反乱のボヤージュ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.67
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本棚登録 : 555
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087477269

作品紹介・あらすじ

坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。現代の若者達の「旅立ち」を描く、伸びやかな青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 青春、父性、若者の成長等々、ベタな題材を説教くさくなくまとめられるのは野沢尚の才能か。他の野沢作品に比べて「暗い」部分が少なく、読後感もさわやか。

  • 学校の国語の問題集にこの本の一部分が出てきてて、面白そうだなと思って図書館で借りて読んでみた。
    だけど。そこまではまれなかった。
    読み始めてから読み終えるまで、2ヶ月くらいかかってしまった(その間に他の本にも行ったりしたけど)笑笑

  • 「お前は本気か。本気で取り組むからこそ見える景色がある」

  • 第1章を読み終えた段階で、ストーリーの流れや結末がおおかた見えてしまった。そしてやはり想像した通りの終わり方だった。定番の青春小説だけど、まあ、面白かった。

  • 多分東大をモデルにした首都大で、古い学生寮の廃寮を巡り大学当局と自治会との対立が深まる中、自治権を持った管理者を1人置く事で譲歩すると大学側が持ちかける。条件を受け入れた学生側だったが、来た管理者は元機動隊の屈強な壮年男性だった。学生たちは彼に対し疑いの眼差しを向け大学側の犬として警戒していたが、次第に彼らとの間に絆が生まれ始めるのであった。
    そんな彼らに対して、大学側は姑息な手段で廃寮を強引に推し進めようと画策する。

    爽やかな学生小説で、管理者も武闘派ながらも穏やかで優しい人の心が分かる大人。学生たちも基本流される現代の若者だけれどもみんな素直で真っ直ぐ。読後感もなかなかよかった。でもやはり大人目線で見ると子供の甘えの部分が見えてしまうのも確か。

  • 爽やかな読後感。 
    舞台は首都大学の弦巻寮。廃寮を目論む大学側が送り込んだ舎監・名倉は元刑事。どんな手を使って寮生を追い出すのかと思ったら、この名倉の性格がとってもいい。魅力的。食堂の賄い婦の菊さんのキャラもとっても良くて、寮生の面々も愉快。寮で色々な事件がおきるのだが其のたびに泣いたり笑ったり、とってもいい作品でした。

  • 青春。たぶん昔読んだことあった

  • 学生運動、立てこもり。昭和の熱い時代を連想するが、これは現代の若者の話。現代だから、古い学生寮に暮らすのも、自治を主張して大学に対抗するのも、ごくごく少数派。

    寮生たちには事情があり、それぞれの方法で区切りを付けていく。一件落着とまでは言えない結果でも、区切りを付けることで前へ進んでいく。
    大人になりきる前の、若者のストーリー。

  • 20140122

    p22
    三十八度度戦の朝鮮問題には冷静な分析をする人が、三十七度五分の微熱で我を失ってしまう。(江藤麦太の愛嬌について)

    p92
    漂うように生きている。足の裏に地面を感じない。

    p243
    ちっぽけな自分を守って生きているのは、一種の義務のように思えてならない。

    p268
    「子供っていいよね」菊さんがしみじみと言う。「どんなに悲しいことがあっても、すぐ笑えるんだもん」

    p367
    圧倒的な暴力にあなたは痛めつけられるかもしれない。その時、怒りや憎しみに支配されてはいけない。地面を踏み締めて立ち上がることができたら、一度目を閉じて、全てを無にしてから大きく目を見開いて、周りの世界を見つめて下さい。三六○度、ぐるりと見渡すことです。虚心になった目にいろいろなものが見えてくるはずです

    p383
    惑わされてはならないものが、360度の視野にたくさんあった。動乱の世界にいても、信じていいことと信じてはいけないことを、今の自分なら判断できるような気がした。

  • 首都圏名門国立大の古い独身寮のどこか変な若者たち。僕こと薫平と一癖も二癖もある連中。そしてこの汚い寮に2人の女の子も。やはり変。なんとかこれを潰したい大学との戦いで、舎監が来たが、これがお父さんのようながっちりした実直な人物で・・・。また賄婦の菊さん、薫平がなんとなく気になるクラスメート薩川あゆみとのデート。ちょっとナンセンスながら70年前後の大学闘争との違いでパロディー化した、楽しいエンターテイメント小説でした。

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