- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477306
作品紹介・あらすじ
不適切な処置で患者を死なせてしまったとして大学病院を追放された若き医師・工藤。その患者が悪徳宗教家だったため、正義に駆られた殺人の疑いまで着せられた。再起を期して勤務した地方の病院で、青年が不審死を遂げる。工藤はまたも疑いをかけられた…。次々と死んでゆく「悪人」たちと、彼らを呪殺したと主張する老婆。多くの虚構を抱える医療、マスコミ現場の闇を描く書下ろし。
感想・レビュー・書評
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女性雑誌記者を主人公にした3作目。
このシリーズ、ともすればだれが主人公?ってなりやすいのだが、今回のはそれがさらにパワーアップ。気が付くとずーーっと主人公でてなかったり…。
かつて医療事故の責任を負わされて病院を追われた医師に、のろいで人を殺すという老婆に、野心的女性ライター、となかなか役者そろいで始めたものの、ちょっと消化不良の感じがいなめない。
で、結末も……。
うーん、これで納得しろというのはキツイな。まあ、へたに転がしても、それはそれでいきなりリアルティがなくなった、とかって言われそうなんだけどね。
望月諒子、面白いです。
でも、これよりは、前2作のほうが面白いよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正義っていったいなんなんだろうなあ、というのを感じさせられる作品。そして、この真相はまあ最初から見当がつくのだけれど、現実問題として実に怖い。それこそ「呪いは存在します。有効です」って言われた方がましな気がするかもしれない。
とはいえ、「被害者」にも非があるわけなんだし同情はできない、という現実がポイント。犯人ばっかり責められるような状況じゃないし。この事件を起こさせた力ってのがあるとしたら、それこそがまさに「呪い」なんだろうなあ。 -
次々に死んでいく悪人達と彼らを呪い殺したと主張する老婆。
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望月諒子氏の第3作。木部美智子も出てくる