ももこのいきもの図鑑 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087487794

感想・レビュー・書評

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  • アオムシやヒヨコやイトミミズなど、いきものの思い出が短い文章でさらっと書かれているだけなのに、嬉しいとか悲しいとかいう感情がすごく激しくて、優しいのに残酷で、不自由だった子供の頃の皮膚感覚が蘇る。
    これはさくらももこさんの名人芸だと思う。
    それでいてしっかりオチがあって面白いの、ほんと天才だよ。

    ちなみに登場するいきものは全てカラーで挿絵になっていて、とてもかわいい。
    先日さくらももこ展で原画も見たんですが、色もこだわりあってきれい!

  • ハムスター、熱帯魚、カブトムシなど、小動物を色々飼っていた自分の子供時代を懐かしく思い出した。

    さくらももこさんは比にならないくらい色々な動物を飼った経験があるもよう。それにまつわる家族の話も相変わらず面白く、でも愛情も感じられて心地良い。

  • 「出会ったときから別れは始まっているのだ。動物を飼うということは、そんな悲しみをあえて余計に背負うことなんだから、よほどの覚悟で飼い始めねばならない。」

    さくらももこが今まで飼ったり、思いを馳せた生き物についてのエッセイ。

    特に感動というわけでもなく、お祭りの屋台で買ったたものの呆気なく死んでしまった様子など淡々と綴られており、なかなかシュールである。
    お気に入りはハムスターのエピソード。

    個人的にさくらももこの大ファンでエッセイや漫画はほぼ持っているのだが、彼女のキレのいいユーモア溢れる文体は何年経っても色褪せない。

    この本は雑誌の連載で寄稿したものを文庫化しているのだが、400字以内のしばりのある中で起承転結を収めるのに苦労したとあとがきで著者が言っていた。
    彼女が今も健在で、Twitterなんかをやっていたらどんな面白いものを呟いていたのだろうと思う。
    残念でならない。

    “ちびまる子ちゃん”の著者が綴るどこか懐かし気持ちになる一冊だ。


    こんな人におすすめ .ᐟ.ᐟ
    ・さくらももこが好きな人
    ・生き物が好きな人
    ・笑えるエッセイが好きな人
    ・文章が上手くなりたい人

  • いきものについての連載エッセイ
    さくらももこさんの独特な感性が面白かったです。
    1番好きな話は「アリ」

  • 小学生の時に読んでました。
    かわいいイラストとさくらさん自身の動物との体験談にとてもほっこりします

  • すっかりさくらももこさんの本のファンになった。
    シニカルなんだけれども自分の愚かな行動を自虐的に語ってもいて、人間くささが伝わる文を書くなあと思う。
    赤裸々さ、が著者の1番の魅力だと感じた。
    寓意とか教訓とかそういったことを考えずにふふっと微笑みながら読める、良い意味で気易い本。
    読む前と比べてちょっとだけ自分の悩みが軽くなる本だと思う。

    いきもの図鑑というより、しにもの図鑑になってしまったという後書きがすごくさくらももこさんらしい言い回しだなと思い笑った。

  • いきものにまつわるエッセイ。蚕のさなぎを韓国語でポンデギといい、甘辛く炒ってものスナック感覚で食べるらしい。食べない後悔をしたい。

  • 小学生の頃に読み、読書にハマるきっかけになった一冊。
    文章だけなのになんでこんなに面白いんだろう!と衝撃を受け、それからさくらももこさんのエッセイを片っ端から呼んだ記憶。

    大人になった今、今度は小学生の娘が同じようにクスクス込み上げる笑いを抑えながら読んでいる姿に胸熱。

  • 初めて文庫化されたのがこの作品だと知って驚く。何年たっても古びないキレキレの語り口が最高。

  • 昔、虫遊びしてた頃を思い出す。

  • 最速で読み終わった本。
    さくらももこさんの感性や言い回し笑ける。
    こんなに面白い本ないと思います。

  • 図書館落ちした本とか市民からの寄付の本とかを公民館で50円で売っている。そこで買ってみた。
    さくらさんのエッセイはやっぱり面白いよね。

    グラスで飼っていたベタが飛び跳ねてグラスから飛び出て干物になって発見されたり、祭りの花火の音でリスがショック死したり、ハムスターが赤ん坊を食べているところを見てしまったり、うさぎが穴をほって小屋から脱走したことを思い出しました。
    僕にも割といきものの思い出あるな。

  • 分類マークの「いろいろ」というのが個人的にツボ。

  • この作品は、爆笑なしでは読むことができない。読む人によって、どこが笑いのツボになるかは様々だろうが、私の場合は、作者の淡々とした書きぶりと、ネーミングセンスに「ツボって」しまった。作者が飼ったり出会ったりした生き物のことが書かれているため、生き物の「死」の場面も当然ある。しかしその書きぶりが淡々としているため、不謹慎にも笑ってしまうのである。ちなみに私のツボは、色付きヒヨコの「ショッピンちゃん」であった。

