おいしいコーヒーのいれ方 (4) 雪の降る音 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 180
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087475081

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第四作。勝利の父親が交際していたのは、勝利の初恋の人・明子姉ちゃん。自分に対する自信の無さから嫉妬深くなる勝利。クリスマスイブに大喧嘩をしてしまう二人。マネージャー・星野りつ子とのハプニング。大晦日から新年を迎えながら、やっと仲直り。まわりは雪が積もっていた。指輪をもらって喜ぶかれんの描写が読みたかったな。

  • シリーズ4作目。ショーリの父に何が起きたか分かる回。結構びっくりな展開。

    「人は自分よりすべての点で劣る者に恋をし続けることはできない」
    ーーーなるほどなー。確かにそうかもしれない。夫婦間では恋とは異なるかもしれないけど、愛情も同じようなものかも。自分も日々成長するように努めなければと思った。

    「相手を喜ばせることで自分も喜べて、自分の喜ぶ顔がさらに相手を喜ばせることができるとしたら、それはたぶん理想的な関係だ。だから僕らは贈り物をしあう。物を贈るという行為は、同時に「あなたがいてくれるから孤独じゃない」というメッセージを相手に送ることでもあるのだ」
    ーーー贈り物の本質を考えたことはなかった。こういう風な考えもあるんだな。

    ショーリとかれんが少しずつ人間的に成長していくのが感じられた。最後仲直りできてよかったけど、ショーリは罪な人間だな〜。

  • 福岡でお父さんに会いに行ったところからのスキーでの落差がものすごくて同じ1冊とは思えなかった。気持ちはずっと変わってないはずなのに、ちょっとしたことですれ違って今までのことなんだったんだろうってなってしまうよなと感じた。そして、悪いことってどうしてこんなに続いてしまうんだろうと悲しくなった。でもこういうのって小説の中だけではないよなと思った。

  • 以前と比べて2人の心情に変化があったように感じた。こうやって人は成長していくのだろう。
    自分では不安で辛くてたまらないのにショーリ自身もどっちつかずの行動をしてしまいかれんにも同じような気持ちにさせていたことに気づけなかったこと。私自身にも置き換わらないように気をつけよう笑
    次回はどんな成長が見られるか楽しみよ!!

  • おイコーシリーズ第4弾

    かれんの感じが少しづつ変わってきている。
    たまに名言めいた事を言っていて、自立しようとしている。
    むかしのかれんの感じが好きだったけれども、今の感じも好きかも。

    アンパンマンが久しぶりに登場するがセリフがない。あんぱんまんファンにとっては、久しぶりでうれしいが悲しくもある。

  • なんだかんだで、かれんはやっぱり年上なんだよなーって思いました。勝利より5年長く生きてる分色んな経験をしたり見てきたりしてるんです。
    勝利はかれんに追いつきたいと思うなら、まずそこを認めないといけないと思うのです。
    後半の雰囲気が悪すぎて、前半の勝利パパのスキャンダルはあっという間に隅っこに追いやられた気がします。

  • 読み終わるまで長いことかかったけど(寄り道しまくってた)、後半は一気に読んだ。だから正直後半しか覚えてない(笑)
    漫画みたいにするする読める。でも浅くない。

    ショーリ君みたいな年下の子、いいなぁと思う。優しいけどしっかりしてて男っぽい、料理もできるし年上に変に期待していない。
    大学生にしては出来過ぎだ、女性の作家から見た「男」だからかと思いかけていたら、すごく嫉妬深いというか、自信のない部分もあって、そこは等身大の大学生かもと思った。
    でもここで、「あっそ、俺に興味なくなったならもういいさよなら」とならずにちゃんと向き合おうとするところが、健気だし大人。こんなに反省して、一緒に成長してくれる大学生。良いなぁかれん。
    試験管の話が好き。2人の関係性がすごく良い。

    ショーリ君の考え、「他人に何かしてあげるのは自分の幸せの為」。前に読んだ辻村深月の『ぼくのメジャースプーン』でも、「人間が泣くのは自分のことが可哀想だから泣く」と書かれていて、似ているのかもしれないと思った。
    「情けは人の為ならず」が思い浮かんだ。
    そうなのかも。それでいいのかも。

