天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

著者 :
制作 : 村上 龍 
  • 集英社
3.38
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本棚登録 : 7814
レビュー : 1056
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484922

感想・レビュー・書評

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  • 「なおもホームにあふれている無彩色の集団の中で、淡い桜色の何かが僕の目をひいた」。出会いの場面の書き方からして、感性にあふれてるのがよくわかる本作。黒村山や白村山と本人はいってるけど、黒も白も散りばめられてるように、久しぶりに読んで思った。

  • なんて儚い物語。
    先に映画館で観てストーリーは知っていたけれど、その時感じた悲しさより一層、救われない悲しみに襲われた感じ。

    出会いはとても好き。明るい日差しと桜がパッと思い浮かぶような、爽やかな印象。

    やっぱり20歳前後の男の子は年上に憧れるのかなぁ、、どんなに魅力的に見えるんだろう、と想像して読んだ。春妃はとても華奢で儚げで、危ういイメージ。

    そう言えば、春妃は精神科医だった。春と、心の病。なんとなく無気力な感じがするのは、『ノルウェイの森』を読んだ時に似ている。

    ラストのあっけなさはなんだろう、ついさっきまで元気だったのに。分かってたけど、死なないでほしかった。残酷やなぁ。

    歩太はまだ若いのにこの先ずっと消えない傷を負ったまま生きて行くのかな。若いのに、色々な経験をしすぎたのだと思う。

    この作品には春がよく似合う。
    (20140331)

  • 村山由佳の作品としては、イマイチリアリティに欠けものたりなかった。読後感はさわやか。

  • 2014-30
    ベタな展開といえば、ベタな展開。
    いわゆる『純愛物』
    その割にはさらっと読めます。

  • カットフルーツみたいな、みずみずしくて甘酸っぱくて、色あせやすくて、時々ものすごく欲しくなる、そんなことば。
    色鮮やかで原色の表皮が少し目に痛くまぶしいけれど、その彩りは人々の人生の輝きであって、懐かしくもある。
    実の中にタネを秘めて、そっと、新たな命の誕生を、成長の可能性を秘めた、そんな果実のような思いが、果汁のごとくあふれる言葉たち。

  • ストーリーはとても普通、ありがちな感じかと(解説にも書いてありましたけど)

    だけど、よかったと思います。
    情景描写と、歩太からみた春妃の描写がみずみずしい。
    男性主人公目線が絶対に筆者が男じゃない感がアリアリでしたが。

    心が荒んでる時に読む小説じゃないけれど、
    余裕がある時に読むと、良い小説でした。

  • なんちゅー少女マンガ展開・・・



    電車で一目ぼれ→のち再会
    年上高学歴女性
    姉妹で美人→どっちとも付き合うとか
    浪人生だったのに、急遽変更した進路先に無事合格
    突然来る死




    あまりにリアリティがなさすぎて、冷めた目で読んでしまった。

    恋愛って、もっとドロドロしてるもんだよ。
    こんなさらっとした恋愛なんて、ウソ。
    恋に恋したい子ども向けかな。
    もしくは、青春時代を美化したい年配向け。

    デビュー作?そしてすばる賞ということで、ちょっと甘めに評価。

  • うーん、かなりステロタイプな恋愛ものですね。そこが受けたみたいですけど。あと、作中で推理小説が少しディスられていたのも個人的にマイナスです。笑 デビュー作みたいですが、このあと直木賞を取っているので成長したと言うことでしょうか。

  • 19歳の予備校生と8歳年上の女医さんとの恋愛物語。作家、村山由佳さんのデビュー作です。その本が面白いか否かの分かれ道は、ストーリーそのものもさることながら、作家の文体と、読む側の感覚がマッチするかもポイントです。その意味で、この作家の文体はわたしの感性にフィットしました。本の出だしからぐんぐん、文字が頭のなかに入っていくのです。これはなかなか感動的なことです。

    ストーリーですが、前半はよくある恋愛小説だと感じました。高校時代に同級生の彼女がいた主人公は、自分が浪人し、彼女がそのまま女子大生となったことで、心理的なすれ違いを感じ、徐々に遠ざかっていく辺りは、自分自身も読んでて「なるほどな~」と共感しました。

    しかしこの本の面白さは後半にあります。まるでジェットコースターのように巻き起こる、修羅場な出来事。気持ちがそこに追いつくのが大変なほど、引きずり回されるのです。そして手に汗を握りながら、あっという間に読了しました。究極にせつない話ですが、とにかく面白かった~

  • 「おいしいコーヒー」シリーズは好きなんだけど、『天使の卵』は合わなかった、という声を聞き読んでみた。
    ハッピーエンドではない。恋愛小説を求めている人には物足りないし悲しいだけかもしれない。
    この話は続編があって生きる作品だなぁと思った。続編の『天使の梯子』へ。

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著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

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