愛人 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
2.50
  • (0)
  • (0)
  • (9)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 39
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476569

作品紹介・あらすじ

中年作家の北岡は妻子と別居し、新聞社の年若い文芸記者・悧子と「愛人」としての性愛に耽溺する日々を過ごしていた。だが、終わりのない官能と倦怠は少しずつ彼を蝕んでいく。そして、ある些細な出来事から、あやうい均衡は崩れ、北岡をめぐる世界は歪み始めるのだった-。「性」を大胆に描ききった、著者会心の傑作長編がついに文庫化。エロスと退廃の果てに、男は何を見るのだろうか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 深入りをしないということ。

  • タイトル通りの関係が男を蝕んでいく話。

  • ・3/12 上のと同時に平行して読むことにした.かなり心がきつく絞られるような出来事があって、つらい思いをしたからだと思う.内容はともかくいろいろと考えることができるのかもしれないと思って読み始めることにした.
    ・3/14 漢字に振り仮名が少なくて読みづらいのと、内容もかなり難解な描写や表現の仕方があって、すらすらと読める調子ではない.そんな表現よりストーリーや登場人物の心境の方に興味があるんだからもう少しストレートに書いて欲しいと思う.
    ・3/15 読了した直後に現実の世界でも終わりになってしまうなんて、この小説が何かしら影響したのだろうか.中途半端ななんの結論も出ない終わり方だった.でもむしろ現実の世界もこういう終わり方なんだろう.現に俺の場合もそうだったじゃないか.こんなかたちで終わるのは解せないが、これでよかったのかもしれないと思う自分もいて、なんだか混乱している.落ち着こうとして割り切ろうとしてどうにかして自分を正当化し、慰めて、負った傷を少しでも小さくしようとしている自分がいる.でもちょっと気を緩めると今にも泣き出しそうな情けない弱い自分もはっきりと自覚できて、それがためにすべてのやる気がでないことを理由付けしようとしている.ここまで書いて、まだ自分のことしか考えていないことに気付く.相手にとってどうなのか.それを考えることの大切さに気付いただけでもよかったのかもしれない.本当に相手のことを思えば、関わらないのが一番ってことになってしまうが...

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1959年新潟生まれ
書評紙編集者を経て93年「ゾーンを左に曲がれ」で作家デビュー。98年「ブエノスアイレス午前零時」で119回芥川賞受賞。著書『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『箱崎ジャンクション』『雨月』『さだめ』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』小説以外に『安吾のことば』など

「2020年 『言葉である。人間である。 読書術極意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤沢周の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×