亡くなった事を機に、自分に実は姉がいた事を知る男性の話で、読んでいる内にストーリーの予想が追いつかず、ラストを知った時は「そうだったんだ!」と思いました。

    読んでる内に2度、3度とうなってしまう短編集でした。

  • 話し手がいつの間にか入れ替わっていたり、時代が進んでいて別人物になっていたりと、貫井らしい短編4編。まあまあ面白い。

  • 冒頭の話があまりに好きでなくて、この本自体を挫折
    あんまり挫折しないんだけど、気分が違ったようで、
    他を読む気にならず図書館に返却。

    貫井さんのは結構読んでるんだけどな…

  • いずれも唸らせられる四編から成る短編集。特に『二十四羽の目撃者』は海外が舞台という貫井徳郎作品にしては異色作。『長く孤独な誘拐』に漂う哀しみ、『光と影の誘惑』の仕掛けが良い。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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