雨鱒の川 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087482119

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  • 東北のとある寒村。母親ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川で魚を捕ることと絵を描くことにしか興味がない。そんな心平には心の通い合う少女小百合がいた。
    純粋に魚と絵描きを楽しむ少年は10年だってもそのままだった。しかし現実は苛酷で、小百合には経営に有能なむこ養子が迎えられ、心平との結婚の約束は果たせなくなりそうになる。
    心平が追い詰められたときに曖昧に愛想笑いをするのが妙にいらだった。男ならビシッと言い返せ!と思うのは、偏見なのかしら…?

  • 少年時代とかぶらせる。

  • 裏表紙にあらすじの半分以上を書いちまった集英社には反省してほしい。

  • ふむ

  • 東北のある寒村で、母親のヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川でヤスで魚を捕ることと絵を描くことにしか興味がない、純朴な少年だった。
    そしてそんな心平には心の通い合う同学年で耳の不自由な少女小百合がいた。
    そんな二人は川で雨鱒を見つけ、高学年の少年たちに雨鱒が見つかりそうになっては、それを逃がしてやるのだった。そして心平は小百合との結婚を誓う。
    そんなある日心平の絵が国際的な児童画展に入選する。その夜祝賀会が催されるが、母のヒデは雪の中で眠ったような状態で死体で見つかる。
    十年後、十八歳になった心平は村に戻ってきて、小百合の実家である造り酒屋勤めるが、社長の高倉志郎から東京で絵を学ぶよう勧められる。
    しぶしぶ送り出される形になった心平だが、結婚を誓った小百合がいること、また小百合の婆っちゃや秀二郎爺っちゃがいるこの村に留まりたいと思い、一向に東京へは向かわない。
    同時に小百合と幼馴染である英蔵の縁談が持ち上がる。
    心平と小百合は示し合い駆け落ちを図る。しかし、追ってくる英蔵に捕まる。ボコボコに殴られる心平だったが、小百合が英蔵に手話で、心平と一緒でなければ生きられないと告げる。英蔵はとうとう小百合を諦め、泣きながら追ってくる高倉志郎とその部下を阻止する。
    心平と小百合が乗った船は、秀二郎爺っちゃの舵でゆっくりと川を下っていくのだった。
    とてもすばらしい初恋小説だったと思う。

  • 東北のとある寒村。母親ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、心の通い合う少女小百合がいた。十年後、十八歳になった心平は村に帰ってきた。小百合の家の造り酒屋に勤めるが、小百合に縁談が起きて…。幼なじみの透明な心を謳い上げた清冽な初恋小説。(e-honより)

  •  川上健一さんの「翼よいつまでも」(2004.5)、少年と少女の純愛を歌い上げました。そして「雨鱒の川」(1994.9)も東北の村での心平と小百合の恋心を成就させました。心平は魚捕りと絵を描くことが大好きな少年。小百合は大きな造り酒屋の一人娘で耳が聞こえない少女。川上から下った雄の雨鱒と海から上がってきた雨鱒の雌が一緒に海に行く姿。真剣で淡い二人の心が川上健一さんによってあますところなく描かれています。でも、秀二郎爺ちゃんと小百合を愛してやまない恋敵の英蔵なくしてこの物語はできなかったと思います。

  • 昔読んだ本

  • 台詞が全て強めの方言で書かれているので、読解は地の文からも頭を働かせる必要があった。ただ、方言特有のあったかさも相まって、全体的に古き良き日本を感じられる。田舎の狭いコミュニティのあれこれも、ネガティブなものというよりは、伝統的なものとして、支え合いの精神が押し出されている。一方で、排他的な面も描かれているので、最終的には駆け落ちという選択は自然に感じた。諦めきれない恋心と、断ち切ることのない心の繋がりが、田舎の社会性、排他性と照らし合わされながら描かれていた。駆け落ちした二人が、どうか幸せであるようにと願わずにはいられない。幸せの形は、人それぞれだなあ。

  • ちょっと前半くどいかな/ どてん!/ かわいい/ 母の死に様が格好いい/ そこだけはなかなか洒落てる/

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著者プロフィール

小説家

「2014年 『ライバル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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