インドでわしも考えた (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087492934

作品紹介・あらすじ

インド人は老若男女、朝晩カレーを食べているのだろうか?カースト制度は今もなお生きているのか?なぜターバンをまくのか、そして女性はサリーしか着ないというけどホントか?以上の3大?の真相を求めてシーナ部隊はインドに飛んだ。静寂と喧騒の渦巻く混沌の国を半径3メートルの実感で進む面白リアリズムの人間紀行。カラーたっぷり文庫。

感想・レビュー・書評

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  • 初版が35年前

    当時のインドと今のインドは大分違うのだろうけれど
    この本は私の知っているインドそのもの

    インドという国を
    嫌がるでもなく好むわけでもなく
    作者の体験がそのまま著され
    楽しませてもらった

  • 夏の暑さのせいか?久しぶりに読みたくなり再読。
    随分と昔になるがインドを一人旅した。旅本が好きだったこともあり、ガイドブックではなく蔵前仁一さん、妹尾河童さん、そして本作を読んで旅のイメージを膨らませていた頃が懐かしい。

    帰国時、当時一緒に暮らしてたネコが真っ黒に日焼けして痩せた顔を不思議そうに見上げてきた表情を覚えている。

  • 1980年代のインド旅行記。

    「わしも考えた」というが、まぁ、そんなに難しいことを考えているわけでもなく(失礼)、肩肘張らずに読めるのがよい。
    得に、訪問先ごとに入れ替わる現地ガイドのインド人の描写が面白かった。

    どういうわけか、写真と本文の内容が一致していないのが残念ではある。

  • ☞『活字のサーカス』

  • 善くも悪くもコロコロコミック的あっさり。ほとんど善い。
    沢木耕太郎や石川梵がダイバーだとすれば椎名誠はサーファーだと知人と話した。
    すごく愉しそうに水面を疾走する姿、あえて深く潜らない自信。玄人である。

  • インドを訪れたことのある身からすると、新しさは何も感じない。でも、30年前はそれだけ未開の地だったんだなぁ、と感じる。

  • 椎名氏が訪ねられたのはボンベイ(ムンバイ)、マドラス(チェンナイ)、カルカッタ(コルカタ)、バラナシ、カジュラホ、アーグラー、デリー。この都市間の移動はすべて飛行機で、すべての都市で政府の役人と日本語ガイドが案内してくれる、という豪華な旅。でも2週間程度でこれだけの都市を効率的にまわろうと思えばそうなるのだろう。それでも、「3メートル浮揚できるヨガの行者は存在するのか」というテーマの答えを求めての旅にすることで、おしきせの観光コースをまわるだけの旅を上手に回避されている^^。

    で、すごいなぁと思うのは、その記憶力だ。ガイドの方達とのやりとりを一々メモしておられるわけではないだろうに、その方達とのやりとりの場面が細部まで生き生きと描かれる。語り口調が軽快で、ついつい読み進んでしまう。さすがプロの作家だなぁと思う。

    本の中にいくつかある写真も楽しい。

    この本が出たのが1988年。いつか再訪して続きを書きたい、と書いておられるのに、2012年の現在、それはまだはたされていないようだ。続編を読んでみたい。

  • ブックオフの100円コーナーから
    衝動的に救出。

    3年前に行ったインド。
    ずっと腹を壊しっぱなしだったインド。
    数え切れないほどぼったくられたインド。
    他人に対して何年か振りにマジギレしたインド。
    髪の毛が長かったので、女に間違われまくったインド。
    完膚なきまでにカレーしかなかったインド。
    ガチで汚かったガンジスで沐浴したインド。

    書き並べてみても、
    良い思い出など一つもない。
    だがしかし…


    インドいきてぇぇぇぇ!!

  • 神妙さなんてかけらもない、シーナ氏視点のインド!
    今回の旅行におけるシーナ氏のテーマ、お土産屋に連れていかれた時の3人の行動、いつでも子分気質のP高橋など・・・もう、一つ一つの書き方がいちいちおもしろい!

    特に、かの有名なタージ・マハルを前に、内心すぐ見飽きたものの、真剣な面持ちだけは保ってみたり、
    有名なヨガの先生が自分に発してくる力を感じられずに困惑するエピソードは最高!緊迫した中、うまくいってると思いきや痒いとこかいちゃってるくだりなんか笑ってしまうよ~。
    神秘的なインド。あたしもずっと憧れているものの、
    その大きな歴史、宗教、文化を理解するには自分があまりにも小さすぎるような気がして、尻込みしていた。
    でもこれを読んだら、そんなことは取るに足らないことなのね、って思えるなあ。

    あと、ガンジス川の話とたくさんの写真は本当に魅力的!

  • ちょっとインドのこと知りたいな〜と思って調べたら、有名な旅行記としてこの本が出てきた。
    特にインドに行く予定はないし、読み終わった今、この国に行くことはやっぱりなさそうだとも思う(どう考えても女の身で気軽に行ける国ではない)が、それはそれとして楽しかった。

    初版が1988年、2023年で49刷だから随分売れているようだ。
    おそらく情報としては古いと思うし、文体や話題も(失礼ながら)おじさん感に溢れているが、流石に文章がうまくてするする読める。

    だいたい私のインドのイメージそのままだったので、逆に私のインド観って2、30年前のものなんだろうな…

    現地の人々のカラー写真が豊富で、どれもとてもいい写真。ただ、本文とは全然連動していない。

    旅行のときにテーマを持っていくというのは楽しそうだな〜と思った。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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