天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

著者 :
制作 : 村上 龍 
  • 集英社
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本棚登録 : 7796
レビュー : 1057
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484922

感想・レビュー・書評

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  • 切ないラブストーリー。

  • 最初、ベネッセの、無料で小説プレゼント、というやつに軽い気持ちで申し込んで手にした本。初めて読んだとき、は?と思った。なんだかありきたりな気がして。それに、性描写が露骨で、当時中1の私にはハードだった。笑
    終わり方も、はるひが死ぬ必要があったのか、自分の生み出したキャラを殺すって、どんな神経してるの、ただ読者を泣かせたいだけじゃん、
    それが一巡目の感想でした。

    けど、高校生になり、他の本もたくさん読んで、ふと、また手にしたこの本。涙が止まらなかった。やはり、この方は、文章、表現がスバ抜けて綺麗だと思った。こちらも場面が詳細に思い浮かぶし、淡い、はかない。みずみずしく、いたい。

    最後の、はるひのデッサンを眺める様子が、とくに辛かった。
    何度も読むことで、より味がでる。こんなに読む度に、受ける感想が違う作品はなかなかない気がします。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。
    19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。
    高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない―。
    第6回「小説すばる」新人賞受賞作品。
    みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛した大型新人のデビュー作。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ...えっ?何これ?
    すべてが唐突でご都合主義すぎじゃない?

    残念ですがこれが読後の最初の印象。
    人がたくさん死にすぎるし、それが全部唐突すぎるし現実味がない。

    一目ぼれ、はなくはないと思うし
    その人とあとで偶然出会って知り合いになると言う展開もないわけではない。

    でもなんだかあまりにご都合主義。
    ヒロインと元カノの関係も、なんだか下手なドラマみたいで...

    韓国ドラマ的なベタな展開、って言う印象でした。
    (あまり見たことないので違ってたらごめんなさい)

    でもそれはそれで、そんな韓国ドラマが逆に新鮮で人気が出たことからも分かるように、
    彼女のこの本もそう言う魅力はあるのかも知れない。

    でも何と言うか...
    登場人物への扱い方が、雑に思えて仕方ない...

    主人公、歩太のキャラもなんだか掴めないし。
    その母親も元気なのかそうでないのかよく分からないし。
    元カノはモテる設定であるようですがそんな魅力的に感じないし。
    恋のライバル、ナントカ医師は典型的なアホ男すぎるし。

    何よりヒロインがあんな扱いだからなぁ...
    このヒロインだけは毅然としていて魅力的だっただけに、ラストの雑さに唖然...

    それも含めて、なんだかきれいに書こうとしすぎてる感じ?
    とにかく話を終わらせようとしたのでは、とさえ。

    新人賞を取ったと言う話ですし、まさに賞のために書かれたような印象でした。
    読者のため、じゃなくてね。
    枚数制限ありますもんね、賞には。

    ただ、その賞を取った時も、選考委員の五木寛之さんはこう評したそうで。

    「よくこれだけ凡庸さに徹することができると感嘆させられるほどだが、
    ひょっとすると、そこがこの作家の或る才能かも知れないのだ」と。

    「尖った才能というのはほどほどのもので、鈍さはその上をゆく才能だ」と続く、そうです。

    そしてそう言われたことを、作者はこう語っています。
    「真正面からの直球勝負って、衒いを覚えて、する人があまりいない、できる人がいないんです。
    でも私は、その気になればできちゃう(笑)。」

    ...へー。
    「私は出来ちゃう(笑)」って...(笑)
    いやこれ以上は作品関係なくなるのでやめておきます(笑)

    でも、そうは言ってもですよ。
    この作品は映画になったそうで、映画として見ると泣けるかも。
    ただそうなるともう少しラストへの前振りが欲しかったなぁ...
    突然すぎるからなぁ...

    でも続編もあるそうなので読んでみよう!
    こっちは評価高そうだし、それでこの作品の印象も変わるかも...

