娼年 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 8831
レビュー : 1106
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476941

作品紹介・あらすじ

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

  • 石田衣良さんの中で一番好きな本。

    ちょっと描写がすごいけど
    切なくて優しい!

  • 気がつけば読み終わっていた感じです。
    とても細やかで美しい表現が散りばめられていて、ひとつひとつのシーンや登場人物を想像しながら大切に読みました。
    性の描写はたくさん出てきますが、とてもさらっとしていて自由な感じがしました。
    全体的にやさしい雰囲気の漂う物語で、わたしは好きです。

  • 「記憶のようにむこう側が歪んで見える氷のブロック」という表現が好きです。なるほど、と納得しました。

  • 石田衣良の文章ってすごいなぁ、と思った本でした。
    なぜかものすごく印象深かったのが、はじめの方でリョウが氷をペティナイフで削っているシーンの描写。
    室温のバターという表現がなんだかすごく好きでした。
    やさしくて繊細で、意識しなくても光景が脳裏に滑り込んでくるような文章で、こんな文が書ける人ってほんとに少ないとおもいます。
    大学生のリョウが、娼夫として働くうち、女性の欲望の深さや多様さ、魅力を知り、成長して行く話。
    でも、安易に綺麗な話としてまとめるんじゃないところが好きでした。
    そうはいっても身体を売る仕事は、こんなふうにお話にできるほど綺麗なものではないんだろうけど、フィクションとしてこれはこれでありだな、と。
    とにかく文章の心地良さに浸れた一冊でした。

  • 内容は過激だけど、決してそこだけ悪目立ちすることなく、面白く読みました。

    人が持つ、様々な欲望…マイノリティと思っていることでも、実は多くの人が内面に抱えているのかもしれないなあと思ったり。
    欲望に対して貪欲に、素直にいられるのなら、歳をとるのも悪くないなあなんて思う。

    主人公のリョウ、素敵な男の子でした。

  • ひとりの男の子(といっても20前後だけど)が、いろんな女性との出会いの中で、女性の神秘について真摯に、探ってい行こうとする、その透明なまなざしがすごく新鮮でした。

    セックスについての考察が多いのに、ちっともいやらしくないというか。

    その人の趣味や嗜好や生き方を、「そういう考え方もあるね。そうだね」と自然に寄り添って、否定しないやり方というか。

    石田さんはそういう考え方ができる人なんだな、って他の作品を観てても思う。

    • ハムテルさん
      感想を拝見して、図書館に予約しました。
      感想を拝見して、図書館に予約しました。
      2012/09/05
    • pommeblancさん
      >ハムテルさん
      イイネありがとうございます。
      読んで良かったら、続編の「逝年」もありますので是非。
      >ハムテルさん
      イイネありがとうございます。
      読んで良かったら、続編の「逝年」もありますので是非。
      2012/09/12
  • 言葉使い!
    言葉の選び方!

    なんだろ、難しい言葉ってより
    身近で簡単な言葉のはずなのに
    耳障りがよく、綺麗に聞こえる

    すっごく「エロい」ところも
    石田さんの描写だと
    なんか違った形で引き込まれる

    あっという間に読んでしまったんだけど
    なんかすっごい引き込まれて
    違う世界のように感じているけど
    でもなんか、自分について考える
    そんなきっかけになった気がする

    なんだろ

    もう一回読みたいって
    久しぶりに思った

  • 人間の欲望の多様性を感じた。
    リョウによって、欲望を満たしていく女性たち。
    女なんて…セックスなんて…といっていたリョウが
    彼女たちと出会い、思いを変えていく物語。

    石田衣良さんの言葉のチョイスがすきでした。

    ほとんどが性描写で、
    とてもエロいのだけれど、
    その中でも人間の欲望の深さや
    見た目だけでは判断できない心のうちっていうのがみえて
    ただエロいだけではなかった。

    わたしとしては、アズマとのシーンは
    うーってなってしまって、痛みを伴うのは
    苦手だなぁと。

    本を読んだ後に松坂桃李くん主演の映画も見ました。
    小説を読んでいたら、映画って
    どことなく退屈な感じになったりするんですが、
    全くそんなこともなく、
    もうエロいエロい。
    ずっとエロい。
    腰が砕けるかと思いました(笑)

    続きもまた読みます。

  • 映画版を観たときの状況が思い出深いものでした(って、たったの2カ月前のことですが)。同日に鑑賞した『のみとり侍』は、絡みのシーンがあるとは思わずに来ていた客もいたようで、特に私の隣席だった初老の男性は、そういうシーンが映るたびに顔を伏せる。えっ、そないに照れんでも。ところがこの『娼年』の客は、当然そういうシーンだらけとわかって観に来ている人ばかり。ギャップが面白くてとても印象に残っています。

    そんな状況でしたから、読んでいる間もすべて映画版のキャストに頭の中で変換されてしまい、それが良かったのかどうか。そもそもホストや娼夫って、普通は会えない、未知の存在。どういうものか知れるだけでも面白い。女もセックスも退屈と断言していた主人公のリョウだけど、どんな相手も見下したりしていないことを感じられる言葉の使い方。相手をきちんと肯定的に見るし、裏表もないところが好きです。

    松坂桃李が適役だったのかどうか、正直言ってわからないのですが、彼をイメージしてしか読めませんでした。映画版ではラブホの壁の内と外のまるでちがう会話が可笑しくて、原作もそこに注目。三浦大輔監督は上手く映画化していたなぁと思います。ありゃ?原作よりもむしろ映画の感想ですね。すみません。(^^;

    映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/b6f54181ab99d1a334584961d941323b

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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