すべての男は消耗品である (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087480719

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとエッセイも手に取ってみた。
    なんか、世界が違いすぎてうわーってかんじだけど面白かった。こうゆうオス感強めの男の人、私は苦手だけどそれは自分に「いい女」って自信がないからかなぁ。彼の言ういい女っていうのを見てみたいな。
    にしてもさすが、なんか男のことも女のこともわかっているなぁというかんじ。
    主婦として、女として、色々刺さるところがあった。
    男と女って興味深いなぁ~~

  • タイトルがいい。
    私も男を消耗したい。消耗されてるのは今のところ私、、いい女になりたいものだ。

    灰汁は強いが、身に染みることを書く人だなぁ。
    共感できることもあるし、反論したいこともあるし、自分の言語化出来ない気持ちを語っているものもあるし、いろいろな発見がある。

    「あなたの恋人は、あなたに、小さい頃の思い出をかたっているだろうか?」
    は、すごく心に残っている。わかるなぁと思う。

    心を十分に開ける人といいセックスをして過ごしたい人生です。

  • 現代社会においては全文どこを切り出してもネットで炎上するポテンシャルを秘めた火薬庫のようなエッセイ。

    ここで語られていることは、2020年代の価値観に照らし合わせれば、ほぼすべてが間違っているし、否定すべき内容だ。しかし日本の経済的な全盛期と才能の全盛期がガッチリと噛み合ってイケイケであった著者の視点から見た快楽と殺伐の渦巻く日本(+欧米)を汚い部分を取り繕わず書いた貴重な資料なのは間違いない。

    バブリーかつ傲慢な語り口にムカつきながらも、ついつい読み進めてしまう異様な中毒性がある。正直めちゃんこ面白いが、私は絶対にこんな考え方のヤツと仲良くなれない。

  • 村上龍の挑発エッセイ。これは好き嫌いが激しくわかれるだろう。「いくらそれっぽく書いてあってもまずは自分の頭の中で情報を整理する人」と「冗談は冗談と見抜ける人」と「すべてを妄信的に信じ込んでしまう人」はこのエッセイを気に入ると思う。村上龍の偏見が入りまくりの問題作。「ブスは論外だ」「ブスは死ね」「農耕民族は死ね」など言いたい放題言いまくっている。おそらく高級ホテルのスイートルームでシャンパンでも飲みながら書いたのであろう(そのような記述がちらほら見られる)。このエッセイに書いてあることにすべて賛成できる人はよっぽど村上龍に似ているかもしくは情報の取り入れ方に問題があるので一度読書態度を見直してみるといいと思う。それほど危ない本。文章自体は結構読みやすく笑える部分もある。「ビビンバはハシシに合う」とかどうでもよすぎて笑ってしまった。知ってどうしろと。読んでも読まなくてもいい本の典型例のようなもの。暇なときに読んでみてください。安全地帯からブーブー言ってるだけのような気もするけど刺激的っちゃあ刺激的。

  • 平成2年11月10日 初版 角川書店 
    こういう作品が文庫化された良い時代。こんだけ本能で書いた作品も受け入れられ、女性ファンも多かったような。歳とって読んだら、あーそんなこともあるよねって。

  • 村上龍のエッセイ本です。

    とにかく男はくだらない、
    情けない、みっともない、
    と、これでもか!というくらいに
    本に詰め込んだ内容です。笑

    なのに読み終わってから
    もう一度始めから読み直したくなるほど
    中毒性があります。

  • 20代の村上龍はいつも何かに苛立っていた。
    街行くおっさん、八百屋のおばさん、
    ブサイクな女子大生、そして権力の象徴だったG1。

    内包されたドロドロした苛立ちが、
    エッセイを通じて我々の中に入ってくる。
    そして、神経を逆立たせる。

    それが若き日の村上龍の力だ。

    その後村上龍は経済という武器を手に入れて、
    苛立ちの原因を根絶しようと働きかけるんだけども、
    それはまだ先の話。

    エネルギー体そのもののような言葉の数々が
    訴えかける。その言葉は切実で、情熱的で、悲しい。

  • お風呂で徐々に読んで読了。90年代のエッセイなので時代を感じる。解説にもあったが、本のタイトルも素晴らしいのだが、各章につけられたタイトルも同様に刺激的。タイトルだけでも読むとおもしろい。「美人は三日で飽きるというのはブスの自殺を救うための嘘である。」「5年後が見えると、女は安心し、やがて退屈し、そして失望する。」等々、これだけでなるほどなと思う。いい父親からではなく、いい男からしかいい女は生まれない、とはよく書いたなと思う。さらに、村上龍だからこそ許されると思うのだが、ブスブス言いまくっており、また、生きていて何となく思っているが口に出すことを憚られる事を、怖れなくいい放ち、言い切る痛快さが読んでいておもしろいと思わせる。しかし、共感できない部分や、村上龍のマッチョな姿勢についていけないところも多い。最新の2000年代のエッセイはどうなったのか読んでみたい。

  • 村上龍によるコラム。

    情けない男が増えたなって話です。
    でも、女性擁護の立場では決して無い。
    その証拠にこの本で一貫して言っている「ブスは論外」。

    最近、全人的な主張をするオトナが多すぎる。
    村上龍のような、汚い部分も自分として受け入れられるカッコイイ大人に増えて欲しいし、そうなりたい。

  • SM嬢や風俗業界に属されている女性たち各々のストーリーを描いている。
    読み終わった瞬間、鼓動が大きく鳴っているのに気付く。
    これは恐怖なのか?それとももっと明るいものなのか?

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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