  • 私だけの"いきもの図鑑"が作りたくなった。

    1話につきとってもキュートないきもの達のカラーイラストが付いているのだが個人的にカブトムシのサナギが何とも言えない表情してて好き。

  • 半分が死んだ話で面白かった
    その他は脱走したり食べたりしてた

  • 好きだなあ。
    生き物が死んじゃう切なさと、それでもも〜って笑顔になっちゃう感じ。

  • ひよこの話が一番好き。

  • 文章は相変らず好きだけど飼育失敗しすぎだろ‼️

  • 解説 えのきどいちろう氏。
    さくらももこ氏の文章について
    『だた面白くて笑うということの向こうに、もっと根源的な、絶対的な、楽しくて気持ちがよくて笑う、気分がさっぱりとして笑う、元気がわいてきて嬉しくて笑う、といったひろがりがある。それがさくらさんの素晴らしいところだ。…その豊かさに触れて精神が浄化されるような感覚を味わう。』

    作者最終回。
    『「いきもの図鑑」を書いていたつもりが、…次々と生き物が死に…「死にもの図鑑」になってしまった。何とも情けない体たらくである。』

    作者後書き。
    『思い出を苦労しつつ無理やり思い出し、孤独な感慨にふける事もしばしばあった。』

    先祖の記録を残さねば、と思いつつ、特になにもしていないが
    こういうテーマを与ええて、各個人たちがどういった文章を書くか、試したら
    その人の人となりがわかるかも、とふと思う。

  • アリの話は絶対に読んでほしい

  • しにもの図鑑になってたってオチ面白すぎるだろ

  • おもしろい!エッセイ読むたびさくらももこの好き度が増してく

    一つのエピソードにつき文字数のしばりがあってその少ない文字数の中で起承転結を収めるのに苦労したっていうあとがきを読んで確かに全部同じくらいの短さだったな、縛りのある中で全部上手くオチがあってすごいなと思った

    爬虫類とか芋虫類が好きみたいで小さい頃愛でてたエピソードが結構あって虫とか怖くない、むしろ可愛いとか思える人いいな〜って思った

    あと5歳の頃の話とか小学低学年の頃のエピソードが多くて記憶がちゃんとあることがすごいのと幼いのに考えることとかいうことが大人っぽいというか卑しい感じが可愛かった

    ハムスターが欲しくてトイレに立てこもってトイレが人質だよ、返して欲しかったらハムスターよこしなっ!ってお母さんに言ったりするのが憎たらしくていい。

    学んだことはてんとう虫の種類でナナツボシテントウっていう赤地に7つの黒い斑点があるてんとう虫は害虫とされるアブラムシを食べるから益虫として有り難られてるってこと
    その辺にいるのはだいたい二、三個斑点がある普通のてんとう虫らしいってこと

  • ももこさんの長年の記憶力とそれを短い文章でたくさんの生き物をしっかりオチまでつけてまとめた図鑑。これは観察して体験してきたからこそ描けるエピソードだなと思う。哺乳類から昆虫類まで、スリルを味わいつつもリアルな日常の中でどんな風にいきものと触れてきたのかが記されていて、面白かった。

  • 小学生の頃、カブトムシを育てていたことを思い出しました。
    あの頃の気持ちを忘れずにいたい。

  • 生き物たくさーん! 動物好きだから面白い。 でも、私と好きな動物の種類が違うw 挿絵も可愛いなと思うよねヽ(*´ェ`*)ノ

  • 昔は、こんな体験できたから良かったねー
    知識のみでなく体験なんだけど、難しい時代だね~

  • 作者が飼ったり、見たりした「いきもの」エピソード。

    ほんとにいろんなものを買っていたことが分かる。

    しかも、結構、あっけなく亡くなっているのが物悲しい。

    「いきもの」だけで、よくこんなに思い出があるものだと感心する。

  • 昭和の頃の子供達と生き物との距離感は、まさにこんな感じだった。
    小さな生き物の生も死も、温もりも悲しさも肌で感じて成長してきた。
    タブレットやネットで簡単に動物の生態を知れる現在、子供達には頭でっかちにならず図鑑を開いて想像力を膨らませたり直に触れ合っていろんな体験をして大人になってほしい。
    昭和世代にはあるあるの楽しいエピソードでした。

  • うっかりアオムシ箱を姉の机の上においたりでもしようものなら死刑

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著者プロフィール

1986年からマンガ雑誌『りぼん』(集英社)で連載がスタートした「ちびまる子ちゃん」の作者。1990年からはフジTVでアニメ化され、超人気番組となる。『まるむし帳』(集英社)は唯一の詩集。

「2019年 『さくらももこの詩による無伴奏混声合唱曲集 ぜんぶ ここに2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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