お父さんのバックドロップ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 818
レビュー : 101
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087480351

作品紹介・あらすじ

下田くんのお父さんは有名な悪役プロレスラーの牛之助。頭は金髪、顔は赤白の隈取り、リングでみどり色の霧を吹く。そんな父親が下田くんはイヤでたまらない。今度は黒人の空手家「クマ殺しのカーマン」と対戦することになったのだ。父を思う小学生の胸のうちをユーモラスにえがく表題作。ロックンローラー、落語家、究極のペットを探す動物園園長と魚河岸の大将。子供より子供っぽいヘンテコお父さんたちのものがたり。

感想・レビュー・書評

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  • H30.4.20 読了。

    ・昭和の個性の強いお父さんたちの物語。ほのぼのとしていてほっこりする。この中で私は「お父さんのロックンロール」が好きです。

    ・あとがきに「大人には、子どもの部分がまるごと残っています。子どもにいろんな大人の要素がくっついたのが大人なのです。」「この本では、そうした『子どもより子どもっぽい』お父さんを、4人集めて書いてみました。いずれもへんてこなお父さんばかりで、職業も同じではありません。でも、きみたちのお父さんにもきっとそういうへんなところ、子供っぽいところがあるはずです。それがわかると、きっとお父さんのことを、もっとすきになると思います。」・・・素敵な言葉ですね。
    ・解説はなんと夢枕獏さんが書いてます。貴重ですね。

  • 小学生にも読める本、というテーマで選書してみました。
    小学生と、その父親をめぐる4編の短編が収められています。
    活字も大きめで行間も広く取られているので、(もともと薄手の文庫本なのですが)想像以上にスルスルと読み進めることができます。

    一見するとどうしようもないダメオヤジにしか見えない父親も、実は家族のため、そして自分自身のために一生懸命に生きており、その姿勢から子どもたちも父親の背中を誇れるようになっていくものなのでしょう。
    特に表題作の「お父さんのバックドロップ」はその”王道”のストーリーで読後感も良かったです。

    子どもから大人まで、抵抗なく読める作品だとは思います。

  • 悪役プロレスラーを仕事とするお父さんが主役の表題作。お父さんはプロ中のプロのレスラーたが、息子の下田くんは反抗期真っ盛り。お父さんの仕事への矜持を打ち砕く残酷で本質をつく一言を言ってしまう。それに対するお父さんの行動は・・・。
    プロレス好きでもそうでなくても感動できる秀作。総合格闘技ブームやプロレス暴露本ブームの遥か前に書かれている事がかえって素晴らしい。
    作者はプロレス村の住人たちを全て敵に回してでも貫きたい、プロレスに命をかけるものへの愛、そして懸命に生きる人々への愛がある。

    • だいさん
      悪役の方が個性豊かだったりしますよね
      悪役の方が個性豊かだったりしますよね
      2016/05/12
    • mitu310さん
      だいさん、ありがとうございますm(_ _)m
      試合を作っているのは、得てしてヒール(悪役)だったりしますね。
      だいさん、ありがとうございますm(_ _)m
      試合を作っているのは、得てしてヒール(悪役)だったりしますね。
      2016/05/12
  • 愉快、痛快。人生の喜怒哀楽がしっかり織り込まれていてこれぞ短編
    久方ぶりの五つ星 「バックドロップ」は涙までこぼれた。

  • 読んであとがきを見、そうか、子ども向けだったのか…そりゃそうだ、と回想しましたが、プロレスや落語の努力のすっ飛ばし方も気持ちよく、どれもほのぼのと終わりますしね。あの頃、大人になりたかったか、って、思ってた記憶がないですね。憧れたのは金の自由が効くことくらいで。尊敬し尊敬される親子関係って、まーしかし難しいですよね。一筋縄ではいかんのです。

  • 昭和には居ただろう、けど平成の現在には絶滅してしまったシャレのきいたお父さんたち。
    子供っぼいながらも誰よりも我が子を愛してるお父さんたちはなんかカッコいい!
    デジタルの時代よりアナログの時代の方がみんな生き生きしてたよね。
    お父さんたちから元気をもらえる一冊。

  • らも氏は、子供目線で見た大人の描写が絶妙ですよね。何故、悪役レスラーが必要なのかを説いたお父さんに対する、子供の切り替えしが見事。児童書としても成立している、価値の高い一冊だと思います。

  • 2014.1.10 読了
    思いっきりお茶零して乾かしながら読んでました。それも良き思い出。本読んで笑ったの久しぶりかもーー。こんなおとーちゃんいいなあって思った。おとーちゃんたちのおもしろさもよいけどその子どもたちの素直さが痛いほど伝わってきて泣けたよ。こういう本は子どもたちにたくさん読んでもらいたいなって思う。あったかい本でした。

  • 面白くてちょっと切ない笑える児童書。
    そう思うと、物凄く優秀な一冊だよなあと
    しみじみ思います。ホントに。
    ひさうちみちお氏のイラストも凄く良いです。
    シンプルなのに味が有る。またしてもしみじみ。

  • かっこ悪く頑張っているお父さんたちが格好良いです。
    ほっとする短編集です。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科卒。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞を受賞。
主な著書に、『明るい悩み相談室』シリーズ、『人体模型の夜』『白いメリーさん』など。2006年7月に短編集『君はフィクション』を刊行。2004年7月逝去。

「2014年 『ロカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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