午前0時の忘れもの (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2516
感想 : 178
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087486766

作品紹介・あらすじ

愛していれば、奇跡もきっと起こる-バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)。

感想・レビュー・書評

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  • 亡くなった後も大切な人が大切な人に囲まれて生きられるように見守っているってことが感じられてあったかい気持ちになります。
    貢ちゃんの今後の人生が幸せでありますように。

  • 15歳の時に初めてこの本に触れて、赤川次郎という天才に出会えたことが、『本を読む』という一生の趣味に出会えた瞬間だったと思います。

    赤川次郎さんの作品に対して、そのあまりの読みやすい作風から否定的な意見を耳にすることは多いですが、ここまでシンプルに面白さのみに焦点をあてて、難しいことを削ぎ落とし、短い時間で満足度をあげられる読書体験ができるのは赤川次郎さんならではかと。

    特にこの午前0時の忘れものは、刊行された当時に新しいと思った感覚が、今読んでも古臭いとは感じずに生きている感じがして大好きな作品の一つ。

    小難しいことを考えて『本を読む』ということを難しいことだと、思ってしまう現代人にこそ、赤川次郎さんの作品を読んでもらいたいです。

    読書歴30年近くになりますが…いつの時代も簡単な読書体験を求める人たちは一定数以上いて、ケータイ小説や、ライトノベル、ヤングアダルト、なろう…と読みやすい作品から入って、どんどん読書沼に落ちる人は多いと思うんですが、いつの時代でもそういう作品と文学作品の間にいる【読みやすい小説】の番人、赤川次郎さんはすごいなと改めて思います。

  • 図書館に久しぶりに行きました。
    赤川次郎さんの作品、学生時代夢中になって読んだなあと思いながら背表紙を見ていて、気になったので借りました。

    湖から、バスターミナルへ、どのように来るのか考えながら読みました。

    登場人物がたくさんいて、関係性など途中訳わかんなくなりながら読みました笑

    私はルミちゃんに似てるな、わかるなと思いながら読みました。
    ルミちゃんが、自分のことを卑怯だ、と考えているシーンに凄く共感しました。

  • 事故で湖に沈んだバスが1時間だけ死者を乗せて戻ってくる。

    これだけ聴くと、ものすごい切ない物語か!と思うんだが。そこは赤川次郎。笑
    切なく悲しい物語をただただ悲しいだけにさせないユーモアが溢れており、うるっときたり、クスッと笑えたり。そんなーみたいな展開も目白押しです。笑笑

    赤川次郎特有の、会話で3ページくらい終わるような感じで話も進むのでサクサク読めるし、読みやすい。

    ただ、これまた赤川次郎特有だけど、しっかり追っておかないと、誰が喋ってるかわからなくなるから、会話ページは要注意です。笑笑
    でも、誰が喋ってるかわからなくても楽しめる本ではあるけども。笑笑

    誰でもいっか。なのが通用する案外軽めのタッチの一冊。
    久々の赤川次郎でした!

  • バスの事故によって亡くなった人と残された人が比較されることによって、生きることとは何か考えさせられる。

    社長がバスに乗るという決断をした時に、周りの人は止めたものの最終的には社長の決断を尊重したところが印象的だった。
    いくら年をとっていたとしても死ぬことを選択しようとしていたら、私だったら何がなんでも止めてしまう気がする。
    一緒にあっちの世界に行くという選択もあるのだなと。そしてその選択の方が幸せだと感じられる人もいる。
    人それぞれ考えがあって、自分の『幸せ』の概念を押し付けるのは良くないなと思った。

  • 想像してた話と違ったし、
    サラッと読めてしまって
    何も残らなかった感じがした

  • 久しぶりに赤川次郎さんの小説を読んだけど、赤川さんらしさを感じる作品だった。
    ラノベっぽい感じでサクッと読める分、少し物足りないかな。

  • タイトルやあらすじを見て想像した話とは違ったけど、むしろ明るくてハラハラして
    暴走したバスに乗ってるようなスピード感


  • 突然いなくなってしまった人と再会できたら、、

    何を伝えるのか、その後の歩みをどうしていくのか、いろんな登場人物の内面が描かれていて、胸が苦しくなりました

    生きているからこそ、できることがある

  • 死んだ人が一時的に会いに来るお話。
    それぞれの登場人物の物語が浅く、死者もどうして戻ってこれたのか分からず、あまりのめり込め無かったけど短く半日で読める。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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