全日本食えばわかる図鑑 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087494556

感想・レビュー・書評

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  • 10月31日読了。著者が1960年代に「ビッグコミック・スピリッツ」に連載したという、食い物にまつわる四方山話。著者が食いしん坊であることはよく分かるが、いかんせん取り上げられるメニューがトンカツの脇の千切りキャベツの存在感だとか白菜の青い部分と白い部分はどちらが好きだとか、最高の美味はカツ丼であるとかわびしすぎる・・・。ほめる話と同じかそれ以上に愚痴やまずかった店の文句が書かれているのも個人的にはマイナス。これでも人気シリーズだったとは、時代のなせる技かねえ。

  • 読めばわかるのだ。

  • 新井素子さんの「新婚物語」だったかな?
    ヒロインの陽子さんが「椎名誠のエッセイか何かで読んだんだけど」という台詞とともに、素麺に色々な具を添えた料理を作っていました。
    ああ!これが元ネタか!と非常に嬉しくなりました。
    子供の頃読んで、陽子さんの料理はおいしそうだな~と思い出に残っていたので。

    挿絵もアートっぽくて好きでした。
    内容は東海林さだおさんの丸かじりシリーズに近い空気を感じました。楽しく読めました。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「北の演歌か、ウニ、ホヤ丼、あつあつオコゲの母恋し、拍手パチパチB級野菜の精進揚げ、正調びちゃびちゃコロッケライス、ソーメンの現状と今後の問題点」などなど、当世流行るグルメとはキビシク一線を画す、正しい高級質素料理とは何か!?北から南から、町の食堂、家の台所、はては野外の焚火囲りから、選りすぐった50の美味について。シーナ流極私的何でもかんでもうまいもの文化論。

    若かりし日の椎名誠さんの気負って面白くしようとしている文章とっても微笑ましい。椎名さんの食べ物に対するスタンスはこの頃から変わっていなくて信用できる。バブル時期の浮ついた情景が沢山出て来るのが今見ると面白いです。評価とかそういう代物では無くて嗜好品みたいなものです。読んでると精神が安定していくのを感じます。

  •  「食えば食える・・・」のほうと違って、こちらは一般的に食されているものばかりですから、読んでいてもある程度味が予想できます。
     私は、椎名さんの飾り気のない表現が大好きです。

  • ひどく懐かしい。

  • 絵がおもろかった。

  • この本いったいいつ買ったのだろう。なんだかすごく昔の様な気がする。しかもブクオフの値段シールとか貼っていないので、もしかしたら新品で買ったのかもしれない。いや、それは無いか。単行本にするときにサーノ画伯があらためて絵を描いて載せたのだそうだ。だからシーナ兄いのお話と絵が合っている、かと思えばケッコウあっていない・・・。巻末にある、シーナ兄いと東海林さんとサーノ画伯の対談に、我が母校四国徳島池田高校が登場するのだ!それだけでもう☆5つぅ!いや、すまんこってす。

  • 中学1年の時、初めて自分の小遣いで買った本がこれでした(確か)。椎名さんのオトコ気あふれる食エッセイを、にまにましながら読んでいた思い出があります。苦手だった茄子の味噌汁が好きになったのもこの本のお陰。そんな単純な私。

  •  椎名誠の文体というのは、気持ちにぴったりと来るときには本当にぴったりと来て、まるで自分が感じていることがエコーとして戻ってきているようだ。軽薄饒舌体なのだけど、その饒舌の、言い過ぎるところのひとつひとつが気持ちよい。

     食べ物に関する文章である。だが、椎名氏のことだから、B級というよりC級食通である。が、たとえば醤油かけご飯とか、ソース焼きそばとかのはなしがおいしそうなことよ!気に入ったほうから2つあげるなら、ひとつは三段式海苔弁当であり、これの作り方の話は、作り方を読んでいるだけでしあわせになり、台所に走っていきたくなるのである。もうひとつは、味噌汁の具の話であり、氏はベストに大根を選ぶ。その通りである!と肩を組み合って歌いたくなるのだ。

     逆に、ダメな料理の話も小気味いい。基本的に権力とか飾りとか、建前のこびりついた食事はダメである。たとえば、ものすごい長い名前がついていて、でっかくていかにも「私はおしゃれなのよ」とニヤニヤした感じのお皿に、冗談みたいにちょこっとだけ盛られてくる「生スパゲティ」なんかである。ま、これは今僕が勝手に書いた例で、椎名氏の挙げるものは、もっともっとおもしろく腹立たしいのである。

     唯一残念なのは、モリソバの評価が低いことであるが、まあこれはもうひとつ落ちがあるので納得しておこう。
    2009/9/21

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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