KYOKO (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 462
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087488838

感想・レビュー・書評

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  • KYOKOのように生きたいと思う人が多い。
    私もそう思うが、
    KYOKOのように...と思っていても、KYOKOのようにはなれない。

  • 映画版を先に見ました。中学の性教育で多目的室で。映画版の方があんまり無駄がなくてよかったかなという印象。

  • 【ネタバレ】

    基本的に病と死を描いているものをあまり好んで来なかったが、これは例外だった。

    キョウコが決定的に遠く隔てられていた何かとは、世界なのだろうと思う。かつてダンスを通してそれを与えてくれたホセと再会することで、再び取り戻したように感じる。
    一方ホセも、その人生の代名詞とも言えるダンスが、キョウコの中でいつまでも生き続ける美しさを最期に理解できたのだ。
    前半、様々な人の目線でキョウコの姿が描かれる。そこには日本人の侘び寂び精神に対する敬意が窺えた。
    キョウコという少女を通して、日本と世界の対峙を美しい視点で観ることが出来た。

  • 久々に満足した作品

  • 大掃除で見つけて15年ぶりに読んだ。小説より先に映画を観た。主人公のKyokoを演じる高岡早紀のダンスをする姿が、ひどく美しかったのを思い出す。
    Kyokoが、多くの善意にかこまれながら、HIV感染のホセを故郷まで送るハードな旅。HIVのせいで記憶があいまいなホセが、最後には思い出し、ダンスを踊るのは、故郷に辿りつく事よりも、幸せな事だったよね。
    村上龍の作品のなかでは、村上龍らしくなくてオレには良い。高岡早紀とセットでしかイメージが浮かばないのだけれど。あの頃は輝いてたなぁ。

  • 69がすごく良かったので、他の村上龍作品にも挑戦。KYOKOはむずがゆさが残りました。もうちょっと知りたい!っていう余韻が残るといいますか。あ、終わっちゃったっていう読後感です。

  • 村上龍の中では大人しい作品。
    「セックスもSMも麻薬も戦争もない」。


    幼少期にダンスを教えてくれた米軍兵に、会ってありがとうと感謝を伝え一緒に踊りたい。
    ただそれだけの話。
    しかし現実はそう甘くはない…。

    そこから展開されていくこの物語にはHIV、移民、人種差別、貧富格差等が扱われているが、大人しい作品。
    大人しさが自分自身を見つめるブースターになっている。
    一人の人間の計り知れない純粋さと圧倒的な強さが描かれているから伝わる美しさ。
    その美しさがこの作品のインパクトである。
    都合が良すぎるとか美化しすぎていると言ってしまうこともできるが、そんなことは作者自身が一番分かってるだろうし、大事なこと、伝えたいことはそこじゃない。



    あとがきより
      

    『キョウコ』は希望と再生の物語だ。 閉塞的な状況に苛立ち、
    自分を解放して生きようと何かを捜し続ける人々が、 この作品に触れて、勇気を得てくれることを、私は願っている。

  • 村上龍に一貫しているのは、
    超個人的な希望を、
    この不条理極まりない世界でいかに見出すかということが、
    その個人の生を輝かせ、意味あるものにする、
    唯一の方法であるということ。

    その原型のひとつと言える作品。

  • KYOKOの行動には一貫性があってぶれない。それは彼女にとって旅の目的がダンスを教えてくれたホセにあってお礼を言うことだったからだと思う。様々な人のつながりでやっと会えたホセはエイズに冒さキョウコを覚えていなかった。キョウコがいくら言葉でお礼を伝えても届かなかった。だからホセが一番求めていること、母のいる家へ連れて行くことをした。これは彼女にとってはシンプルなことでそれ以外の答えがなかったんだろう。これまで何回も読んだけど素敵なロードムービーだと思う。ラルフをはじめとするたくさんのたいして良い人ではない人たちの素敵な部分がキョウコと対峙することで現れてくる。良い面しかない人はいないけれど誰かと出会うことのよって良い面が現れることはあるのだ。ホセが最後に小さなキョウコを思い出してくれて嬉しかった。

  • 彼の作品の中ではかなりライトな部類でむしろ初期の山田詠美を彷彿とさせる感じ。
    『限りなく~』とか『ピアッシング』のようなドロドロした展開を期待してた人は拍子抜けするかも。
    HIVキャリアが主人公なのにどこか全体的にコミカルに描かれている。

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著者プロフィール

1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』(第75回芥川賞受賞)でデビュー。2003年には、514の職業を紹介した『13歳のハローワーク』が125万部を超えるベストセラーに。財政破綻した近未来日本を舞台にした『半島を出よ』(05年)では野間文芸賞を受賞。10年には『歌うクジラ』(毎日芸術賞)を電子書籍として刊行。 近著に『55歳からのハローライフ』、『オールドテロリスト』などがある。16年に『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』を刊行。

「2018年 『収録を終えて、こんなことを考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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