あなたには帰る家がある (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087487381

感想・レビュー・書評

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  • 結婚した男と女の1番相入れない部分。

    真弓の夫に対する気持ちと発言ががわかりすぎて共感してしまった

  • なかなかのドロドロ具合の内容でした。
    でも、それほど暗くは感じないところが、山本文緒さんのすごさだと思います。
    人って自分の見える世界の中でしか生きていないけど、意外と自分ではその狭さに気づいていない。
    皮肉にも思えるけど、自分自身にも似たようなことが起こっているのかもしれないな、と思えます。

    そんな中でも、前向きに生きていけたらいいなと、山本さんの本を読むといつも思います。

  • 山本文緒さんの作品が最近好きになり、こちらを読みはじめてから数年前のテレビドラマだ!と気づきました。懐かしくてそこから一気に読みました。働きに出る前の真弓の気持ちを表す言葉が、自分の子育て時代にばっちり当てはまり応援する気持ちになりました。

  • 一気読み。
    後半の顛末が少し荒っぽかったのが残念な気がするが…。
    山本文緒の本はこれが初めてだったが、どこにでもありそうな家庭の話の中で、一歩間違ったらもろくも崩れてしまう夫婦関係と、安心と不安が紙一重というプロセスに妙に納得してしまうから恐ろしい。
    今後読んでみたい作家のひとりになりそうな予感。

  • 最後に向けてカラクリが解けていく過程など、長編としての読み応えはあるが、登場人物にイライラし通しで読んでいて楽しくはなかった。真弓も秀明も甘ちゃんすぎるし、茄子田はゲスすぎるし、綾子は白痴。登場人物の誰のことも好きになれない小説。読後感もよくない。

  • こちらも、ドラマを観てからの読了。
    原作とドラマでは種々設定が若干違うのね。
    こういうのあるある!の人物描写が楽しめる。
    【2018.08】

  • ドラマをちらっと見て気になったので手にとって見た。

    配役はドラマで見た俳優達を思い浮かべながら読んでいた。 茄子田先生のユースケサンタマリアだけ違ったかなあ。

    ぼちぼち面白かった。 ただの不倫小説ではなく、オンナが主婦をしなければいけないのか、男が外に出て働かなければいけないのかという現在では少しずつ当たり前ではなくなってきた問題に一石を投じている。
    主人公の秀明の仕事もそんなに好きじゃない、誰かを深く愛したこともない、流されて生きていたというようなスタイルの自分を重ねてしまった。

  • ドラマを見ていて、アレッ昔読んだ様な・・で再読
    ドラマや映画化は良し悪しがあるけど再読のきっかけになるのは確か。
    いぜんはサラリと読んでしまったが、ドラマと共に読むと夫婦の機微が上手い、というかドラマを見ないと奥深さを感じられない自分がチョット情けない。(笑)

  • ドラマ化されてたので原作を読んでみた。2つの家族の片方の夫(秀明)と片方の妻(綾子)が不倫するって構造は同じなんだけど、最早全くの別物と言っていいと思う。ドラマは5話までしか見てないけども、原作だと不倫する女性側がどうして相手に惹かれたのか、どうやって惹かれていくのか、それについての描写がかなり細かくされていて、恋に落ちる2人についてそれなり(?)の説得力があるんだけど、ドラマは秀明もアホだし綾子は何考えてるかわからなくて不気味な感じになってるけど、全然そうじゃない。それと、原作は真弓の職業についての強烈な拘りが強く前に出ていて、結果的にそれが秀明が主夫になると言ったオチに繋がるんだけど、ドラマはそういう感じでもない。全体的にドラマは登場人物の描写が杜撰で、シナリオも露悪的で、原作の器だけ借りて適当にやりましたって感じ。まあ原作も原作で結局何一つ収集ついてもいないんだけども。人の心の真実に肉薄するような描写もあって、結構読んでいてきつい部分もあった。全体的には面白かったしドラマ関係無しで楽しめはした。一人称の視点変更が突然起きるのでなんとなく読んでて違和感はあった。「あなたには帰る家がある」ってタイトルは救いのようでもあるし皮肉のようでもあると思う。

  • ドラマを見ていて、昔読んだこの本を探してきて再読。
    独身の時によく山本文緒さんの本は読んでたけど、すっかり内容を忘れていた。10年以上前の本なのでドラマとは設定が少し違ってるけど、やっぱり独身の時に読むのと、結婚してから読むのとはリアリティが全然違う。
    夫婦の行き違いや機微が、双方の視点でリアルに描かれる。お互いにあと少しの感謝と気遣いがあればと気づかされるも、そこが難しいのもまた分かる。
    パートナーの本性。結婚・出産・育児を経て変化する女性の価値観。既婚女性にとっての働くことの意義。結婚に憧れているうちには見えないそれらが浮き彫りに。
    ドラマはコミカルで面白いけど、小説がやっぱり面白い。ドラマのラストどうなるか楽しみ。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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