- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087494907
感想・レビュー・書評
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R2.1.24 読了。
作者と一人息子との親子エッセイ。椎名さんのような父親が欲しかったなあ。続編も読みたい。
・「いわゆるヤマアラシ・コンプレックスの実践ではないか。ヤマアラシ・ジレンマともいうその状況は『2匹のヤマアラシがお互いの体温で寒さを防ごうと近づくと相手のトゲで刺されて痛い。あわてて離れるとまた寒くなる。再び身体をふれ合うとトゲが刺さる。くっついたり離れたりをくり返して、とうとう寒くもなく痛みもない適正な距離を探しあてた。』というショーペンハウエルの寓話からきたものだ。つまり『つかず、離れず』の親子が適切な距離をおいてつき合っているさまがそこにあらわれている。」…解説より。
・「ストレスがあるからこそ、生きるための抵抗力が備わる。適当な暑さ、寒さにふれることによって人間は健康を維持できる。年がら年中、同じ温度で、何の刺激もなければ、その人間は心身ともに脆弱になり、抵抗力がなくなり、免疫力を失う。子供にもある程度のストレス、欲求不満を味わわさせなければいけない。」…解説より。
・「フロムのいうように、『子どもにとって母親は家庭を意味し、父親は子どもに世界への道を示す人なのだ。』という役割もある。」…解説より。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
以前に読んだ時の岳物語は息子さんとのこと、 私的なことが描かれていて、なんとなく新鮮に読めた、という記憶がありました。
でも、今読んでみると印象がかなり変わっていることに気づきました。
今、自分の子供が、この中に書かれている岳少年と大体同じ年だし、 どうしても親の視点で読んでしまうのです。
昔は、たはは、とおかしかっただけのところが、
今読んでみると、 ”おとう、椎名誠”と同じようにハラハラドキドキしたり、不安になったり、
息子に捨てられる心配な気持ちが理解できたりして、
以前よりもかなりのめりこんで読んでしまいました。
最後の方で、岳少年が海に落ちた、と報告するところがあって、 椎名誠は遠く離れた外国でその話を聞いたあと、 バカだなあ、、と彼をいとおしみつつ、笑ってしまうのですが、 そこが父親と母親の違いだなあ、、と感じてしまいました。
母親は笑えないから。。
でも、笑えるチチとショーネンの関係が羨ましく感じました。
(昔のブログでの感想) -
岳さんと私は歳が近く、実家も近いこと、我が家にも元気な男の子がいましたので、なんとなくその空気がリアルに感じられた。
ただ、あまりにリアルタイムでの連載だったためご本人はとても嫌だったようですね。
もう少しフィクションの要素がを強くした小説にしてしまえばよかったのかな。読み手としては大変楽しい父子のエピソードなんですけど。
私も子供の自主性を育てる子育てに基本的に賛成です。
しかしながらこの本の時代から30年ほど進んだ現代ではここまでの自由は親子共にないかもしれません。
周りのママ友の意見なども聞くととかく揺れ動きますが、この本を読んで、やっぱり子供を一人の人間として信じて付き合っていきたいと改めて思いました。 -
何十年も前に読んだ、
岳くんの成長物語、感動して何をとは書けないが
心に惹かれ、むさぼり読んだことだけは覚えている。 -
国語の教科書とかに出てきそうな、てか授業で読みたい物語だった。
同じ目線で岳と向き合うパパ最高です。 -
男親と男の子の成長譚.確かに親と子だけれど,お互いに一人の人として認識した上での関係というのは,決して真似ができない.
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息子・岳の成長を段階的に描いた私小説。
飾らずに淡々と描いているからこそ、驚くべき早さで成長していく息子への父親としての想いを追体験できるとても貴重な作品。
変わっていく息子には、嬉しさも誇らしさもあり、でもどこか侘しさも感じる。それが父親というものなんだと思うと、何とも言いようのない感情におそわれた。
「そうして『また今度やるときはいい勝負をしようぜ』とは言いながら、果たしてまた今度のときまでまだ私はこいつに捨てられずにいられるだろうか、などとふいにビール三本の酔いの中で考えたりするのだった。」 -
「おとうなんてエラくない! 椎名家の長男・岳は、親をもバカにするナマイキざかりの小学生。プロレスと釣りが大好き、ケンカも1番。そんな息子の成長を描いた愛情物語。」
「子どもはいつか、必ず親離れをする。その日が確実に近づいていることによるかすかな痛みも、じわりと伝わってくる。」
(『いつか君に出会ってほしい本』田村文著 の紹介より) -
椎名誠さんの本を好きになったきっかけ本です。
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この本は椎名誠さんとその息子「岳」さんとの話でした。世界を旅された椎名さんの息子「岳」さんとの関わり方が椎名さんの面白い表現で描かれていました。中でも、椎名さんと息子「岳」さんとの会話がとてもほのぼのしていて読んでいてとても楽しかったです。