- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477801
感想・レビュー・書評
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骨董屋雅蘭堂(がらんどう)に持ち込まれる謎や事件を、店主の越名集治が持ち前の鑑定眼と推理力で解決していきます。ちょっぴりハードボイルド感もある、骨董にまつわる謎解きミステリといったところでしょうか。
越名は相当な目利きだけど、商売はそれほど上手くなくお店はいつも閑古鳥状態だったり、ひょんなことからバイトに雇う羽目になった相棒役の女子高生安積との掛け合いなど、ユーモア感もあります。
短編八篇のタイトルとその話の種となる骨董品
ベトナムジッポー・1967
ジャンクカメラ・キッズ
古九谷焼幻化
孔雀狂想曲•••孔雀石が話の種です。
キリコ・キリコ•••江戸切子。
幻・風景•••小説家が残した風景画。
根付け供養
人形転生•••人形=ビスク・ドール。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私自身は骨董品とか古本とか集めようとかぜんぜん思わないけど、なぜかそういう世界に惹かれる。
この本は下北沢の骨董品が舞台で、そこで起こるミステリー。
骨董品の世界もわけがわからず奥が深い!
コレクションのためには人を騙したり、出し抜いたり、はては人殺しも厭わない。
とりつかれると怖い世界だ。 -
「北森鴻」の連作ミステリ短篇集『孔雀狂想曲』を読みました。
「北森鴻」の作品は、「日本推理作家協会」選のアンソロジー作品『セブン ミステリーズ<ミステリー傑作選>』に収録されていた『鬼無里』以来なので、約10年振りですね、、、
ここのところ国内のミステリ作品が続いています。
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日々是好日? 骨董品をめぐって今日も事件が…。
いつも開店休業状態の下北沢の骨董屋・雅蘭堂。
でも人々の思いのこもった「モノ」をめぐって事件が起きれば、雅蘭堂主人は名探偵となって謎を解決!
傑作ミステリ連作短編集。
(解説・「木田 元」)
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未読なのですが… 「北森鴻」の冬狐堂シリーズに出てくる下北沢の骨董屋・雅蘭堂(がらんどう)の店主「腰名集治」を主人公とした8篇からなる連作集です、、、
相当の目利きなのだが、商売はそれほど上手くない… おかげでいつも開店休業状態だが、ひとたび人々の記憶や思いのこもった骨董品をめぐって事件が起きると、抜群の鑑定眼と推理力で謎に挑む という展開が、なかなか魅力的でしたね。
■ベトナム ジッポー・1967
■ジャンクカメラ・キッズ
■古九谷焼幻化
■孔雀狂想曲
■キリコ・キリコ
■幻・風景
■根付け供養
■人形転生
■解説 木田 元
軽めのミステリなので読みやすかったですね… そんな中で、、、
ベトナム戦争終結後、日本に流れ込んできた米軍兵士の使ったオイルライターのジッポを巡る謎を解く『ベトナム ジッポー・1967』、
店先のワゴンに積んで販売していた交換部品もなく修理しようもないジャンクカメラが犯罪に利用されてしまう『ジャンクカメラ・キッズ』、
根付けの贋作騒ぎを解決する『根付け供養』、
の3作品が印象的でしたね… 骨董品の蘊蓄も愉しめました。
バイト女子高生の「長坂安積」が共感できるキャラだったら、もっと愉しめたかな… そこだけ、ちょっと残念でした。 -
下北沢の住宅街にある古物商・雅蘭堂を舞台に、古美術品に絡む謎を題材に展開する連作推理短編集。
同作者の別シリーズ(『蓮杖那智』、『冬孤堂』)のスピンオフに当たるようだが、単独でも問題なく読める。
雅蘭堂の店主・越名集治の許に、様々な人間の思惑や曰くを纏わせて持ち込まれる骨董品。
魑魅魍魎が跋扈する骨董業界において、巧妙に張り巡らされた詐欺や、欺瞞と作為が混在する取引を前に、彼の目利きとしての勘や強かさが、事件の絡繰りや逸話の背景を紐解いていく。
ともすると重くなりがちな作風ではあるが、古美術に関する蘊蓄の面白さと、押し掛けアルバイトの女子高生・安積との遣り取りが、軽妙な雰囲気を作り出している良作ミステリ。 -
骨董品店の店主にしておくには惜しいほどの探偵っぷり。
ここまで卓越した推理力は、骨董品店の店主には入らないような気がするが。 -
日々是好日? 骨董品をめぐって今日も事件が…。いつも開店休業状態の下北沢の骨董屋・雅蘭堂。でも人々の思いのこもった「モノ」をめぐって事件が起きれば、雅蘭堂主人は名探偵となって謎を解決!
(2001年)
— 目次 —
ベトナムジッポー・1967
ジャンクカメラ・キッズ
古九谷焼幻化
孔雀狂想曲
キリコ・キリコ
幻・風景
根付け供養
人形転生 -
冬狐堂・蓮丈那智シリーズで出ていた越名さんってなんかもっといわゆるおじさんだと思ってたんだけど笑、表紙とか見てるとそこまでおじさんじゃなくて衝撃笑。
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骨董品の店主が骨董品を巡り事件が起こりそれを解決していく短編集。
この人の作品は時間が穏やかに流れていく、そんな日常を送っている感じがして全ての作品を読破したい。 -
東京の下北沢にある骨董品店・雅蘭堂(がらんどう)を舞台に主人公である店主の越名集治が骨董品をめぐる事件に巻き込まれる短編集。骨董品の中に込められた人々の記憶や思惑が解き明かされて行く様子にワクワクします。主人公である越名と彼の店に押し掛けてアルバイトとして居着いてしまった少女・安積(あつみ)との、憎まれ口を含みつつも漫才のようなやり取りが作品に清涼感を与えている。
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