チグリスとユーフラテス 上 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 737
レビュー : 93
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087474404

作品紹介・あらすじ

遠い未来。惑星ナインへ移住した人類は、人工子宮を活用し、世界に繁栄をもたらした。だが、やがてなんらかの要因で生殖能力を欠く者が増加し、ついに"最後の子供"ルナが誕生してしまう。滅びゆく惑星にひとり取り残されたルナは、コールド・スリープについていた人々を順に起こし始める。時を越え目覚めた者たちによって語られる、惑星ナインの逆さ年代記。第二十回日本SF大賞受賞作

感想・レビュー・書評

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  • 是非、下巻まで読んでほしい。
    はじめは読みやすいんだけど、だんだん謎が多かったりして嫌になってくる。だけど下巻の最終章でレイディ・アカリがでてくるところまで行かなきゃ損!そこが一番面白いと思った。それにそれぞれの短編で考えさせられることが多い。
    読み途中は早く終わらせたかったけど、読み終わるとすごくよかったと気付いた。

  • 読み進めるごとに明らかになっていくナインの歴史。
    そこに編みこまれるそれぞれの女性たちの悲喜こもごも。
    すーっと引き込まれていく物語設定である。

  • 地球を飛び出し遠い惑星に移住した人類は、ひと時繁栄するも、生殖機能の低下による急激な人口減少により、4世紀ほどで滅亡の時を迎える。
    コールドスリープに眠る、それぞれの時代の特権階級の女性と、最後の一人の邂逅を描く。

    私にとっては、最初の方は、(控えめに言って)結構退屈。終末目前の時代では、生殖能力がある者が働くこともなく生活を保障される特権階級で、その「エリート」中の「エリート」の女性の独白・・・生殖の可能性がある者同士の結婚で子どもができないでいると、一方が一方にひどくあたったり、精神的に追い込まれていったり、なんて話は、そら子どもを生むことが至上命題ならそういうことにもなるだろうと思うものの、あんまり共感できないし、読んでて楽しいもんじゃない。

    でも、2人目の人物から後は、各時代を背景とした登場人物と自分との距離感はそれぞれだけど、なかなかに面白く、最後の一人との邂逅の展開も興味深い。

    結局のところ、命の挫折の物語かな。下巻では、さらに核心に進んでいくのでしょう。

  • 私の趣味じゃない。

  • SFなのに人間の本質に迫るドラマがあった。下巻を早く読みたい。

  • 遠い未来。惑星ナインへ移住した人類は、人工子宮を活用し、世界に繁栄をもたらした。
    だが、やがてなんらかの要因で生殖能力を欠くものが増加し、ついに 最後の子供 ルナが誕生してしまう。滅び行く惑星にひとり取り残されたルナはコールドスリープについていた人々を順に起こし始める。時を越え目覚めたものたちによってら語られる、惑星ナインの逆さ年代記。

  • 高校の時、図書室で借りた本の一つがこれだった。
    細かな内容は覚えていないくせに、「いつか絶対、自分の本棚に並べたい」って思い続けた一冊。
    読み直してみたら、冒頭の「ルナちゃん」初登場時の衝撃と「惑星間移民の話で、人工子宮で生まれた子どもとか、最後の子どもとかが出てくる」ってこと以外は、微かに覚えていた内容とかすりもしなかった。
    それなのに、長いブランクがあったのに、その時と変わらない気持ちを持つことのできる本って、多分中々ないと思う。

  • 中学生の頃に読んで衝撃を受けた作品。
    10年以上経って久しぶりに読んでみたくて購入したのだけど、やはりとても面白かった。

    登場人物がほとんど女性視点で共感できる部分や痛いほど苦しくなる部分もあるのだけど、男性はこれ読んだらなにを思うのかなぁ。
    逆年表形式でするする謎が解けて行く感じも読んでいて止まらなくなる要因の一つなのだと思う。一気に上下巻読んでしまった。

  • 評価・感想は上下巻を読んでのもの。

    1996年~98年に書かれたもの。
    舞台は地球から10光年ほど離れた移民星ナイン。
    移民から400年経ったナインは原因不明の妊娠率低下により少子化が進み、ついに「最後の子供」ルナが生まれ、ついには住民はルナだけになっていた。
    ナインには病気などのためコールドスリープの人がいて、ルナはその人達を一人ずつ起こし、ちょっかいを出す、ということを始めた。
    ルナはやがて...
    というようなお話。ふむ。まさにSFだね。
    主人公(など)が急に覚醒して演説を始める素子節も健在。
    冒頭のテーマは不妊。新井素子ってお子さんいないんだっけか? Wiki読むとどうやらそうらしいね。96年というと結婚して11年。36歳の頃かあ。

    なるほどねえ。
    なんかの作品で今は家の中はぬいさんだらけだけど、いつか子供が生まれたらその時は片付けなきゃねというようなことをさらっと書いていた頃とは随分違う。

    「生命」の定義にはいろいろあるけど、必要条件としてよくあるもののの一つが「自己複製」。つまり分裂とか生殖とか。
    ひどい言い方になってしまうが、不妊は自己複製する能力がないということ。ということは生命の定義からはずれてしまう。さらに極端にいうと生物ではない? 生きている価値がない? (本気で言ってるわけじゃないよ。念の為)

    まあそんなはずはないけど、新井素子は悩んだのかな?
    悩んで自分なりの答えをSFという形でまとめたのではないかと想像。
    でもまあ新井素子としてはその前の作品で語っていることそのままである。
    主要人物は基本前向きな人ばかり。本作品でも同様。
    どういうところに落とすのかと、わくわくどきどきしながら、結末へ。

    最後のシーンは灯(ここは敢えてレイディ・アカリではなくて灯で。死んでまでレイディは可哀想だよね)のお墓、ルナが掘りかけた自分の墓穴、その脇にはルナの死体。
    ルナの死体はどうなっているだろう?
    カラスとか野良犬に食べられたか。ウジがわいているか。土に還ろうとしているか。
    この作品を読んだ人なら、それらもナインの母であるルナとしての正しいあるべき姿だろうというのに同意していただけると信じる。

    読み終えて気になったのはルナの母のイブ・E。
    どういう思いでルナを産んだのかは私には理解できないのだが、その思いを伝えるとか、必要な教育をするとか、そういうことはあって然るべきではなかろうかと。
    ちょいと無責任のような気も。

    で、よかった。私はとてもよいと思ったので★5つ。
    ただし、不妊で悩んでいる人は読まない方が良いかもしれない。読む方が良いかもしれない。どっちだろうね。わかんないな。注意ってことで。

  • 新井さんの本は、文体?が独特なのでものすごく読みづらい。上に、逆に感情移入できない、ということでずっと避けてきたけど、やっぱり読みづらい…読点と倒置法の多用、助詞の省略は辛いです。
    でも内容としては面白い!先が気になって一気に読んでしまった。
    ルナが自分の人生にどういう意味を見つけるのか、下巻が楽しみ。

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著者プロフィール

一九六〇年東京生まれ。立教大学独文科卒業。高校時代に書いた『あたしの中の……』が第一回奇想天外SF新人賞佳作を受賞し、デビュー。一九八一年『グリーン・レクイエム』で、八二年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞を受賞した。他の作品に『……絶句』『もいちどあなたにあいたいな』『イン・ザ・ヘブン』『銀婚式物語『未来へ……』等多数。趣味は碁。日本棋院の「囲碁大使」を務める。

「2018年 『素子の碁 サルスベリがとまらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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