- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087481594
作品紹介・あらすじ
古代中国から連綿と今に伝えられた、地相によって吉凶を占う風水学。それが最新のランドスケープ学としてあらためて見直されている。自ら風水先生を名乗る著者が、長年の研究の成果をここに公開。風水とは何か。風水の最前線香港のルポ。さらに沖縄、奈良、京都と風水探査は日本全国に及ぶ。「週刊プレイボーイ」好評連載待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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最初に読んだのは94年だったと思うから、四半世紀ぶりに読んだことになる。
時に新宿に都庁が出来た直後にこの本は上梓された。
風水的に占った結果を答え合わせすると面白い。
東京はスカイツリーが出来たり、ヒカリエが出来たり、国立競技場が(一時的に)失くなったりと風水的に大分変わっているわけだが、東京の運命はどうなっていくのだろう?
そんなことが気になった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
沖縄での「風水説に則ってるにも拘らず滅びる」村とか、謎の名古屋のジャスコ、更に謎の伝統を受け継ぐ京都、といふ興味深いものがけっこう。
風水説が、個人の家でなくて、都市をデザインするものであると言ふのはわかる。 -
20年ぐらい前に読んでた「荒俣宏コレクション」を読み返したくなって買ってみた。その中で最初に手に取ったのがこの本。
一時期もてはやされた「家の〇〇の方角に▲色のカーテンをかけると金運UP!」みたいな、風水の名を冠した個人的なおまじないには興味は持てないが、どこに都市や村を作るか、その中でどこに住宅地や畑や市場を配置するか、暴れ川をどうやって飼い慣らすか…といった、土地利用や都市計画に関する話はとても面白い。経験から導かれた様々な知恵がしっかり体系化されてたんだな…と感心する。「気の流れ」というと胡散臭いけど、空気の流れや水がの流れ、温度や湿度の伝わり方、人の流れなどは街づくりや家づくりを考えるのに必須の話だし。
古の人々の知恵に感心しつつ、怪しいオカルト話には「そりゃこじつけだろうよ」と失笑しつつ、絶妙なバランスで楽しめる本だった。
この本が書かれた頃にできたばかりだった都庁舎について、あのビルは都庁の繁栄にとっては申し分ないが、街からエネルギーを吸い取ってしまうので街にとっては有益な建物ではない…つまり「都庁だけが強くなる建物だ」的なことが書かれていたのには笑ってしまった。
だってさー、真っ赤に屹立する都庁舎の前に「女帝」が仁王立ちして、歌舞伎町あたりからエネルギーを吸い取りまくっている。というあまりにタイムリーな絵が浮かんでしまったんだもの! -
2018/03/30 18:50:36
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(*01)
風水も念のため概略をつかんでおきたいと思い、手にした本であったが、それほど得るところはなかった。
90年代前半は日本における風水ブームの皮切りにあたるのだろうか、その後スピリチュアルな人間や世界の分析や、気やパワーのブームも起こっており、風水の以前にはオカルトや心霊現象や超能力があり、一連として考える一方で、場所や方位と人間の未知(*02)を結びつけたところが特徴であるのだろう。
場所や方位といっても、本書で語られる都市スケールの地相においては、方位という天体的な指針以外に、山河といった地勢と、人工物の平面的なプランに、木や石などの点的な景観要素をトッピングした構成が風水のほぼ全てともいえる。
(*02)
地勢のパタンの経験則の東洋的な束が風水であるとして、個人の知ではなく集団の知や記憶がこの束へアクセスされていないという事はないのであるから、未知というのではなく、既知であるが近代的な知では捉えられなかった過去の集積的な領域への態度が、風水やパワーの魅力や源にあるのかもしれない。
本書からは、風景の解釈は様々であり、その解釈が知のフレームワークにも左右されることを意識しておけばよい、という程度の知見は得る事ができるかもしれない。 -
雑学として面白かった。言われてみればおおー、となるような。楽しかった。
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半ばエンターテインメントなんで、そっくりそのまま真に受けない方がいいよ。
風水先生シリーズは、イマジネーションを楽しむ本だね。
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ちゃんとした風水の解説書のような書き方をしているが、彼の書く、幻想文学の延長として読むべき。
この本で風水の勉強はしないこと。 -
地相占術のことを風水という。香港オフィス街で銀行の風水戦争が激しく展開されたことにより、風水が世界的にブームになる。西には黄色を置いて金運アップなのだが、はたしてアップするのだろうか(笑 金があっても健康でなければいけないと、どんどんはまっていく過程が手に取るように分かる(笑 そこに商機がある。
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京都や江戸のランドスケープでは、宮元健次氏の本が参考になります。
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風水を侮っちゃイカン!