ジョッキー (集英社文庫)

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レビュー : 80
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087477771

感想・レビュー・書評

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  • フリーの中堅騎手・八弥は騎乗依頼がないと、生計をたてることも難しい状態。
    そんな中、注目の新馬に乗る機会がやってきて…。

    *****

    宮部みゆき氏、絶賛!
    「個性豊かで、愛すべき登場人馬たち。すっかり作者の術中にはまってしまいました。」

    *****

    宮部さんが絶賛!期待。

    競馬に知識のないひとでも十分楽しめる内容。
    それでいて、細々とした背景描写もあり、面白い。
    でも、何か、物足りない、何だろう。
    もう一押し、何かが欲しいかも。

    ただ、けっこう後から後からたくさんのひと、馬が出てくる中、それぞれに個性を割り振り、混乱しないところはすごいと思う。
    ちょっとしたエピソードが本編にいくつか盛り込まれており、それを通して主人公の性格や考えが露呈していくのだが、小さな合いの手がなかなかいいスパイスになっていた。

    主人公の人間臭さ、競馬という勝負の世界の裏側。
    ああ、青春小説。

    ”競馬”というものに関係する小説を初めて読んだ。
    解説にて藤代三郎氏が”競馬”小説をいくつか紹介されているので、気になる方はチェック。
    以下たくさんの作品を挙げた上で藤代氏は「私の読みたかった競馬小説がここにある」と『ジョッキー』の解説をされている。

    海渡英祐『無印の本命』
    佐野洋『蹄の殺意』、『牧場に消える』、『禁じられた手綱』、『直線大外強襲』
    三好徹『円形の賭け』
    阿部牧郎『菊花賞を撃て』、『天皇賞への走路』
    石川喬司『走れホース紳士』、『競馬聖書』、『ホース紳士奮戦す』
    塩崎利雄『極道記者』
    油来亀造『グランプリで会おう』、『春が来た!』
    石月正広『競馬狂ブルース』
    新橋遊吉『八百長』→直木賞受賞
    岡嶋二人『焦茶色のパステル』→江戸川乱歩賞受賞
    宮本輝『優駿』</a>→吉川英治賞受賞、「競馬小説の傑作」と述べられていた。

  • 小説を書くのには、出だしが難しいと言われます。新人賞ですし、そのあたり、少々難があるように感じました。さらに、しばらくは読みがたいと感じるところも。でも、読んでいくうちにずんずん文章がこなれていきますし、巧みな部分もうまく活きてくるようになり、存分に物語世界に没入できるようになりました。もっと言えば、競馬の世界への知見が、これを書いた当時23歳の若者にしては、尋常じゃないくらいの広さと深みがあり、そういったものに支えられて、執筆が弾んでいるように感じられもしますし、なかなかまねしようと思ってもできないその調査力、取材力が察せられる。それらの勝利ですね。知見に支えられたイマジネーションの深さによって、読者をぐいぐい引き入れていく文章にどんどんなっていきます。ただ、いくぶん、女性のキャラクターの造形が薄っぺらい。主人公の後輩騎手なんて、面白みがあり、でも、憎たらしいところもありながら、それでも愛すべきキャラクターに仕立ててあるという旨さがありますが、女性キャラは単調でうわべ的です。終盤にかけて、若干厚みがでてきますが、それでも、造形はもうちょっと足りないと思う。ま、そういった部分があるにせよ、騎手のテクニックについての描写など、ふつうは書けないところにも踏み込んでいるし、どんどん盛り上がっても行きますし、エンタメとしてよかったなあという感想です。

  • 自分もトレセンにいるような臨場感。
    不器用だけど真っ直ぐなジョッキー八弥の波乱万丈なジョッキー生活。またずっと読み続けたいストーリーに会えた^ ^
    映画化しないかなー

  • 半分物語、半分お仕事小説、みたいな感じでなかなか面白かった。
    売れないジョッキーってこんな感じなのかぁ、って。
    消えた糺さんがどうなったのかとかちょっと気になることも残るけど、ちょいちょい意外な展開も隠されていて面白い。
    勝負って、どこまでが正々堂々なのか、とかも含めて。
    最後はずっとハラハラ、もっと勧善懲悪物語のようにすっきり善で終わるかと思ったらそうではなく、結局、ポジティブ路線butちょい悪で終わったのは意外だった。そういう意外さというか本当の人間らしさがこの小説の味なのかもしれないね。主人公がヒーロー過ぎないというか。

  • 著者は競馬が好きで、競馬をよく研究していて、競馬を取材していることがよくわかる。

  • 競馬サークルを個性豊かなキャラクターで描いた小説。
    ベタだが人物ドラマも面白かった。

  • そもそも馬に興味がない時点でつらいかなと。

  • 中央競馬の一人の騎手を中心に、競馬界の人間関係を描いている。
    この世界にもいろんな人がいて、各自の思惑があり駆け引きがある。
    こだわりを持って生きており、そのこだわりのため技術的に優秀であるにもかかわらず騎乗機会に恵まれない。損得で考えれば生き方がヘタだと言える主人公。
    最後にはそれなりに結末があるのだが、なんとなくスッキリしない。拍手喝采でスカッとする終わり方をして欲しかったし、その後、どうなったのか?
    それなりの盛り上がりの場面があるのだが、盛り上がりきらなくて次の場面に流れて行ってしまってちょっと消化不良
    な感じがする。
    続編が欲しい気がするが、寡作な作家さんでもったいない。

  • 面白かった。けど、終わり方これでいいの…って疑問に思う感じ。もうちょっと続きを読みたかった。

  • 内容紹介
    栄光に向かって疾走する、若き騎手の青春。
    女子アナとの淡い恋、横暴な馬主との確執、馬への愛情――様々な思いを抱え、心優しき騎手は天皇賞の大舞台に挑む。魅力的な登場人馬を描く第14回小説すばる新人賞受賞作。(解説・藤代三郎)

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