見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484830

作品紹介・あらすじ

満月の夜、亜麻色の髪の被害者。遺留品は、焼いた胡桃と林檎。そして霧-これが、ノルマンディのレミ村で起きた強姦事件と、パリの連続殺人事件の共通点だった。女性憲兵隊員アニエスの要請に応え、分裂気質で人嫌いの鑑定医シャルルが、犯罪心理学を駆使して、犯人の心の暗闇に分け入る…。戦慄のサイコ・サスペンス、「鑑定医シリーズ」第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • マリナシリーズから切り離された世界に
    なってしまいそうで怖くて、
    ずっと積んだまだった鑑定医シリーズ。

    空気感も事件の陰惨さも違うけれど、
    やっぱりシャルルはシャルルでよかった。
    マリナちゃんとの恋の傷を引きずりつつも、
    色気も経験値も上がったシャルルはますます蠱惑的!

    くり抜かれた林檎の燭台と蠟燭。
    焼いた胡桃と霧。
    パリで起きる連続殺人の謎と心の闇。

    愛情の腐敗が憎悪を生み、憎悪は復讐を生む。
    マリナシリーズとは切り口の違った
    心理的側面からの事件の展開が新鮮で面白く、
    名前だけだったけれど、カークが出てくるのも
    ファンとしてはうれしかった♡

  • 藤本ひとみさんの書くシャルルって、あのシャルルなんやろか。
    子供だったので、しっかりと覚えてない。
    案外あっさりとアニエスと恋人関係になったけど、その関係は続いていくのだろうか。
    犯人は想像通り。アニエスのように何かがあったわけじゃないけど、犯罪は許せない気持ちが私も強い。

  • ハーレクイン的なラブロマンスもの?
    犯人逮捕に躍起になるなら発情しあってないで
    捜査に集中して欲しい。
    シャルルの分裂気質で人嫌いな設定どこいったと
    いう位いちゃこらいちゃこら。
    真犯人も簡単に察しが付く。
    美形鑑定医・猟奇的事件というキーワードに引かれて
    読んだ所自分には残念ながら合わない作品だった。
    文章も一人称で視点がころころかわり大変読みにくく
    疲れた。

  • 鑑定医シャルルシリーズ第一作。
    そうとはしらず第四作目から読んでしまったけれど、ぐいぐい読み進めてしまった。
    なんとなく犯人の想像はついていたけれど。
    いや~シャルルってステキだわ♪

  • シャルルの性格が、最初と最後でがらりと変わってしまっているのが残念…

  • 2012/03/31:読書メーターのつぶやきでマリナシリーズ→鑑定医シャルルシリーズの話を見かけて読んでみたくなり、読んでみました。大人なシャルルが新鮮でした。

  • 鑑定医という職業についているので、専門用語が多々出てくるかと
    思いきや、読みやすく解説されているので疑問符を浮かべたまま、
    先に進むということがないので読みやすい。
    でもシャルルにそんなに人間嫌いの気が見えず、小難しくもなく、
    あっさりヒロインとくっついてしまったので微妙だった。
    また事件については割りと、犯人は分かりやすいのでトリックや
    動機などには期待してしまった分、肩透かしを食らった。

  • シャルルシリーズが好きで、なぜか2作目→1作目と読みました。

    犯人は前半で分かりましたが面白かった。

  • 藤本ひとみさんの小説家としての出発点・まんが家マリナのシリーズにも登場していた、シャルル・ドゥ・アルディが主人公となる話。
    ですがこれは少女小説ではなく、犯罪心理と精神医学を精密に描いたミステリーです。この方は本当に博学で、西洋史への造詣も深く、それらを題材にした歴史小説や犯罪心理学の小説がとても秀逸。

    コバルト文庫で発表されていたものとはまったく違うので、シャルルというキャラクターを使用せず、新たなキャラクターで主人公を描いたほうがよかったのではないか、とも思います。シャルルが過去を思う時には、マリナのシリーズで失恋した事に触れておいたほうがいいのかもしれませんが、それがそこまで重要とは思いません。決め台詞だった、「たとえ太陽が西から昇っても、この俺に間違いは無い」という自信満々であり、傲慢とも思えるその性格も、23歳になった彼の中にはあまり存在せず、新たなキャラクターを主人公にした方がよかったのではないか、という気がします。

    ストーリーは、農村で起きた強姦事件と、パリ市内での殺人事件との関連性を心理学的に読み解いていくミステリーです。鑑定医としてのシャルルの発言は、犯罪心理学や精神医学の専門用語なども使われるので少々難解ですが、そこは女性憲兵が質問し、読み手にもわかるような説明をする、という書き方なので問題ありません。本当に、わかりやすく例えたり言葉を崩したりしています。
    なので、ストーリーを読み進めていく上で、専門用語が邪魔をしたりせず、読み終えた後に「よくわからなかった」と思うことはないです。

  • 愛してマリナシリーズとか講談社コバルト文庫時代を懐かしく感じました(笑)
    とはいえ、コチラの作品は、マリナシリーズに出てきたシャルルが主人公ではあるけれど、ちょっと大人なお話。
    マリナシリーズではありません!

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2019年 『探偵チームKZ事件ノート 特装版 校門の白魔女は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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