    男の子側の心情が読めるのは楽しいしドキドキする。男性作家が書いたら、やっぱり違ってくるのかな。恋愛系はそんなに読まないから分からない。

    丈のファインプレーがすごい(笑)良い相棒だなぁ。

    あとがきがまた、「あとがき」と言うより1つのエッセーのように内容が濃い。作者が小説を書きながらもなお学んでいる感じ。ただ面白いだけじゃなく、こういうことを言いたいから書いているんだという、人生の教訓のような言葉。

    雪の降る音、私も聞こえると思う。

    20190306

  • 読み終わった
    村山由佳好きの友達が持っていたので借りて読んだシリーズ。

  • 「WE'VE ONLY JUST BEGUN」
    義理の母になる相手は。
    電話だけで完結しきれないからこそ呼ばれたのだろうが、前置きなしで出会ったら誰でも驚くだろうな。

    「GOOD FOR YOU」
    想いをぶつけた先には。
    相手を思いやる余裕すらない状態で話を続けていたら、喧嘩と言えるものでは済まずに終わってたかも。

  • 感想記録なし

  • かなり、売れた本だと思うけど、小説として成立してるのかなぁ。と思う。著者とか、出版の人は読書の若い人への裾野を広げた。と言うらしいけど、時々、読んでいて恥ずかしくなる部分がある。特に私は主人公とかれんが新幹線の車内でしりとりをする場面とかに、なんとも言えない羞恥を覚えた。まぁ、ドラマ的な展開はあるけども、読んで何かを得たい。とか言う小説ではないのは確かだと思う。ただ、恋愛小説が好きな人は、満足は得られるかも。

  • 恋愛にはよくある展開だけど、分かっていても引き込まれてしまう。村山由佳さんの表現力のすごさに感銘する。面白くてすいすい読めるのに、後半に入ってからの物語の展開に1ページずつ重みを増すような感覚に陥る。そういうところもすごくおもしろい。このシリーズを読んだら別の作品もぜひ読んでみたい。

  • お互いに想っていることは確かなのに、すれ違うふたり。スキー旅でのゴタゴタは、恋愛モノに相応しいシチュエーション!勝利、しっかりしろ〜!

  • 記録

  • 目次
    ・WE'VE ONLY JUST BEGUN
    ・GOOD FOR YOU

    夏休みの最後、父親の再婚話を聞くためになぜかかれんと二人で福岡に行く話と、クリスマスにかれんに指輪を渡す予定が、ケンカして気まずい二人は大みそかまでこじらせてしまう話。

    なんかグルグルするだけで、全然話が進展していかない。
    24歳と19歳の、同居している男女で、ここまで何もないってどう?

    っていうのは、まあ、しょうがないにしても、ここにきてこの作品の気に入らない理由がわかった。
    大人が、きちんと書かれていないことだ。
    ラノベでもヤングアダルトでもいいんだけど、主に青少年をターゲットにした作品なら、余計に大人をきちんと書いてほしいのだ。

    単身赴任をしても、自分の身の回りすらちゃんとできない勝利の父。
    そのうえデキ婚で再婚って、自分を律することも出来てないってことじゃないか。
    今まで息子に身の回りのことをすべて任せ、それができなくなったら若い女の子にやってもらう?
    そんな父を子どもは尊敬できるのか?
    私なら軽蔑する。

  • シリーズ4作目。
    1作目から読み進めてきたが、今のところ、一番面白かった。

    それぞれが成長していく感じが読み取れ、自分自身も成長していかなければならないな、と思った。

  • 親父が再婚するぅ?突然のビッグニュースに福岡に単身赴任している父を訪ねた勝利。父と息子、男同士で過ごす夜、5歳年上のいとこ・かれんへの思いをはじめてうち明ける。まだまだ秘密にしなければならない恋だけど、少しだけ、前進。なのに美術教師のかれんには彼女に思いを寄せる同僚がいるし、大学生になった勝利は陸上部のマネージャーから告白されて。おおやけにできない恋ゆえの悩みが続く。

  • 『おいしいコーヒーの入れ方』シリーズを知って続けて読んでいるけどタイムリーで読んでいたら次作が待ち遠しくてたまらなかっただろう。世代は違うものの、この甘酸っぱい恋愛は思い出しても楽しめる。シリーズ完結まで待たずに楽しめると思うとニヤけてしまう。

  • 2020.7.25読了
    かれんがどんどんしっかりしてくる感じ。
    私は好きです。
    ショーリ、がんばれ!

  • なんかこう・・・ティーンティーンしなくなってきた希ガス・・・

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著者プロフィール

村山由佳
1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。著書多数。近著に『雪のなまえ』『星屑』がある。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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