肩ごしの恋人 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 3554
レビュー : 465
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087477443

作品紹介・あらすじ

欲しいものは欲しい、結婚3回目、自称鮫科の女「るり子」。仕事も恋にものめりこめないクールな理屈屋「萌」。性格も考え方も正反対だけど二人は親友同士、幼なじみの27歳。この対照的な二人が恋と友情を通してそれぞれに模索する"幸せ"のかたちとは-。女の本音と日常をリアルに写して痛快、貪欲にひたむきに生きる姿が爽快。圧倒的な共感を集めた直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに納得出来る直木賞受賞作品に出会った気がした。
    萌もるり子もたくましいなー

  • 萌とるり子、2人の女性のはなし。

    ドライな萌もわがままで奔放なるり子もどちらも魅力的。

    「だいたい“我慢する”ということが、相手にとってどれほど失礼なことか、みんな全然わかってない。」

    「私は誰かを嬉しがらせるためにしてるわけじゃないもの。私が嬉しいからしてるんだもの。」

    「恋に、どちらか片方が悪いなんてことはない。どちらも正しいか、どちらも間違っているか、そのふたつしかない。」

    そしてるり子のひとこと。

    「いいこと教えてあげる。女の子に人気があって、男の子に全然モテない女の子が、世の中でいちばん不幸なの。」
    るり子は性悪で、素直で純真だ。

  • さらりと爽やかな読み心地。フツーの枠に囚われない清々しさに、読んでいてすっきりします。直木賞受賞作でもあります。

    幸せに貪欲な美女るり子は結婚3回目。
    腐れ縁の萌は、気付くとるり子の騎士役。幸せには慎重。
    おもしろいくらいに正反対の二人。

    本当は、わがままを通す方が我慢をするよりずっと難しい。楽して相手に好かれようとして聞き分けの良い女でいるよりも、本当に欲しいものを欲しいと堂々と宣言する、幸せを手に入れるためにどこまでも貪欲になるとするるり子は、当然ながら女性からはハブられます。
    人間関係を考えてちょっと謙虚に、なんてこともしないし、欲しいものは他人の物だって取るくらいだから。
    もちろん女性に嫌われるのなんて、全く気にしない。
    呆れるくらいに欲望に純粋で、いっそここまでくると、清々しいです。付き合いたい人種かと言われるとそうではないので、腐れ縁とはいえ萌はすごいと心から思うのですが。

    そんなるり子ですが、彼女の発言で大好きなのが1つ。
    あんまりにも世の中を舐めてるような態度に、「こう言っちゃ何だけど、特殊な才能があるわけじゃないし、安定した会社に勤めているわけでもなし、年はとってゆくばかりで、自慢のその美貌だっていつか『昔は綺麗だったんでしょうねえ』ってことになっちゃうのよ。周りからどんどん男がいなくなって、あんたのことだから女友達もいないだろうし、結局は孤独に生きることになるの。老後はどうするの、路頭に迷うんじゃないの」と、至極まっとうな忠告をしてくれる人がいた。

    それに対して、私がそんな風になるわけないじゃない。ずっと男にもてて、お金持ちになって幸せに暮らすの。なんて答えるのは、単なるバカかと思いきや、

    不幸になることを考えるのは現実で、幸せになることを考えるのは幻想だなんてことは絶対にない、と断言する。

    「ものすごく頭がよくて仕事がばりばりにできた子が、仕事に没頭しすぎて精神障害起こしたの。今も仕事に復帰できないままよ。大企業に就職して一生安泰って思ったら、会社が倒産したとかリストラにあったってことも。玉の輿と言われてた子が、ダンナに事故で先立たれちゃってパートで必死に子育てしていることも。
    先のことなんか誰にもわからない。幻想って言うなら、両方とも幻想でしょう。だったら幸福な方を考えていたいじゃない。その方がずっと楽しく生きられるじゃない」と述べ、

    「私は自分が幸せになれないなんてどうしても思えないの。だって私、いつだって幸せになるために一生懸命だもの。人生を投げたりしないもの。頑張ってるもの。そんな私が、幸せになれないわけがないじゃない」
    と答える。
    この最後の台詞が大好きです。
    手に職をつけるでもなし、いつまでも若くないのに随分世の中を舐めている…と思いながらも、人生に諦めない彼女のひたむきさが、すごく眩しく見えました。
    自分の人生に責任を持つなら、それがどんな生き方であれ、いい人生だと思います。

    一方、幸が薄い感じの萌だって、素晴らしい。恋に臆病で、タイミングも逃しやすい。そんな彼女の下した決断と変化はこの1冊の読みどころだと思います。
    女性だけでなく、これまた眩しい崇くんという男の子の存在がまたいいんですよね。
    彼の決断も、すごくいい。
    いわゆる「幸せ」の形は人それぞれですが、何も考えずに世間の大多数が手にしているものを幸せだと思いこむよりも、自分で自分の幸せを見つけ、きちんと選び、決めていく姿勢が、本当に素敵でした。
    おすすめの1冊です。

  • 対照的な性格を持つ幼馴染みの二人の女27歳の生き様

    一人でも生きていこうとする萌

    男に幸せにしてもらうことが最高の生き方と思うるり子

    家出男子高校生が出てきたり
    オカマが出てきたり
    展開が早くて読んでて飽きなかった。


    同じ水槽なのに、中を満たしている水が変わってしまったような感じ

  • 高校生の時たまたま図書室で見つけて読んだ本。一気に読んだ記憶がある。これを読んで唯川恵さんに興味が湧きました。

  • 全く正反対の二人が、それぞれ自分に正直に生きていく姿が、良い。
    飾らない、建前もない、見栄もない、ありのままの女性の心の動きが面白い。
    他人からみたら、不憫だったり、不幸せでも、自分がとっても幸せと感じるなら、みんなが羨む幸せをつかむより、幸せかもと思った。
    幸せは、他人が測るものじゃない。自分で感じるんだ。

  • 東京~大阪~天神の出張に購入。25年ぶりにこの著者の本を読んだ。コバルト文庫以来だ。「そんなあなたにリフレイン」とかね。
    2001年の直木賞を受賞した恋愛小説。馬鹿すぎる「鮫科の女」るり子がだんだん面白くなっていった。崇のような青少年は女性作家のお気に入りだな。つまり女性の願望に応えて登場する弟のような恋人のような下僕のような、大変都合のいい男性像。
    受賞時には酷評も多かったようだ。なんでこれ?ということらしいが、いいじゃないか。萌とるり子の友情モノでもあってウケる要素はてんこ盛り。そしてとにかく読みやすい通勤読書バンザイ系。

  • この本、ドラマ化でもやってたんだけど見なかった。
    この本、たくさん共感できた。
    こんなやつ、いる!とか思いながら読みました。

    最近やっと本のおもしろさが伝わってくるようになったかも☆

  • 切なすぎて、ホロホロと涙する、そんな、素敵な1冊でした。

  • こんな魅力的な女性になりたい。萌もるり子も、生き方は全く違えど、それぞれかっこいい。

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