ガダラの豚 1 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.88
  • (430)
  • (428)
  • (534)
  • (21)
  • (6)
本棚登録 : 3310
レビュー : 319
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484809

作品紹介・あらすじ

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ミステリアスな長編小説。これまた本当に面白い本。早逝した中島らもが残念でしかたがない。

  • 面白いと聞いて読んでみた。そこまで私の中にはヒットしなかったかな...3作全て読みたいが。中島らも氏、壮絶な人生を生きたんだろな感が、題材である宗教、薬物やケンカのシーンからも窺える。オウム真理教の前にも新興宗教ってネタになるほどあったのだな。宗教と洗脳、学として興味ある。

  •  全三巻の第一巻で、おそらくまだ導入部なのでしょうが、すでに十分面白いです。

     まずはなんと言っても登場人物が個性的。アル中の民俗学者に、娘を亡くしたショックから塞ぎ込みがちになり、新興宗教にはまるその妻。関西弁を操るその宗教の教祖に、超能力や奇跡のトリックを次々と見破る手品師……etc.

     あと、関西弁の使い方が絶妙です。先述したように新興宗教の教祖が関西弁を話すのですが、これの力の抜け具合がなんだか妙に心地良い。思いっきり詐欺をやっているのになんだか憎めないキャラなのです。これも中島らもさんの妙なのでしょうか。

     中島らもさんといえば自分の中では、アル中の作家さんというイメージがありました。なので、小説もむちゃくちゃというか、感覚的な作品なのかな、と勝手に考えていたですが、全然そんなことなかったですね(笑)

     手品や超能力に対する知識、カルト宗教のやり口などの細かいディテールが非常にしっかりしています。だからこそ、妻が宗教にはまっていってしまう描写も、自然と入ってきますし、それがまた、主人公家庭の抱える問題を読ませる上でも、機能してくるように思います。

     一巻でまずは一区切りついたかと思いきや、ラストでまさかのアフリカ編突入! ここからアフリカでどんな話に持って行くのか、まったく予想できません……。いろいろな意味で次巻以降も楽しみです。

  • 物語の導入部で十分楽しめた。
    この先どのように話しが展開していくのか全く読めない。
    一癖も二癖もあるキャラクターばかりで飽きない。

    一筋縄ではいかなそうな物語っぽいので次巻に期待。

  • 古本で購入。全3巻。

    人類学者・大生部多一郎はその専門たる呪術をネタに本を書き、超常現象を扱うテレビ番組に出演しては、調査フィールドであるアフリカ行きの資金をつくり出そうとしていた。
    ある日、改編期の特別番組の企画として大生部一家のアフリカの旅を提案される。
    渋る大生部だが、やむにやまれぬ事情により妻と息子、そして弟子や話題の超能力青年らと共に日本を発つ。
    かつて気球の墜落事故により娘を失ったアフリカへ―

    てことで、初の中島らも。
    とにかくもうトリップ感がすごい。
    自分の周囲を忘れる感覚、物語への没入感。ハンパじゃない。
    電車の中で読み耽り、目的地到着のアナウンスで「あぁそういえばこれから出社なんだっけ」と思い出す。
    こんな小説には久々に出会いました。

    超能力や呪術といった「スーパーナチュラル」は存在するのか。
    そこに新興宗教からテレビ局への皮肉、家族の絆にバイオレンスまで、ごった煮のカオスで突き抜けていく。
    終章のⅢ部(文庫第3巻)は“わかりやすい”エンターテイメントにしようとしたせいか読んでてちょっとずっこけてしまうところもあるけど、そこまでに積み上げられる、Ⅰ,Ⅱ部のザワザワと暗闇が押し寄せる感覚はたまらん。

    一気読み推奨のオモシロ本。
    ヤク中作家となめてました、中島らも。

  • ガダラの豚Ⅰ

    190205読了。
    今年9冊目、今月2冊目。
    #読了
    #中島らも
    #ガダラの豚I
    各所で評価の高い作品として認知していた。
    ユニークなキャラ、手堅いプロット、興味を引くオカルトというコンテンツ。
    京極堂にハマる人なら存分に楽しめると思う。
    ただ、すごく後悔している。
    2、3巻目を手元に置かないまま、読み始めたことを。家に届くのは明日だ。

  • 第47回日本推理作家協会賞
    著者:中島らも(1952-2004、尼崎市、小説家)

  • 中島らもってテレビで見たイメージくらいしかないが、こんなものを書いていたのだな。意外と手堅いストーリーテラーぶり。

  • 舞台設定と出てくる要素でグイと引き込まれる、視点のぶれが気になったけどごくわずか、宗教と超能力と科学が交差する()笑、1-2は寒気がするほどサイコだがラストがどたばたで勿体ない気がする、山本弘の?神は沈黙せず?と一緒に読むといいかも

  • 面白い。
    オーム真理教、自己啓発セミナーの影響を受けていると思われる。時期的にも合致するので無いか。アフリカにも取材に行かれたのだろうか。描写が素晴らしい。
    登場人物がそれぞれ個性的、サバサバしていて好き。
    娘のしおりの存在がキモだが、なかなかの設定。
    奥さんが魅力的。ラストも、良い。

全319件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科卒。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞を受賞。
主な著書に、『明るい悩み相談室』シリーズ、『人体模型の夜』『白いメリーさん』など。2006年7月に短編集『君はフィクション』を刊行。2004年7月逝去。

「2014年 『ロカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ガダラの豚 1 (集英社文庫)のその他の作品

中島らもの作品

ガダラの豚 1 (集英社文庫)に関連する談話室の質問

ガダラの豚 1 (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする