- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087475319
感想・レビュー・書評
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>頭頂部だ。
>頭の上に猿がいる。いくぶん・・・・
表題と言い、このふざけた様な書き出と言い、最初はユーモア小説かと思ったのですが。。。
先日読んだ「コンビニ・ララバイ」の池永陽のデビュー作。第11回小説すばる新人賞受賞作です。
主人公は息子と二人暮しの老人。息子が結婚して嫁さんと同居することになるのです。主人公は、突然家庭に入り込んできたこの若い女性が常に気になって仕方ない。そして、一方で自分が片隅に追いやられたような気もしてる。暇つぶしに行く喫茶店で会う友人は熟年離婚の危機にあったり、仲の良い夫婦ながら妙に訳有りそうだったり。
「コンビニ・ララバイ」と同じように、ちっぽけな日常の中で、小さな人間が、やるせないながらもどこか一生懸命に生きている。そんな姿を好感を持って描き出している作品です。
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頭の上に「猿」が乗っていることにある日気がついた作次69歳の愛と友と老と死に纏わる日常物語。ジイサンが主人公の為なのかナカナカ入り込めず読むのに何日もかかってしまうという苦戦本でしたが、ラストにそこで?!それで?!感があるので、最後まで読んで良かったです。いつか自分も、猿が見えるのかしら。。。怖いけど、将棋盤と毛沢東より全然猿の方がいいな(笑)。第11回小説すばる新人賞受賞作。
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【本の内容】
頭の上に猿がいる。
話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。
お前はいったい何者だ―。
近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。
だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。
きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。
老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。
[ 目次 ]
[ POP ]
年をとったらこんなジイサンになりたいと思う(私はなれないが・・・)。
きっとバアサンではこうはいかないだろう。
妻に先立たれ、同居する息子の嫁にほのかな恋心を抱く69歳の主人公。
老境にさしかかり、不安や孤独、怒りなど様々なストレスを感じつつ、ボヤきつつの毎日を送っている。
ジイサンはじめ登場する人々、みんな哀しく切なく滑稽で愛おしい。
そんな中、ジイサンが恋に悩む近所の明ちゃんにかける言葉、「誰だっていやらしいんだ。・・・人間なんてみんな似たようなもんなんだ。やっかいなもんなんだ。」は単なる慰めというより、諦めも含んだ人間肯定の優しさなのだ。
主人公の頭の上に、ある日突然現れた幻想の猿は一体何者なのだろう?
人生の喜怒哀楽をくぐり抜けた後で生まれた自分の分身か、飄々としてすべてを見通す高次の存在か、それとも守護霊?
平凡だけど味のある、やっぱりこんなジイサンになりたいなあ。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
2011/4/8
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歳をとってもこんなものか、という失望と希望の狭間の人間臭さ。
波長の合う普通のお爺ちゃんほど純粋に会いたくなる人はいません、俺はね。 -
せつない話。
でも、大好き。 -
【あらすじ】
頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ―。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。
【感想】 -
まぁまぁかなぁ