娼年 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 8911
レビュー : 1114
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476941

感想・レビュー・書評

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  • 石田衣良さんの中で一番好きな本。

    ちょっと描写がすごいけど
    切なくて優しい!

  • ひとりの男の子(といっても20前後だけど)が、いろんな女性との出会いの中で、女性の神秘について真摯に、探ってい行こうとする、その透明なまなざしがすごく新鮮でした。

    セックスについての考察が多いのに、ちっともいやらしくないというか。

    その人の趣味や嗜好や生き方を、「そういう考え方もあるね。そうだね」と自然に寄り添って、否定しないやり方というか。

    石田さんはそういう考え方ができる人なんだな、って他の作品を観てても思う。

    • ハムテルさん
      感想を拝見して、図書館に予約しました。
      感想を拝見して、図書館に予約しました。
      2012/09/05
    • pommeblancさん
      >ハムテルさん
      イイネありがとうございます。
      読んで良かったら、続編の「逝年」もありますので是非。
      >ハムテルさん
      イイネありがとうございます。
      読んで良かったら、続編の「逝年」もありますので是非。
      2012/09/12
  • 言葉使い!
    言葉の選び方!

    なんだろ、難しい言葉ってより
    身近で簡単な言葉のはずなのに
    耳障りがよく、綺麗に聞こえる

    すっごく「エロい」ところも
    石田さんの描写だと
    なんか違った形で引き込まれる

    あっという間に読んでしまったんだけど
    なんかすっごい引き込まれて
    違う世界のように感じているけど
    でもなんか、自分について考える
    そんなきっかけになった気がする

    なんだろ

    もう一回読みたいって
    久しぶりに思った

  • 色気がすごい、そしてみんなの抱える思いが切ない
    私もリョウくんに会いたい

  • 特殊性癖がたくさん出てくるので、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、
    健全?に生きて真っ当なことを言っているメグミよりも社会的には大手を振って歩ける訳ではない咲良やアズマの方が人を否定しないというのがすごく等身大だと思ったし、読み終わったあと穏やかな気持ちになれた。続編もあるようなのでそれも読みたい。

  • いち女子大生として、セックスとか性とかそういうものをテーマにしたもの、それを匂わせるタイトルのものを買うのには勇気がいる。(とかいいつつ衣良さんの「sex」を買っているからあれなんだけど。)でも、恥ずかしいとかそんな理由でこの本を読まないというのはもったいなさすぎる。他の作品にも通ずるところだけれど、衣良さんの性描写にはいやらしさがない。作品を通じて、どこまでも透明なのである。

    売春や買春が孕むイケナイ匂い。社会的にはそれはどこまでもイケナイことだ、と教えられてきたわたしは今まで疑うことなしに体を売り買いすることの悪を信じていた。けれどこの作品を読んでいる間、セックスを商品とすることがイケナイことではなく、寧ろ素敵なことのようにさえ思えた。本を閉じてしまえばやっぱり売春は悪なのだけれど。官能的ではなく、どこまでも透明な作品に仕上がったのはやっぱり衣良さんの成せる技なのではないだろうか。

  • 性的な事は精神面にも繋がっているよね。

  • 「風俗」や「売春」と聞いて目くじらを立てる人には
    一生理解できないであろう物語。
    ていうか石田さん、何者??

    複数での性行為、排泄によるエクスタシー、
    同性愛、骨を折るほどのマゾヒズム…

    人間の、女性の欲望と寂寥感をこれでもかと描き出し、
    綺麗な文章でまとめていくテクニック。脱帽です。


    ----------------------------

    「『ふたりですれば素敵なことを、あなたはいつもひとりでしている。退屈になるのも無理ないな。(中略)まず女性やセックスを退屈だなんて思うのをやめなさい。人間は探しているものしか見つけない』」

    「『綺麗な顔や上手なセックスだけが、女を惹きつけるとでも思ってるの?あなたのいつも難しそうな顔をして悩んでいるところも、ほかの人から見ると魅力的だったりする。自分で意識してる魅力なんて底の浅いものよ』」

    「年の差はたぶん十五歳プラスマイナス2。こどものころから大人の女性が好きだったぼくには、障害にならない数字だ。なぜ彼女たちは年上であることを罪のように感じるのだろうか。そちらのほうが長いあいだぼくの不思議だ」

    「ものを手にいれるより女性を満たす手助けをするほうが、ぼくにはずっとおもしろかった。どんなに効果なプライスタグがついていても、ブランド品など問題にならない。あれは結局、ほんとうは自分には勝ちがないのだと思っている人がほしがる勲章だ」

    「『ほんとうは自分の問題ではないことで悩み、自分の考えでも価値観でもないことで人を裁く人間が、この世界にはたくさんいる。ぼくはそういうの嫌になるくらい見てきたんだ』」

    「ぼくたちは自分が設計したわけでもない肉体の、ごくわずかな部分に振りまわされて一生をすごす。過剰な欲望をもつ人は生涯を檻のなかで送ることもあるだろう。それほど極端でなくても、平均的な欲望のもち主でさえ長くはない人生の何万時間かをセックスについて空想し、無駄に潰してしまう。(中略)この世界の途方もないフクザツさと同じだけの深さが、ただのセックスにあるのだという事実が、その夜ぼくを圧倒していた。」


    ----------------------------


    純愛や倫理を口で語るのは簡単でも、
    それだけでは決して満たされることのない
    スキマが人には存在するのもまた事実。

    男女の仲に正しさなんてないけど、
    最後のシーンで示唆されている石田の哲学は興味深いです。
    (ネタバレなので書きませんが)

    オススメ図書。夏にね。なんとなく。

  • 官能的でありつつもどこか切ない感を見事に描く、石田衣良は凄い。ストーリーもオチも美しい。

  • 娼婦業に足を踏み入れた少年のお話。

    まぁ確かに官能的なシーンは多いんですが、
    それよりも内面や人間の本能・本質が描かれていておもしろい。

    ノーマルな人間なんてこれっぽっちしかいないんだ。

著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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