- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087486018
感想・レビュー・書評
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いわゆるどんでん返し物とは違う種類の
そうきたか...な裏切りを豊富なバリエーションの鳥肌と共に味わえるハズレ無しの短編集。
人間の根本的な恐ろしさと人間故の賢さの融合で産まれた「闇の部分」を、ライトで簡潔なボリュームで楽しむ事が出来る。
ヒェッ:( ;´꒳`;): となるものから
シュン(´・_・`) となるもの、
ホッε-(´∀`*) と出来るものと
怖いけど....( *´艸`)クスッ
となる、飽きが来ない素晴らしいセットリスト。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
勢いのあるストーリーと、毒々しさが感じられる文章に、ページをめくる手が止まりませんでした!
めちゃくちゃ面白かった!!
かなり前に発行された本なのに、今読んでも色褪せない面白さがあるって凄いなぁと思いました。
小池さん自身が女性ということもあってか、女性の描写が秀逸で「いるいる、こんな人!!」と思いながら読みました◎
日常と隣り合わせの狂気にヒヤヒヤしながらも、読後の満足感は、短編集ながら長編作品を読んだ後かのような…
他の作品も読んでみたいと強く思いました!
「人が怖い系」の本が好きな方におすすめです! -
老人ミステリーの二話が印象的だった。
「姥捨ての街」
元々は、この話を読むために購入。
認知症を患ったおばあさんを、デパートに置き去りにする計画。まさに、現代版姥捨て。
そこに、たまたま居合わせた夫婦は、殺人を犯したという秘密を持っていて、という始まり。
「鍵老人」
こちらも、もの忘れが酷くなってきたおじいさんのお話。
財布や鍵を置き忘れることを息子の嫁に責められ、首から鍵をぶら下げるようになった。
そこに、若い娘と知り合う出来事があり、数日間犬の世話をして欲しいと頼まれ、合鍵を渡される。
しかし、翌日、財布に入れたはずの合鍵がなくなっていた所から話は大きく展開していく。
収録作はどれもザラっとした味わいなのだけど、この老人二話は、その中でもおじいさんおばあさんの老いが、うまく武器になっているというか。
あぁ、そういうミステリーもあって良いんじゃないかなと思えた。 -
短編集。
どのお話も怖い〜。
日常の出来事でもありそうなんだけど、ちょっとした非日常な感じ?
優しそうな人が本当はそうじゃ無かったりとか。
刺激があって面白い作品でした。 -
2016.3.13(日)読了。
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絶対無いとは言い切れない怖い話って感じ。
…あったら嫌だな怖い話。かな。
初めて読む作家さんでしたが
読みやすくてあっという間でした。
またまた短編集なんですが
それぞれ違った意味の怖さがありました。
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短編集ってあっという間に終わってしまって、もっと読みたかったのにと思うのが苦痛なものが多いですが(私の中で)これはそれを感じることなく読めるのが多かったです。 -
やっぱり読みやすい小池真理子3作目!
少しゾクっとするけど
実際にありそうな人間模様を描いた短編集。
『姥捨ての街』の展開が1番好き。
『天使の棲む家』の殺し方が爽快。
『花火』のように死んでゆく旦那さんが素敵。
身近にはないけどこんな不可解な事が
この世には溢れているんだろうなー。 -
サスペンス短編集。印象に残ったのは「囚われて」。哀しすぎる結末だなぁ。さらりと読めてどれも面白いのでストレスなし。
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健康至上主義の妻と美食家の夫の晩餐は、殺意が隠し味の特別料理。(「危険な食卓」)がさつな嫁に耐える姑の、穏やかな顔の下にある、もうひとつの顔。(「天使の棲む家」)21年ぶりに電話をかけてきた同級生の魂胆。(「同窓の女」)妻と夫、姑と嫁など、普通の人々のありふれた日常に芽生える小さな悪意、殺意の兆し。人間の心理を、恐怖というスパイスをきかせて鮮やかに料理した極上のメニュー8編。