- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087484724
感想・レビュー・書評
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官能的で美しい文体が良く映えている。
とても恐ろしく、そして悲しいお話だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美しくナルシスティックで性的に倒錯している真琴や狂った益代と息子との異質な関係
暗く冷酷で不気味さ漂う雰囲気の中に少し甘ったるくて官能的な文章がすごく好き。夢中で読み耽りました
サスペンスとしても面白いけど、この小説の良さは歪んでる人間の内面の描写が魅力的なところだと思う。とくに真琴の内面を掘り下げていくところはぞくぞくした -
美しい青年と大女を軸に話が進むが最後がちょっと急展開で荒い印象を受けた。
青年のナルシシズムは興味深く読んだ。
二人の主人公が交差するところをもっと丁寧にクローズアップすればもっと盛り上がったのかも?
文章は読みやすいし、サイコホラーの名にふさわしい作品だった。 -
これは巧い。綺麗な場面と恐ろしげな場面が一本の糸で繋がっている。
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女装癖を持つ主人公が巻き込まれるミステリー。小池真理子特有の不気味さがなかなかよかった。
女装をする男の人というのはオカマバー以外では偶然に1度見かけたことがあるんだけど、そういう人の心理がどんなものか知りたいというのがこの本を手にしたきっかけだった。主人公の真琴は自分を好きで好きでたまらなく、女装した自分に恋をしてしまう。うーん、ここらの心理描写もリアルには思えなかったのは作者が女でこういう性癖を持っていないからだからだろうねえ。
物語の進行としては別荘地に遊びに来たカップルを殺害する一家、そのカップルの友達を保護した真琴の別荘地での生活が絡み合って進行していく。中盤までの流れは、え、この後どうなっちゃうのってハラハラするが、終盤の手抜き感はいただけない。手抜きというか、納得のいかない終わり方に思えるから評価は星二つ。雑誌の連載で書いた小説だからプロットの構成が甘かったのだろうか。オーバーオールのおばさんはリアルだったよ。こんな風にすぐカッとなる人いるね。怖い。 -
ミステリーとしては、最高にホラーチックなこと含めすごく面白かったんだけど、ストーリーがあまりに残酷だし、展開する前から、雰囲気にすら救いがたい絶望感の色が濃かったので、私好みではないです。こういう怖いの苦手。
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読んだのはかなり昔ですが、めちゃくちゃ怖くてめちゃくちゃ面白かったのを覚えてます・・・またミステリとかサスペンスも書いて欲しいものです・・・