娼年 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 8960
レビュー : 1118
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476941

感想・レビュー・書評

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  • 表現力に圧倒された。性行為の描写が多く冗長的にも感じた

  • 設定がすごくて、別世界のように感じるがこの作品にとても引き込まれる。主人公や登場人物も魅力的。

  • 女性やセックスを退屈だと決めつけていた少年が、ぬるりと娼婦ならぬ娼年の仕事を始めるお話。

    娼年の出会う客は変わった嗜好を持つ女性ばかりなんだけど、決してゲテモノのようには描かれない。主人公は、彼女達とあくまでフラットに向き合い、心の内を覗いていく。そうして仕事を通じて、人の心や美しさに気づいていく主人公がとても真っ直ぐで愛おしくなった。
    普通ではないような人々の中から、普遍的な人間愛を学んでいくような、そんなお話だった。終盤での事件を経ても、リョウも咲良もアズマは動じることなく次の未来へと駒を進めて行く様が、まさにそれを表しているように感じた。

    小説としての描写も良かった。街や人間、セックスの描写はボヤかされることなくしっかり描かれていて色や匂いが感じられるようだった。

  • 久々に電車の中だけでなく家に帰って一気読みした本。
    そうだこの人の本はいつも最後がさわやかだった。読後感がよい本。

  • 人の欲望のいろいろ 欲望を高めるスパイス
    逝年も読んでみたい

  • 最近、映画『娼年』を観て、再度読みたくなって
    映画を思い出しながら読んでみた。

    大学生の主人公『リョウ』は男が女性に身体を提供する
    娼夫という仕事をアルバイト気分で始めた。
    そのキッカケが会員制ボーイズクラブのオーナー
    御堂静香だった。
    母親の面影を静香に思い、好意を抱くのも自然だった。

    リョウは女性の欲望に戸惑いながら、体を重ねる内に
    この仕事が面白くなっていく。

    映画では、主人公を『松坂桃李』という女性に人気の
    俳優が演じていて、女性ファンが多い。
    そんな『からみシーン』が多い作品を女性ファンと
    同じ映画館で観ていることが
    オヤジとしては、新鮮に感じた体験になったのが、
    素直な感想だ!

    この作品には更に続編があって、
    映画でも、そんな終わり方だったので、
    今、『逝年』という続編を読んでいる。
    なかなか、これも面白い。
    映画も続編が出来たら、見たいなあ。
    また、女性ファンの中でドキドキしながらね。
    (*^。^*)

  • 寂しさや影のある少年の移り行く心理描写も儚い。
    女性たちが求める繊細な描写にぐいぐい引き込まれ行く。
    若い時はこんな無機質で無気力から目を背ける為に無謀に行動を起こして足掻いた事を思い出した。

    退屈な大学生活を送っている少年がある日を境にボーイズバーで働き出す物語。

    とても好きな作品です。

  • 岩井志麻子が「チャイ・コイ」にてベトナム人の愛人のそれを白くて長いと愛しげに表現したのが、「女性にしか書けない、思いつかない表現」と、評されたように、男性にしか、石田衣良にしか書けない、それぞれの年代の女性のあじわい。職業としての性を媒介にしながら、気持ち悪さもおぞましさも感じさせない。どこまでも透明であやうげな人間の関係というものを考えさせられる。

  • 映画化されるということで、積読の山からついに取り出した本。
    かなり性描写や設定が濃厚なのに(電車で読んでいると辺りを見回してしまうくらい)、穏やかな読後感なのは、メインが、主人公の心境と出会った女性たちとの会話、関係構築に焦点が当てられているから。
    誰とでも率直で変わらない態度を保ち続けられるのって、実は難しいんだろうなと思った。

  • 性描写が多いのに、始終静かに物語が進む。とてもキレイで澄んだ世界。娼夫の話なのに。静香さんが逮捕されてはじめて違法だったことに気づかされる。それくらいすごく不思議な感覚。

    これを映像化したのか。勘違いされないといいな。
    続編もあるようなので読んでみたい。

  • 石田衣良さんの小説はサラリとした文体で書かれているのに、読み始めると世界に入り込んでしまって、読み終わるまで抜け出せなくなる。
    不思議な感覚。
    この本も年上の女性たちに買われる「娼夫」という特殊な職業を描いているのに、その世界観にどっぷりはまってしまった。
    *
    性描写が多いのに、不思議といやらしさは無くて。
    静かな本だった。
    *
    映画化されるということで…どんな風になるのかな?
    松坂桃李くんはピッタリな気がする。
    そして、『逝年』『爽年』の方もそのうち読んでみたい。

  • 初めて石田衣良さんの本を読んだ。スッキリとした文体と人物の描き方が気に入った。くどくない。さまざまな人間の欲望を一方的に価値づけることなく理解しようと努力する主人公の姿勢に感服した。

  • なんか綺麗にまとまった話

  • いろんな女性の、普段では触れられないだろう面々に沢山出会えて楽しかった。
    扱われていることは刺激的なのに読後感は柔らか。これは解説にもあった、展開として何があったかではなくて、主人公をの目を通してどう書かれたかが重要だったのかなと思う。それが退屈ではないし読みやすかったし、個人的には相性が良かった。再読したい。

  • こんな世界があるんだろうな、と思ったら面白かったしドキドキした。
    読みやすかったのであっさりと。
    これをどう映画化したのか気になる。

  • なんとなく、惹き込まれる文章だったなあ。

  • 自分では「普通」と思っていても、誰かからみれば魅力的にみえるのだろうか。
    自分では「醜い」と思っていても、誰かからみれば愛おしくみえるのだろうか。

  • 恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

  • 物語の設定に興味があって、手に取る。
    出来過ぎだなぁ、なんて思いながら、
    その心の機微や、シーンの描き方が細かく、エロチックな表現が
    予想外でドキドキした。

    自分と対比しちゃったりして。。。(笑)
    幅が広がるな

  • ゛要望の果てが見たい゛ なんていう魅惑的な響きだろう。どんな果てを用意しているのか初っ端から期待が高まる。 私も見たい。結末を見せて欲しい。 タイトルからはどんなプロットにするのか想像もつかなかったが、青春も心理描写も丁寧で描写は自然。特殊な性癖も鮮やかに表現するものだから、一人の書き手の想像で書けるのか、これは。と冷静に考えてしまう。 あっという間に読んでしまった。相変わらず石田さんは一気読みさせる。 まだ果てが見れていない。どこかで見落としたか. 妙に中毒性のある本です。

著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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