- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087481921
感想・レビュー・書評
-
20代の頃に読んだものの再読。当時よりは理解できたけど、最後の神秘学とコンピューターや、コリン・ウィルソンとの対談のあたりは難しかった…。
70年代の新興宗教事情はなかなか面白かったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古代の占星術やピュタゴラスの神秘数論から、現代のニューエイジ・サイエンスに至るまで、さまざまなオカルト、神秘主義思想について解説している本です。
著者の博識には舌を巻くほかありませんが、ジャーナリスティックな関心が基調となっていて、あまりにも健全であることに不満をおぼえてしまいます。といっても、べつに神がかり的な信仰告白を求めているわけではありません。たとえば、博識という点では著者に勝るとも劣らない澁澤龍彦は、どこまでも冷静な筆致でオカルト関連の知識をていねいに腑分けしながら、そうした分類的な知への耽溺そのものが孕んでいるはずのエクスタシーをかいま見せてくれます。それは、フーコーが『言葉と物』の序文で紹介している、ボルヘスによる中国の百科事典における動物の分類のように、分類的思考がみずからの知の形態を食い破ってしまうような興奮といっていいように思うのですが、わたくし自身は本書の健全な紹介に、そうした興奮を感じることができませんでした。 -
そんなバカなという内容だからこそ、興味が尽きないのだ。古今東西のオカルト本を真剣に研究する人達がいる。当然周囲からは変人扱いをされ、見た目もそれ風なのである。友達にはなりたくはないが、遠くから様子を見る程度にはわたしも興味がある。わたしも多少変わり者なのだ。
-
図書館で借りた。
著者が1974年〜1992年までに色々な雑誌などで書いた原稿をまとめて、最後にコリン・ウィルソンとの対談をつけたもの。原稿の種類はタイトルの通り神秘学などオカルト方面になっている。
数字と魔術を結びつけていき、暦にまでつなげる話が面白い。ピタゴラスから始まりヘブライのゲマトリアなどに触れ、星占い、陰陽五行に至ることが説明されており、全世界的に数字に意味付けをさせることが行われていたことが分かる。
フィオナ・マクラウドの短編『罪を食う人』を読んでみたくなった。ケルトに関係し寒々しい雰囲気があるらしい。
東洋思想がアメリカで話題になっていた時期の話も載っていた。ドラッグなどと同列に扱われていた感じがして、もう少し当時の様子を知りたく思った。 -
内容はカバラなんかも少々あるが、話題の中心は近代オカルト。私の興味ある部分とは被らなかった。しかも、内容の中心となっているのどうやら、あのコリン・ウィルソン。「オカルト」や「殺人大百科」なんて本を出していたりする人。正直あまり好みではない。近代オカルトってことで、ゴールデンドーンや悪魔教会、サブカルチャーの話題がちりばめられている。ここまで書けるのは、さすが荒俣という感じではある。
-
荒俣氏らしいあらゆる方向からの神秘学と呼ばれるものを集めた特選。全体的にはまとまりないけど、個々は面白い
-
もしこのタイトルで著者が荒俣宏氏じゃなかったとしたら、僕は相当の疑念を抱きながら紙を繰るに違いない、そんな一冊。この本を読むうえでもっとも頼りになるのは博覧剛毅な知識でも、それがいかに著者のなかで組織されているかということでもないのです。ポイントは著者がそういったものを社会のなかでどういった位置において把握しているかということ、つまり著者のバランス感覚の良さ、ないし眼差しの温かさです。そうなのです。神秘学は学問でも科学でもない、僕はそれを確信しているけれども、だからこそ知っておきたい世界の違うアレ、人間の茫漠とした未知のアレを覗かせてもらえる魅力的な本です。虚しさすらそこでは高潔な姿を備えるのだ。
-
そうです。
あの、荒俣センセの本です。
オカルトについて、前半では分かりやすく語られています。
そこで、思っていたオカルトと、実は違うのだということに気付かされて、どんどん、荒俣ワールドに引き込まれていくわけです。
最後にわけがわからなくとも、すげぇやと思える本です。
最近の事例も挙げられていて、体感しやすのでとは思います。