- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477504
感想・レビュー・書評
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ドヴォルザーク「新世界から」第2楽章「家路」:「遠き山に日は落ちて」、佐伯一麦著、2004.10発行。斉木(1959年生まれ)(著者)と二度目の妻、河原奈穂(1965年生まれ)の蔵王の麓での暮らしを綴った書。斉木は作家、喘息持ちで月に一度仙台の病院に。仙台に4畳半のアパートを。奈穂は草木染の仕事、家庭教師のアルバイトも。読んでて、いつの間にか二人の追体験をしているような気持ちに。人情深い人たち、厳しいけどメリハリのある四季の移ろい、草木、野鳥、温泉、祭り、岩魚の骨酒、一斉掃除・・・。ほっとする作品です。
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小説家である主人公・斎木と草木染作家の妻・奈穂が、蔵王山麓で田舎暮らしをするなかで起きるささやかな出来事を淡々と綴った連作短編集。
作者佐伯一麦の実体験の中から生まれた小説のようだ。
とりたてて何が起きるというわけではないが、しみじみとしたものがある。
題名の「遠き山に日は落ちて」はドヴォルザークの「家路」からとられた一節だが、この歌詞が表現するものと共通する世界が描かれている。
またこの歌のほかにもP・P・M(ピーター・ポール&マリー)が歌う「ライト・フィールド」も引用されており、それが主人公の今の心境を代弁していて、心に残る。
ちなみにそのページを写真で残しておいたので、興味のある方は読んでみてください。
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090324
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蔵王山麓の自然や光景がしっとりと頭の中に浮かんでくるような小説。この作品しか読んでないのだが、主人公の斎木を扱った作品がいくつかあるようだ。
今どきこういう風合いの小説は珍しいと思うが、面白いかと問われれば、退屈としか答えようがない。 -
ひきがえるは出てこなかった
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最初から最後まで何も起こらん上に文体にも魅力無し
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冬隣 って秋 (晩秋) の季語だったんだ。
ちあきなおみ の「冬隣」、しみじみと悲しい歌だったなぁ、って思い出した。 って本の感想になってないけど、まあいいか。 -
2009/12/5購入
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淡々としながらもその渋味が素晴らしい。
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東北の山奥に住む草木染めを仕事とする奈穂と小説家の斎木の話。たんたんと日々が過ぎ,何も起きない小説。でも,大切なこと,大事にしたいことがじんわりと伝わってくる。