冴子の母娘草 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484915

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で。
    田辺聖子さんの本を読んでいたら面白く読んだ、というように書かれていたのでエッセイも書いてらしたんだ、と借りてみました。氷室冴子さんが亡くなられてもう大分たちますがあの時はびっくりしたし今でもなんだか信じられないような気でもあります。

    というわけでパワフルなお母さまとのやり取りと珍道中。ただ面白いなアハハと読むには生々しくて笑いきれないような…身につまされるような(笑)。不思議なもので娘を持った親は、娘が結婚さえすれば親としての義務が終わったと肩の荷を降ろした気になる方が多いみたいですね。勿論、いい人と結婚して幸せになってほしいとは思うんでしょうが結婚した後はもう嫁がせたんだから…という気持ちになるのだろうか。友人に離婚してもいいからとりあえず一度結婚しろと説教する親戚が居るって話を聞いたことがありますがまあそんな感じなのかなぁ…

    家族の距離感って難しいなぁ~ 友人や知人に言われてもなんとも思わない事を家族に言われるとそれだけでひどく傷ついたり落ち込んだりする。根本的に人なんて分かり合えない存在だとは思うけれどもその中でも家族だけは多少なりとも自分をわかってくれてると思いたいからだろうか…。文句は言いつつもそれでも何のかんのと前と同じような距離感に戻れる家族は幸せなのかもしれません。

    そしてそうか、昔はネットが無かったものな…と改めてなんか再発見。そりゃ旅程を作るのもチケット手配も旅館の選択も大変だったろうな~ 便利な世の中になったものだなぁ…

  • まだ読んではないのですが、氷室冴子先生がお母様とのやりとりを書かれたエッセイということなので、本棚に入れました。期待大の本です。

  • 女性作家にとって母はやっかいなもの。なるほど!

  • ふと目に止まって再読。私は母娘もののエッセイが大好きなのだが、たぶんこの本が最初に読んだものだと思う。ここから白石公子、群ようこへと流れていったはず。それにしても、随分前に書かれているにもかかわらず、面白さが変わっていないのはすごい。母娘関係はどんなに時代変化してもライトにはなんないものなのね。私も読み直すことで、あちこちに心がけるべき言葉を見つけたので、今後の指針にしたいと本気で思った。母娘戦争、それは決して勝ってはいけない、ドローに持ちこむべき闘い、名言です。もっと氷室冴子さんのエッセイ読みたかったな。

  • 氷室冴子さん。
    中学生の頃、大好きな作家さんでした。

    図書館の本棚の間をうろついていたら氷室さんの
    この本を発見、「そういえばエッセイは読んだことなかったなぁ」と
    借りてみました。

    氷室さんご本人からしてみれば、テレビの電話相談で実名
    だされて「結婚しない娘…」なんて言われたら、たまらないだろうけど、
    読んでる方はフフッと笑ってしまった。
    結婚しない娘を心配する気持ちは、わかるけどねぇ。
    娘の立場になったら、たまらない。

    氷室さんのお母さんのルーツを巡る(?)旅。
    それを読んで、なるほどと思いました。
    私の母も、北海道出身。
    そして母の祖父は、兵庫だかどこだかから、やっぱり北海道に
    移住してきた人なのです。
    だから、氷室さんのお母さんがやっていたご先祖の墓参りを、
    私の母もやったらおもしろいだろうと。

    エッセイに度々出てくる北海道弁、親戚の人の話を聞いてるようで、
    懐かしくなりました。

  • 敬愛する氷室冴子の母と娘のデスマッチ。

    この母娘のやりとりを見ていると、笑いと引き攣りと愛おしさが出てくる。
    でも、いざ自分がこんな母娘関係だと、本当に脱力してしまうんだろう。

    どんなやりとりにも裏があり、それを解明していくような、ある意味小説を読んでいるような本でした。
    小説じゃなくて、実話っていうのが凄いところなんだけれどw

    母娘のやりとりの中で、氷室冴子の繊細な目や、考え方に触れて、中学の頃とはまた違った読み方が出来ました。
    年を重ねるということは、本当に面白いことだと思う。

  • 2008年7月19日購入。

  • 2008/07/01 再読
    2005/12/25

  • 母とのデスマッチエッセイ(笑)パワフル!

  • 氷室冴子さんと言えば、「なんて素敵にジャパネスク」が思い浮かぶ方が多いでしょう?多いでしょ!
    でも氷室さん自身が自らの母娘関係を書いたこのエッセイは、傑作です!実話だっていうところがスゴイ!
    うなづけるところ多々あり。
    母と娘ってどこでも永遠に・・・なのね。

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著者プロフィール

氷室冴子(ひむろ・さえこ)
1957年、北海道岩見沢市生まれ。 1977年、「さようならアルルカン」で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞し、デビュー。集英社コバルト文庫で人気を博した『クララ白書』『ざ・ちぇんじ!』『なんて素敵にジャパネスク』『銀の海 金の大地』シリーズや、『レディ・アンをさがして』『いもうと物語』、1993年にスタジオジブリによってアニメ化された『海がきこえる』など多数の小説作品がある。ほか、エッセイに『冴子の東京物語』『冴子の母娘草』『ホンの幸せ』など。 2008年、逝去。

「2021年 『新版 いっぱしの女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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