地下街の雨 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 6004
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087488647

作品紹介・あらすじ

麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇。どの作品も都会の片隅で夢を信じて生きる人たちを描く、愛と幻想のストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 表題と同じ「地下街の雨」のお話がいちばん心に残った。
    まさに一つのドラマを観たみたい。ビジュアルが目に浮かぶ。
    真人間のヤバさ、ドキドキした。

  • 表題作の「地下街の雨」が予想外に爽やかなお話だったため正直、おや?これはもしかして後味の悪い話が好きな私にはハズレだったか?と一瞬思ってしまったけど、その後に好みのモヤっとした話やジトッとした話、それだけでなく痛快な話や温かさを感じる話もあり、宮部先生の短編バラエティセットな一冊だと思いました。
    特に、「混線」は、なぜこれが表題作でなかったのだろうと思うほどに傑作でした。
    宮部みゆきが書く平成の怪談話、学生時代に読んだ宮部先生の「あやし」を読んだ時と同様の恐怖感と中毒性を覚えました。
    個人的には「混線」を読むためにこの本に出会ったと思っています。

  • 目次
    ・地下街の雨
    ・決して見えない
    ・不文律
    ・混線
    ・勝ち逃げ
    ・ムクロバラ
    ・さよなら、キリハラさん

    宮部みゆきの初期の短編集。
    これは、わたし的には当たりはずれがいつもあるんだよなあ。
    好き嫌いというか、合う合わないというか。

    今一つだったのは、「決して見えない」と「混線」。
    理由は簡単。
    ホラーだから。
    「決して見えない」は怖くはなかったけれど、理不尽が哀しい。
    でも、仕掛ける側が哀しがっていてはダメだと思うのだ。
    だってそういうものだもの。
    その点「混線」は気持ち悪いし怖いしで、絶対無理。

    もやもやしたのは「ムクロバラ」と「さよなら、キリハラさん」。
    どちらもその先に幸せが待っているようには思えなくて。
    謎が解けたから、すっきりとはならないことを痛感させられた。
    巧いなあ。

    バッドエンドから始まる「不文律」。
    これはのちの宮部みゆきの長編でよくみられる、悪意とも言えない些細な「嫌な感じ」が重なって、最悪の結果に導かれてしまう。
    でも、結構誰にも共感できないくらいには全体的に「嫌な感じ」で、読後はどんより。

  • 宮部みゆきさんの短編は初めて読んだけど、どの話も早い段階からグッと引き込まれる。

  • Amazonの紹介より
    麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇。どの作品も都会の片隅で夢を信じて生きる人たちを描く、愛と幻想のストーリー。


    ミステリーやホラー、ファンタジーなど様々な「不思議」を体験した感覚があり、まるで「世にも奇妙な物語」を読んでいるようでした。

    相手の知らない一面を垣間見ているようで、背筋がゾワっとしたり、謎が解けたようなスッキリ感を感じたりと、色々楽しめました。

  • 宮部みゆきさんの短編集。

    7作品あって
    どれも不思議と引き込まれる話で
    ちょっとよく分からん話もあったけど
    宮部みゆき作品て感じ。

    勝ち逃げが良かったかな
    女兄弟たちと浩美4人の
    「勝負はもうついてる 勝子叔母さんの勝ち!」
    ってセリフが好き(^^)

    どの作品もオススメです

  • 短編小説。題名の地下街の雨が、本当に良かった。心が温まった。全体的にちょっと不思議な異世界の話やけどジーンとくるような感覚になった。

  • とても面白かった
    結末がしっかり書かれてない話もあるけど、それはそれで自分なりに考察できて楽しかった!
    宮部みゆきさんは短編集も面白い

  • 不思議な短編集
    残念ながらあまり意味のわからないものもいくつか

  • ちょっと変わった
    ホラー短編集
    宮部さんの小説を
    かなりぶりに読んだんだけど
    面白いかったです(´˘`*)

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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