六道遊行 (集英社文庫)

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  • 集英社 (1995年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784087482706

作品紹介・あらすじ

千二百年の時空を往来!不思議な霊力をもつ盗賊が、奈良時代、そして現代で権力の亡者たちに闘いを挑む。SF的想像力を駆使して反俗精神と、「まことの恋」を謳いあげる。(解説・石和 鷹)

感想・レビュー・書評

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  • 平城京の奈良時代、盗賊・上総の小楯は、春日の森で白鹿が化身した怪しい上臈を追ううちに、大杉の割れ目から時空を超えて現代(当時1980年代?)へ来てしまう。そこで出会った美女ストリッパーの真玉は、小楯の持つ真珠の白玉により妊娠、小楯は奈良時代と昭和を何度も行き来しながら、玉丸と名付けられた子供を見守るが・・・。

    序盤は、いきなり昭和へやってきてしまった1200年前の盗賊のタイムスリップSFかと思いきや、とくに何かをすることもなくただただ小楯は昭和と天平を何度も行ったり来たりする。昭和に行ってるのが数時間でも戻ってきたら1年経ってたりするので、その間に平城京では天皇が次々代わり、女帝である孝謙天皇がいったんは譲位したものの返り咲いて再び称徳天皇となり、道鏡にたぶらかされ、藤原一族の野心に翻弄され、歴史は着々と進んでいくが、一介の盗賊である小楯はとくに関与することはない。

    一方昭和の世界では、裏社会の大物・浦見をパトロンにつけた真玉は着々とのし上がり、幼児にして巨根の玉丸のために学校事業に手を出し、夫である浦見を毒殺して全てを手にいれようとしているが・・・こちらも、たまにタイムスリップした小楯がやってきて様子を聞くものの、彼は別の世界のことゆえ基本的に関与しないできない。

    結局、小楯はただ行ったり来たりしているだけの傍観者でしかなく、彼がいてもいなくてもどちらの世界の出来事も止められない。読んでいる時間は退屈しないけれど、いったい何を伝えたい物語なのかは正直よくわからなかった。最終的に小楯は一人で葛城山へ修行にいってしまう。諸行無常ということか。

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著者プロフィール

作家

「2020年 『石川淳随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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