    こちらは何と言っても20年近く前の作品ですし、まだ粗削りなのかも...
    続編に期待します(● ´艸`)

  • 八歳年上の精神科医に恋をしたアユタの取り巻く環境が、あまりにもキレイで、繊細で、悲しくて、胸が締め付けられた。
    残された側の悲しみ。それでも、あんなに心から愛する人がいたこと、その人と思いあえたことを胸にしまって、生きなければならない。
    悲しいけど、一方で生きようとしている自分の感覚が、痛いほど共感できた。

  • その恋は、暖かな春の一目惚れから始まった。

    シリーズが完結した機に再読。中学生の時に初めて読んで、自分も二十歳過ぎたら、こんな本気の恋をするんだろうと考えていた、少し恥ずかしい記憶が蘇ってきた。
    王道といえる恋愛小説。子どもの時は主人公・歩太に感情移入していたが、春妃の年齢になって読んだ今回は、歩太の真っ直ぐすぎる想いに、彼女同様、戸惑いを感じた。読み直したことで、本当に主人公の等身大の気持ちが描かれていたんだなと思った。
    シリーズでいうなら、この話はプロローグ。これだけだったら、よくある純愛ものだが、この後が描かれることで、深みを増して単なる恋愛小説の枠を越えていくのではないだろうか。

  • 正確には、これを読むのは今が始めてではない。購入は2001年、もう12年前。親友に薦められたのが、村山由佳さんの著書に出逢ったキッカケだった。先日本屋で、最終章なるものが新刊として並んでいるのを見て思わず手に取り、引き寄せられるように購入した。だから、読み直すことにしたのだ。30歳を前にした年齢で読んでみたいと思って。
    浪人生の歩太と、満員電車で出逢った1人の女性。そこから静かに、でも確実に運命の糸は絡まって、世界は動き始める。歩太の彼女の夏姫、母との恋人、心の病に伏し入院し続けている父。好むと好まざるに関わらず、時間は動いていく。それがたとえ歩太が望まない方向だったとしても。
    触れずにいられない、そばで生きなければ半身をずっと持っていかれたまま。その感覚はとてもよくわかる。だからこそ、それを失う、もぎ取られる痛みを想像できなくて、怖気すら覚える。歩太はそれでも生きなければならず、そしてそれは誰にでも当て嵌まることなのだ。言葉にするのは簡単だ、とわかってはいるけれど。

  • 恋した相手が彼女の姉ではありましたが、純愛小説でした。途中までよかったのに、いきなり春姫さんが亡くなってしまう終わりかたは、なんだか無理矢理話を切なくしただけ感が否めなかったです。

  • 乗り越えて温めて始まった恋の終わりがあまりに突然であっけない。

    なんで?
    なんで??
    って何回も言ってしまった。
    でも現実もこれくらいあっさりと残酷にやってくるものだろう。その時わたしは耐えられそうにない。誰もきっと耐えられない。
    かつてそこにあった愛の思い出だけがかろうじて人を支えることができるのかも。

    面白かったけど、歩太の気持ち考えたら悪夢みたい。
    早く夢から醒めたい。切ないというより苦しい。

    こんな終わり方はいやだ

  • 有名な恋愛小説なのは知ってましたが、実は今まで未読でした。

    非常にオーソドックスな恋愛小説でした。
    いい意味でも、悪い意味でも。
    ラストも好きな方はすごく好きな終わり方でしょうけど
    ダメな方はダメでしょう。
    ラストは中盤で読めてしまいますし、終盤へのもっていき方に
    若干無理は感じるのですが、そこはみずみずしい文体と感性で
    上手くまとめられています。

    映画化もされているようですが、逆に映像化したら
    つまらない内容だと思います。
    これは文章のみで楽しんだほうがいい物語でしょう。

  • 恋愛小説です。

    普段、恋愛小説をよまない自分からしたら
    感動の一冊。
    切ない系。
    涙もの系

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著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

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