短編復活 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087475173

作品紹介・あらすじ

創刊15周年をむかえる「小説すばる」に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選!短編の冬、といわれて久しい時代にあえて世に問う、究極のアンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 短編アンソロジーは、読みやすいし飽きがこなくて面白いんだなって気づきました。
    知らない作家さんを知るきっかけにもなるし、知っている作家さんの思わぬ面の発見もあります。食わず嫌いが治るきっかけになります。
    とはいえ、全てが好みに合うアンソロジーって滅多にないでしょうね。でもそれがアンソロジーの醍醐味と言えるかもしれません。だって、うわぁこのお話ダメだぁと思ったものが、意外と心に残ったりするもの。それが、アンソロジーを編んだ集英社編集部さんの思うつぼにはまってしまったことになるのでしょう。してやったりってね。
    面白かった『苦労半官大変記』清水義範
    うわぁ、ダメ……『特別料理』綾辻行人
    勢いに押された『超たぬき理論』東野圭吾
    安定感バツグン『回想電車』赤川次郎
           『角筈にて』浅田次郎
       『さよなら、キリハラさん』宮部みゆき
    他にも、もやもや感やすっきり感、ゾクゾク感に哀切感……いろいろ詰まってました。

  • 各作家さんのエッセンスがつまっているようで良かった。「試食」して歩いている感じの読書だった。初読みの作家さんも何人かいた。印象に残っているのは浅田次郎さんの「角筈にて」、北方謙三さんの「岩」、坂東眞砂子さんの「盛夏の毒」。人生色々を体験できる短編集。飽きなかった。

  • 表記されている作家さんの名前を見て、
    (おーっ、なんて豪華な!)と、感激しつつ、購入。(ブクオフにて)

    考えてみれば、
    超がつくほどの人気作家の作品は、
    逆に手にとる機会が少ない。少ない…と言うか、無かった。(私の場合)

    赤川次郎さんも
    浅田次郎さんも
    伊集院静さんも
    北方謙三さんも
    宮部みゆきさんも

    そのお名前と、良く知られた作品のタイトルを知っているだけで、
    もはや読み終えた気になっていた様だ。

    こうして改めて
    読みやすい短編にて、その作品に触れていると、
    好きとか好きじゃないな、とか感じるよりも先に
    これまで吹かれた事の無かった、新しい『作風』がとにかく新鮮で楽しかった。

    >『小説すばる』に掲載された短編小説群からよりすぐりの秀作を精選…
    しただけの事はあって、ハズレ無しの一冊。

  • ちょうど良い長さの短編。最後の鯉の話が怖かった。

  • 傑作だらけ。面白いと一言で言ってもカラーが全然違ってよかった。

  • 短編工場に続いて友達から借りた本。短編工場と比較して作家の平均年齢は高い。したがって、知っている作家も多かった。

    清水義範のパロディは昔から好きだったが、収録されていた「苦労判官大変記」もおもしろかった。赤川次郎のミステリーはあまり好きではないが、「回想電車」は面白かった。あとは、浅田次郎の「角筈にて」北方謙三の「岩」坂東真砂子の「盛夏の毒」唯川恵の「青の使者」が心に残ったかな。

    あと、東野圭吾の「超たぬき理論」は無理やりの理論がおかしかった。

  • 選者の好みなのだろうが、私には響かない作品だらけでした。これだけ著名作家ならもっと面白い短編いっぱいあるのにねぇ。

  • 読み応えのない作品ばかり集めて本を出されても困る。「特別料理」は何となく予想してたものの最後が気持ち悪くて引くし、「盛夏の毒」は慎司が最低すぎて腹が立った。貴子が気の毒すぎる。東野さんのは、最後のオチを際立たせるためなんだろうけど、一平のたぬき理論がぶっ飛びすぎていて付いていけなかった。「猫舐祭」は話自体よく分からなかった。以上、集英社文庫編集の短編は2度と読まないです。唯一、「苦労判官大変記」は面白かった。

  • お手に取ってもらえればわかると思いますが、実に豪華で贅沢なアンソロジーです。読後感がスッキリするものもあれば、背筋が凍るようなラスト、モヤモヤが残るようなもの…、この振り幅もアンソロジーならではの醍醐味ではないでしょうか。
    先のレビュー・感想にも多く挙げられていますが、お気に入りの収録作品は赤川次郎さんの『回想電車』、清水義範さんの『苦労判官大変記』です。

  • 作家陣に惹かれて購入。
    『回想電車』を読み、これは良い本に出合った、という印象を持った。しかし途中途中でどうにも生理的に受け付けられない内容の話もあり、読了した今は「素晴らしい!」と一言では言い難い感想を抱いている。
    そういった意味ではありきたりなアンソロジーになっていないと思うし、賛否両論分かれる可能性が高い=話題性を呼びやすい作品の選出がされていると思う。また他のレビューでも言われているようにこれだけの作家陣が名を連ねているので、読んでいそうで読んでいなかった作家の作品に触れる良いキッカケにもなると思う。この本は”唯一無二のアンソロジー”と言っても良いのかもしれない。
    私もこの本を通して初めて触れた作家もいたが、そこで文体や雰囲気がとても好みな作家だと知ることができたものもあった。
    「この作家が好きだから買ってみた、ついでに他の作家も読んでみよう。」という軽い気持ちで読み進めると場合によっては後悔することになると思うのだが、新しい作家や読んだことのない小説のジャンルを開拓したいと思う人には良い一冊になるのではないだろうか。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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